【2022年最新版】中途採用のトレンドは?

働き方改革やコロナ禍により、雇用の場でも働き方の多様化が求められるようになってきました。

2019年から3年程続く世界規模の感染症対策の影響で、世界経済は停滞し、日本の雇用の場でも、大企業が新卒の採用を取りやめるなど、採用を控える動きが見られました。

2022年に入り経済は再び動き始めていますが、採用を取り巻く環境はどのように変化していくのでしょうか。

今回は2022年における転職市場の動きや、中途採用におけるトレンドについてご紹介します。

2022年の中途採用活動は活発化の傾向

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2022年の採用活動状況について、ハローワークとのリクルートから公表されているデータを元に見てきましょう。

ハローワークから見た求人状況

厚生労働省では、ハローワークの求人、求職、職業状況を取りまとめたデータを「一般職業紹介状況」として公表しています。

一般職業紹介状況データによりますと、2009年から右肩上がりで上昇してきた有効求人倍率は2018年の1.61ポイントをピークに、コロナ禍の影響により各企業で2020年に1.18ポイントにまで急減しました。

コロナ禍を境に、働き手を複数の企業で取り会う売り手市場から、1つの求人に転職希望者が集中する買い手市場へと転換したのです。

では2022年に入っても、採用市場は同じ状況が続いているのでしょうか。

感染状況が落ち着き、東京オリンピックが終了した2021年秋ごろより、少しずつ経済活動が再開されるようになってきました。それに合わせるように、僅かずつですが有効求人倍率も上向きになり、2022年1月の求人数は14.6%増(前年同月比)となり、上昇傾向が見られるようになります。

リクルートから見た求人状況

今度は採用大手リクルートが公表したレポートを見てみましょう。

このレポートは、リクルートエージェントの求人データと各種業界に詳しい人材コンサルタントの見解を元に、株式会社リクルートでは2022年度の主要業界の求人、求職者の動きについて公表した物です。

レポートの内容によりますと、転職市場が2021年より活発化する動きが見られ、ITやデジタル技術など、DX推進の採用を中心に全体的に活発になると展望されています。

では、リクルートから発表されたレポートを元に、2022年で予想される中途採用市場の動向を具体的に見ていきましょう。

予想される中途採用市場のトレンド

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2022年の転職市場はどのような分野が注目され、活性化が予想されるか、15項目について紹介いたします。

IT通信

DX推進により、採用が活発化し、求職者が複数の内定を獲得する売り手市場となっています。製造業や流通、官公庁や金融などで人材不足となっており、今後も採用競争は活発になると、予想されています。

企業側は福利厚生や働く環境のほか、マイナス面も公表し、求職者へ信頼を得られるようにアピールしています。

また、まずは副業からスタートし、相互の理解を深めるという方法を取る企業もあります。

・コンサルティング

2022年も第二新卒や幅広い層から、過去最大基準の採用数が継続しています。官公庁やデータを活用した地域復興「スーパーシティ構想」の実現、SDGsに関する採用も活発化しています。

経験者や技術知見をミドル層などの採用する動きが見られる一方、求職者からは、柔軟な働き方を求めるニーズが高くなっています。

・インターネット

大手ネットサービス企業やデジタルマーケティング事業などの採用が活発化し、SaaS分野での採用も増えています。

求職者は求人が多いため、仕事のやりがいやキャリア志向、企業の将来性を冷静に判断しており、リモートワークの要望が多くみられます。

・自動車

2050年までに温室効果ガスをゼロ排出にする「カーボンニュートラル宣言」のため、電気機械関連の技術者やエンジニアのニーズがひっ迫し、採用が急務となっています。

さらに技術者自身も進化する技術に合わせ、自身のレベルアップも求められています。

・総合電機・半導体・電子部品

政府が、半導体分野を国家戦略技術分野として補助金を支給する、海外企業と合併して事業拡大を図るなどにより求人が増加し、未経験や第二新卒も採用対象になっています。

・環境エネルギー・サステナビリティ

2050年カーボンニュートラル宣言によるグリーン成長戦略で、エネルギー関連の採用が活発になっています。特に水素の商品化に向け、化学メーカやエネルギー会社が人材投資に乗り出しています。

新規事業や事業拡大などのスタートアップ企業での求人があり、大手企業もダイバーシティ&クルージョン(従業員の多様性を認めながら一体感を目ざす組織の在り方)で、人材の定着を目指しています。

・化学

カーボンニュートラル宣言やCO2の排出など、環境関連に関する研究開発の求人が多くみられます。

求職者は、働き方や企業の成長分野への取り組みに注目しています。

・医療・医薬・バイオ

求人は継続して活発になっています。

内勤のMA(医療事務作業補助者)が外勤のMSL(医薬品情報提供職)の求人を上回る、研究所選任の広報、HEOR(世界医療経済学および成果研究)など、これまで見られなかった採用ポジションが出てくる可能性が考えられています。

