今の時代だからこそ必ずやるべきカジュアル面談とは?


採用活動は、入社したら終わりではなく、採用された人物が成果を出して初めて成功と言えます。

少子高齢化で労働力が不足する中、各企業は積極的な人材の獲得だけではなく、効率的な活動が求められています。

さまざまな採用方法が生まれる中、注目される手法の一つにカジュアル面談があります。採用方法が多様化するなか、カジュアル面談が必要とされる理由や導入する際の流れなどをご紹介していきます。

カジュアル面談とは

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カジュアル面談とは、文字通りアットホームな雰囲気の中、社員と参加者がざっくばらんに話し合い、相互理解を深める場です。

転職希望者だけではなく、転職を検討している転職潜在層などが、面接や書類選考といった正式な選考などの前に会社と接点を持ち、双方のマッチング度を見極めるために取り入れられます。

また、転職希望者だけではなく、新卒採用の前段階として、カジュアル面談を導入している企業もあります。

カジュアル面談は、基本的に合否判定を行われません。服装はオフィスカジュアルが基本で、オンラインやカフェなどで開かれます。

カジュアル面談が必要とされる理由

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カジュアル面談が注目を集めるようになった理由として、下記の2点が上げられます。

・少子高齢化で企業の積極的な人材獲得が必要となった

カジュアル面談を導入する企業が増えてきた背景には、少子化による人材不足で、労働者の獲得が難しくなってきた事が、主な原因の一つでしょう。

総務省統計局が発表している人口推計では、日本人口の減少傾向が続いており、令和4年10月確定値は、総人口が前年同月より0.44%減で、これからの未来を担う15歳未満の人口は1.91%減少しており、少子高齢化の傾向はしばらく続くと思われます。

採用市場では、あらゆる採用方法が取り入れられていますが、人手不足に悩む企業は、応募者を待っていても、人手不足は解消されません。特に、新規に立ち上げたばかりの企業やベンチャー企業は、アクティブな採用活動をしなければ、求職者を自社に呼び込むのは難しいでしょう。

そのため、会社側が人材を獲得するべく、スカウトや紹介制度を利用し、積極的に動く必要が出てきました。

スカウトを行うには、まず自社を知り、興味を持って貰う必要があります。そこで選考の足掛かりとして、カジュアル面談を開き、会社紹介や意見の交換を行う中で、会社について知って貰います。

・慢性的な人手不足の業種で効率的な採用活動が求められるようになった

慢性的に人手不足に悩んでいる業種もあります。特にIT関連業種は求人が集まりにくいこと、即戦力を求める事から、ダイレクトリクルーティングや、社員が知人を紹介するリファラル採用など、企業側が求職者へアプローチする手法が、注目されるようになってきました。

人手不足に悩む企業は、採用に多くの時間や人手を掛ける事が出来ません。また採用した人が早期退職してしまうと、これまで採用や教育に掛けた時間がムダになります。

そのため、専門的で高度な知識が必要となるIT技術者を採用するには、選考前段階で、いかに自社に合う母集団形成し、効率的な採用を行うかが焦点になります。

スカウト等でカジュアル面談に参加した技術者の中から、採用したという候補者へ、直接アプローチする事も出来るので、カジュアル面談は、IT関連企業では注目を集めています。

カジュアル面談を行う時の準備

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カジュアル面談を行うための準備について、ご紹介致します。限られた時間で参加者と中身の濃い話し合いを行うには、事前準備を念入りに行っておく必要があります。

準備をしっかり行い、有意義な面談にしましょう。

・参加者へ会社紹介やアピールポイントをまとめておく

まず事前に簡単な会社紹介や、今後の力を入れていこうと考えている事業などをまとめておきましょう。

事前に、参加者へ会社パンフレットや資料をまとめて渡して置くのも一つの手段でしょう。面談は、限られた時間で出来るだけ、参加者との理解を深めなければなりません。業務内容や会社理念について、参加者へ一通り理解しておいてもらえるよう、まとめておくとスムーズに進行できます。

・現場社員も参加する

社員が入社後に働くのは現場です。募集している現場の社員に出席をしてもらいましょう。

実際に、現場で働く社員と参会者が交流することで、会社の課題点や求めているものについて、しっかり参加者に伝えることが出来ます。

また、参加者の方も、現場で働く社員の声を聞くことが出来るので、働く環境や実際に自分が担う業務について想像する事が可能でしょう。

・参加者への質問内容をまとめておく

カジュアル面談は、合否判定を行わないので、参加者と会社が深い話し合いが見込めます。リラックスした雰囲気の中で、参加者の本音を聞けるのが理想ですが、雑談だけで終わることが無いよう、進行の流れに合わせ、質問内容についてまとめておきましょう。

ただし、回答に困るような質問や相手が答えを濁すようであれば、無理に聞かずにいるのがマナーですので、気を付けましょう。

カジュアル面談の目的とは

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カジュアル面談は、採用活動を効率的に成功させるための、足掛かりとなるための手法です。社員と参加者が相互理解を深め、自社に見合う候補者を見つける事を目的としています。

採用活動では、さまざまな方法で候補者を集め、選考を経て採用者を決めますが、応募者が集まりにくい職種では、会社が候補者と接点を持つよう、積極的に動かなければなりません。

