最新の中途採用手法を徹底比較&解説!


目まぐるしく変化する世の中で、会社を存続させていくには、適性のある人材の獲得が欠かせません。

売り手市場が続く中、採用の場において人の流動は激しさを増しており、特に若年層では、スキルアップのためやライフスタイルの変化などの理由で、転職することへのハードルが下がってきています。

企業としても、こうした転職層は、即戦力となるため、中途採用すべくさまざまな方法で採用へ導こうと戦略を練っています。

今回は、最新の中途採用の代表的な手法を紹介するとともに、特徴や課題・メリットなどをご紹介していきます。

中途採用の代表的な採用手法11選をご紹介

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中途採用で利用者の多い、代表的な手法11選をご紹介致します。それぞれの手法において、メリット・デメリットがあり、自社に合った手法を選ぶことが大切です。

1 転職サイト

特  徴
求人情報をインターネット上で掲載し、そのまま応募まで可能なサービスを展開しているのが、転職サイトです。

企業は、求人を掲載する際、サービス内容に応じて、サイトを運営している企業へ料金を支払います。

転職サイトには、職種に関係なく企業情報を掲載した総合転職サイトと、職種やハイクラスなど、条件に特化した特化型サイトがあります。

求職者は、会員登録を行い、掲載された企業情報の中から、自分の希望する条件に合う企業を探し、応募します。

メリット
会員数が多く、たくさんの会員数が閲覧する可能性があり、会社の認知度が上がる事と、幅広い会員からの応募が期待できます。

転職サイトに登録している人は、何らかの理由により転職を希望しており、積極的に自分に合う企業を探している人が多いでしょう。

つまり、自社に興味を持ち、前向きに転職したいと考えて応募してくる人が多い事が考えられるでしょう。

デメリット
大手転職サイトでは、新着求人件数だけで5000件近くなります。つまり数多くの企業が掲載している事になり、競争相手も多い事になります。

掲載しても、応募者が来なければ、他社に埋もれてしまう可能性があります。また、契約内容によっては、掲載毎に料金が発生する場合もあり、マッチする求人が来ず、何度も掲載を繰り返せば、その分費用が掛かってしまう事になりますので、注意が必要です。

相  場
20万~40万/月

2 自社サイト(自社HPや自社採用サイト)

特  徴
自社に興味を持った求職者が、自社HPや自社採用サイトから、応募する方法です。

応募者は、自社に興味を持っているため、企業情報や企業理念をしっかりと閲覧し、自分の希望と合う人が応募してくる可能性が高いです。また運営を自社で行うため、必要な時に、いつでもサイト内で採用活動が可能になります。

メリット
自社で製作から運用する場合、自由に運営できる点でしょう。サイトの情報もいつでも変更が可能で、自社サイトから応募できるようにすれば、自社に興味を持ち、理解度の高い人材からの応募が期待できます。

デメリット
運営を自社で行っている場合、製作や更新、メンテナンス面の対応などもそれなりのクオリティのあるサイトを作ろうとすると、専門的な知識と工数が掛かります。

また、内製が難しく、製作や運営を外注している場合、高額な費用が発生する場合もあります。

相  場
必要最低限の自社運用…約2万円/月
数回外注でのメンテンナス込み…約5万円/月
しっかりしたサイト運営を外注…約10万円~50万円

 求人誌

特  徴
本屋や駅構内などで無料、またはリーズナブル価格で購入できる、紙タイプの求人情報誌です。ネットをあまり得意としない世代でも、誰でも手にすることが出来、週単位や月単位などで発行されています。

主婦を対象とした域密着型の求人を行いたい、年齢の高い世代をターゲットとした求人などでも、候補者を集めやすい特徴があります。

メリット
地元のスーパーや商店など、地域に密着した求人活動を行いたい場合や、スマホやPCなど、ネット操作が苦手な高年齢の世代の求人でも、誰でも目に留まりやすいメリットがあります。

また、ネットの求人サイトに比べて、料金設定が分かりやすく、リーズナブルな価格で利用できます。

その他、広告会社にはプロの編集者がおり、監修を受ける事が出来るほか、求人誌を後から見た人が応募してくるなど、情報が長期的残りやすい利点があります。

デメリット
紙面よりWEBからの情報を得る事が圧倒的に多い若年層では、目に留まりにくいため、若年層をターゲットにした求人には、あまり向いていないでしょう。

また情報誌が置かれている場所やエリアによっても、人の手に渡る人数が左右されます。そのため、どの場所に設置するのかをしっかり下調べする必要があります。

相  場
約1万円~1万5千円位

 SNS

特  徴
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、私たちの生活にはもはや欠かせない連絡手段のツールですが、近年は企業情報の発信や求人活動でも、大切や役割を担っています。

若年層のほとんどが、何らかの形で毎日SNSを利用しているため、情報が届きやすく、直接求職者や候補者とメッセージのやり取りを行う事も可能です。

メリット
SNSのメリットは若年層にアプローチできる点と、情報の拡散スピードが速いということ、ほとんどのSNSが無料で利用できる点でしょう。SNSを使い慣れている世代とは、距離を縮めやすく、自社の魅力を伝えやすいです。

デメリット
情報が伝わりやすいということは、良くない情報も拡散しやすいという事で、対応の仕方を一歩間違えると炎上という事になってしまうリスクもあります。また数多くの情報があふれるSNSでは、常に新しい情報が求められます。

相  場
無料

5 転職エージェント

特  徴
企業と求職者の両方の希望に沿ったマッチングサービスを行っているのが、転職エージェントです。

登録者の中から、条件と合う人材と転職エージェントが事前に面接を行い、エージェント側で、ある程度人選を行った中から紹介されるため、候補者選びの工数や時間を短縮する事ができます。