中小企業やベンチャー企業など、時間も費用も限られる企業では、費用や工数を掛けずに採用出来る方法で、効率的に採用する人を見つける必要があります。

候補者が少なかったり、合わない募集方法を行ったりした場合、自社に合う母集団が形成できず、採用のミスマッチに繋がりやすくなります。ミスマッチの人を採用してしまうと、社員も能力を発揮できない、早期退職になるなど、会社と社員の双方にとってマイナスです。

カジュアル面談を導入し、正式な選考前に参加者と率直に話し合い、参加者が、合わないと感じれば、選考へは進まずに他社を応募出来ますし、会社も選考に余分な時間を掛けずに済みます。

カジュアル面談の特徴

カジュアル面接を行う上での2つのポイントについて、ご紹介致します。

・服装はオフィスカジュアル

カジュアル面談は、リラックスした雰囲気の中行われる意見交換の場ですので、スーツなど堅苦しい服装で参加する必要はありません。

しかし、会社や事業内容の紹介など、募集の前段階も兼ねた催しでもあるので、参加者はジャケットを着用するなど、オフィスカジュアルの恰好がふさわしいでしょう。

・合否を行わない

カジュアル面談は、原則合否判定を行いません。その点が面接と違う点です。面接と面談は、言葉は似ていますが、違う意味を持ちます。

オンライン面接を導入する企業も増えましたが、面接とは、対面して質問や問題を出し、能力や知識を確かめる事を意味します。対して面談は、対面し話し合う、意見を交換するという意味があります。

カジュアル面談は、参加者と会社が意見を述べ合う面談ですので、合否判定を行うような履歴書などは基本的には不要です。

カジュアル面談の流れ

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カジュアル面談の主な流れについて、ご紹介します。

・始めにアイスブレイクタイムを入れる

アイスブレイクとは、氷を解かすという意味で、参加者の緊張をほぐし、リラックスした状態で面談が行えるよう、面談や会議など、人が集まって話し合いを行う場面で、冒頭の5分~10分ほど取り入れられます。

簡単に会社紹介や担当者の紹介などを行うことで、参加者同士や社員とのコミュニケーションを円滑にし、面談の進行をしやすくするために行います。

・カジュアル面談の目的を説明する

会社と社員の簡単な紹介の後、カジュアル面談の目的について説明しましょう。参加者の中には、選考の一環と考えている人もいます。またこうした面談に慣れていない人もいるでしょう。

合否を左右する選考ではない事、参加者の率直な意見を聞きたいこと、会社に興味を持って貰い相互理解を深める場所であることをしっかりと説明します。

・参加者の就職活動状況について確認する

参加者の就職活動状況はさまざまです。現職で働き、より良い環境を求めつつ積極的に活動してない人、現職があり転職活動に前向きな人、退職後で職探し中の人など、同じ参加者でも、背景には違いがあります。

また転職活動中であっても、自社が第一希望とは限りません。今回のカジュアル面談のオファーを受け、初めて社名を知ったというケースもあるでしょう。

参加者の状況に合わせ、会社説明の仕方や事業展開、求めている人材や現在社内で活躍している人物像など説明できるようにしておきます。

・質疑応答時間と選考への案内

簡単な会社説明や意見交換の時間が終わったら、全体で質疑応答時間を設け、質問や疑問点の取りこぼしが無いようにします。

その後、今後の選考への案内を行っていきましょう。また、参加者の中で採用したいと感じられた人には、その場で選考の案内を行います。時間が経つと転職意欲が薄れたり、他社へ興味が移ったりしがちなので、気持ちが変わらないうちに、案内を出すようにします。

カジュアル面談を行う時の注意点

カジュアル面談を行う上で、次に点には注意が必要です。

・合否を左右する選考は行わない

カジュアル面談は、参加者と会社が意見交換をし、お互いの理解を深める場所であり、その場で選考や合否をする場所ではありません。合否を行わない点をしっかり確認することで、参加者の率直な意見を聞くことが出来ます。

カジュアル面談の参加者にも重ねて案内を出し、出席する社員も、意見交換の場であることを意識して参加するようにします。

・参加者が質問しやすい雰囲気を作る

転職を意識している参加者が、企業が開催するイベントに出席する場合、合否には影響しないと分かっていても、緊張してしまいがちです。

最初にアイスブレイクタイムなどで、場の雰囲気を和やかにするのはもちろんのこと、カジュアル面談に経営者や管理職が同席する場合、参加者が答えにくい質問をしたり、圧力をかけたりしないように気を付けましょう。

・社内情報収集を行っておく

カジュアル面談は、率直な意見交換の場ですから、参加者の中には、業務内容について興味がある、深く知りたいという人もいます。

現場社員も参加するとはいえ、業務内容が多岐に渡る場合、すべての社員を参加させるわけにはいきません。特にIT関連業務は、専門が分かれており、他の分野についてあまり詳しくない事も考えらえます。

そのため、ある程度の質問であれば、回答できるよう、出席する社員が各部の情報を集めておき、質問に回答できるよう準備が必要です。

まとめ

今回は、カジュアル面談が注目されている背景や準備内容、ポイントなどについてご紹介してきました。

採用活動は、多様化し、企業が求職者を待つ方法から、求職者を獲得すべく積極的に動く必要が出てきました。

そのような中で、正式な選考を前に、まずはカジュアルな雰囲気のなか面談を行い、参加者と社員がお互いを理解し合えるカジュアル面談は、採用活動の効率化につながっているでしょう。

人手不足や求人に悩む企業は、この記事を読んで、参考にしてみてください。