メリット
何とっても、スタートの人選を転職エージェントで行ってくれるため、候補者の中から適性のある人を選び、紹介してくれる点でしょう。また採用が決定されるまで、費用が掛からないサービスを行っているエージェントが多いのも、大きな利点です。

デメリット
成功報酬制のサービスを行っている企業が多く、採用までは費用が掛からないが、採用が決まった場合、高額の費用の支払いが必要となるケースが多いです。

また、採用に関わる工程をほぼエージェントに任せてしまうと、採用に関するノウハウが蓄積されず、今後の採用に活かせないという点もデメリットでしょう。

相  場
年収の30%~35%程度

6 求人検索エンジン

特  徴
求人情報だけを行うための検索エンジンの事をいい、Ineedや求人ボックス、スタンバイなどが有名でしょう。希望する勤務地や職種などを入力し、条件に合う情報が検索できる仕組みになっています。ネット上の採用情報を探して求職者に閲覧できるケースと、直接求人情報を掲載する事も可能です。無料と有料枠があります。

メリット
転職エージェントや転職サイトに比べて、低コストで利用できる点です。自社サイトを自動で検索してくれる仕組みを利用したり、直接求人情報を掲載したりすれば、無料で利用する事も出来ます。あらゆる職種、雇用形態でも、情報を拾ってくれるため、条件が合えば求職者に閲覧される可能性があります。

デメリット
自動で検索されるため、条件が合わなければ、他社の情報に埋もれてしまう可能性があります。そのため、上位検索されやすくするには、有料の掲載にする、こまめに求人情報を掲載する、検索されやすいワードを入れるなど、ある程度の知識や努力が必要となります。

相  場
1クリック10円~1000円程度

7 転職フェア・合同説明会

特  徴
広い会場で複数の会社が集まり、転職希望者に自社をアピールする方法です。認知度が低い企業や地方へ新規事業展開を行う場合など、広く求職者を集めたいときに効果的です。

メリット
求職者と直接接触出来るため、意欲が高い参加者がいた場合、直接に自社をアピール出来、早期採用に繋がりやすくなります。

デメリット
会場の費用が掛かります。またブースに担当者を置く必要があり、パンフレットの準備など工数に時間がかかる割に、参加者が来なければ、次の工程に繋がらない場合もあります。

相  場
50万円

8 リファラル採用

特  徴
自社の社員がリクルーターとなり、適性のありそうな知人を会社へ紹介し、採用へ導く制度です。会社の企業理念や業務内容をよく知る会社員が、リクルーターとなるため、紹介する人物とミスマッチが起こりにくい特徴があります。

メリット
ミスマッチが起こりにくい点と、費用や工数がほとんど掛からない点です。

デメリット
入社後、紹介者と採用者の関係がこじれないよう、配置場所に気を配る必要があります。また不採用にする場合も、紹介者と採用者に十分配慮する必要があります。

相  場
ほとんど掛からない

9 ダイレクトリクルーティング

特  徴
ダイレクトリクルーティングサイトに登録している会員の中から、条件に合う人を探し、企業側からスカウトをする“攻め”の求人方法です。主にスカウトメールを送信し、自社についてアピールを行い、イベントや説明会などの案内を出す方法です。

メリット
企業が求める人材に直接アプローチする事出来ます。また条件の良い会社があれば転職を検討したいと考える、いわゆる“転職潜在層”にもアピールできる点と、認知度の低い会社でも転職潜在層に知って貰える事がメリットです。

デメリット
スカウトメールの文章を工夫する必要があり、手間になる場合があります。さらにスカウトメールを送り返信を貰える率は決して多くはありません。さらにそこから選考や採用へと繋げていくのは根気とスピードのいる作業で、決して採用したい候補者がすべて採用へと繋がる訳ではありません。

相  場
成功報酬型だと年収の約15%、定額制だと約300万円~400万円

10 アルムナイ採用

特  徴
アルムナイとは卒業した人を意味します。採用の場面では、退職した人を指します。つまり、何らかの理由で退職した人を再び雇用する方法です。

メリット
自社についてすでに理解しているため、人間性や能力について、保証できる人を採用出来ます。また即戦力として、期待出来ます。

デメリット
日本では、まだなじみの薄い採用方法であり、社員から退職者を再雇用することに難色を示される可能性があります。また円満退職ではない場合、再雇用が難しいケースも考えられます。

相  場
採用方法によるが、メールや電話等で本人と直接連絡を取り合っていれば、ほとんど費用は発生しないでしょう。

11 ハローワーク

特  徴
厚生労働省が管轄する、企業も求職者も無料で利用できる就職支援サービスです。企業サービスや面接日の日程調整、就職への無料相談、面接指導なども行っています。

メリット
地域密着型の求人に強みがあります。企業が求人票を出すと、企業の要望に合った求職者を紹介してくれます。また、求職全般に関する相談が出来、ハローワークを通じて採用すると助成金や給付金の対象となります。

デメリット
利用者が減少しており、特に若年層の利用率は低い傾向があります。また採用に時間が掛かるため、急ぎの採用には向いていない場合があります。

相  場
無料

まとめ

今回は、最新の中途採用の手法について、ご紹介してきました。中途採用の方法は数多くありますが、どの手法にもメリット・デメリットがあり、その時の採用状況に応じて採用方法を選択する事が重要です。

また、複数の方法を組み合わせたり、職種によって採用法を変えたりしてみるのも一つの方法です。

中途採用の手法に悩む企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。