求職者は、中長期キャリアを考えて転職を考えている傾向があります。

・建設・不動産

どの分野でも人材ニーズがあり、求人数は堅調で、特に不動産管理分野が活発です。ゼネコンは人材不足で長時間労働が深刻化しており課題となっています。

求職者は、企業の将来性を見据えて自身のキャリアを考えている傾向が見られます。

・銀行・証券

DX関連、SDGs、ESG関連や金融専門職のニーズが高まっています。

求職者はコロナ禍を機に、リモートワークのニーズが高く、コンサルティング事業への転職や新規事業に興味を持つ方も増えています。

・生保・損保

生保業界では、営業職は継続して採用が活発で、システムの内製化を図るためITエンジニアのニーズも高い状態です。

損保業界は、DX関連や新規事業の人気が高くなっています。

・消費財・総合商社

消費財業界では、コロナ禍で巣ごもり消費の影響で、明暗が分かれている状況で、業績が振るわない企業では採用は停滞している状態です。

一方ブランドマーケティング、サステナビリティ関連・ESG(環境・社会・ガバナンス)経営の求人が増加しています。

総合商社は過去最高益の見込みで、IT人材の積極採用の他、非IT分野の強化、総合職の求人が活発化しています。

・外食、店舗型サービス

コロナ禍による緊急事態宣言が収まるにつれ、新規出店や新規事業の展開に伴い、店長候補や接客の求人が増加傾向にあります。

・人材、教育

営業やBPO関連の採用が活発化しています。教室業界も教室長や新規事業系求人が増えています。

・ベンチャー、グローバル領域

SaaS関連企業の採用は順調に拡大し、採用の幅を広げています。食品・化粧品などの消費者業界で、グローバル人材の採用が動いています。

以上、2022年における中途採用市場のトレンドについて見てきました。では、優秀な人材を採用へ導く採用方法はどのようになっているのでしょうか。

採用方法の変化

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2022年の採用活動は、“待ち”より“攻め”で会社にマッチする人材を見つけ、採用者に長く勤務してもらえる効率的な採用方法へと変化を遂げています。

2022年に注目されている採用方法を見てきましょう

・ダイレクトリクルーティング

企業から就職希望者へ直接コンタクトを取り、積極的にアプローチする採用方法です。

ダイレクトリクルーティングサービスを利用し、自社へマッチする求職者へスカウトメールを送り、企業側から働きかけて、欲しい人材を採用へと導く方法です。

同じようなサービスに人材紹介サイトがありますが、人材紹介サイトと比べ、費用が低く押さることが出来、会社と求職者のマッチング度が高い人材にアプローチできる、転職潜在層にも働きかけが可能といった点で注目と集めています。

ただ、何人もの求職者へスカウトメールを送る必要がある、転職潜在層への長期的なアプローチをする忍耐力や工夫、自社の魅力をしっかりと伝えるノウハウが担当者に求められます。

・リファラル採用

従業員の前職の社員や知人などを紹介してもらう採用手法です。現場をよく知る自社社員が紹介するため、マッチ度が高い人材を紹介出来るというメリットがあります。

また、求職者から見ても、入社時にすでに知り合いがいるという安心感、社風や業務内容、風土、職場環境などを紹介者から聞いて、知ることが出来るというのもリファラル採用ならではの強みでしょう。

対して、紹介者が会社の求めるスキルや人物像への理解度に相違があれば、紹介者と会社との間でミスマッチが起こり、不採用ということ可能性もあります。

また入社後も配置転換や業務内容など、紹介者と求職者との関係に配慮する必要が出てくる場合もあるでしょう。

紹介者と社員との配置など、会社として考慮しなければならない点はありますが、社員が会社の求める人材や企業風土をしっかり理解し、適した人物を紹介出来るのなら、リファラル採用は、費用も掛からず魅力的な採用方法といえます。

・ソーシャルリクルーティング

FacebookやTwitterといったSNSを利用した採用方法です。

就職活動期の20代でSNSを利用する人は多く、令和2年の総務省の発表では、20代の9割がSNSを利用しているという結果が出ています。

若手採用を希望する企業にとって、ソーシャルリクルーティングを利用した採用方法は、若い世代をターゲットにした職種にアプローチしやすい手法でしょう。

SNSにはライトなコミュニケーションを得意とすることから、気軽に求職者が企業にリアクションしやすい、求職者が企業の投稿にリアクションや、仲間とシェアを行えば、潜在する求職者にも広くアプローチできるといったメリットがあります。

ただし、SNSが持つ気軽さゆえ、求職者とのちょっとした行き違いから思わぬ方向へ拡散されてしまうリスクがあることも覚えておきましょう。

また常に新鮮な情報を保つため、こまめな更新と投稿内容には十分注意が必要です。

・採用ミートアップ

ここ4~5年で導入する企業が増えてきた採用方法で、気軽に参加できる会社説明会やカジュアルな交流会のことをいいます。

自社や業界に興味持つ人たち少人数で集め、参加者に自社の魅力や社風などを紹介しながら、参加者同士の交流を深めることを目的にしています。

堅苦しい説明会という感じではなく、リラックスした雰囲気のなかで、お互いの交流を深めつつ、やる気のある有望な人材を採用につなげる手法です。

参加者としては、気軽に参加できるメリットがある一方、開催する企業側は、テーマや場所の確保、集客方法、参加する社員の選定など、手間がかかる点もあります。

オンライン採用

コロナ禍でトレンドになってきた採用手法です。感染対策で接触を避けるため、オンライン上で会社説明の動画配信や、ビデオ面接など採用活動にオンラインを利用した方法です。

面接をオンライン上で行うため場所を確保する必要がなく、ネット回線があれば簡単に面接が可能で、求職者にとっても面接のために会場へ向かう交通費や時間を掛けずに済みます。
また企業にとってもスピーディーに選考が出来るのがメリットです。

ただし、直接対面出来ないため、求職者の雰囲気や会社の様子が伝わりにくいといったマイナス面もあるため、採用前に感染対策をしつつ一度は来社してもらう、面接以外の方法も考慮して選考するなど、採用方法を工夫する必要があるでしょう。

HRで採用業務の一元化を図るのも採用業務のトレンド

採用方法が多様化してくると、管理を行う手間も増えてきます。以前から採用業務は、面接日程の調整や面接の実施準備、応募者へ採用不採用の連絡など多岐に渡ります。

こうした採用業務をAIやクラウドなどテクノロジー技術を利用したHRテックといい、採用業務の効率化を図るツールとサービスを展開する企業も増えており、採用活動のトレンドの1つになっています。

まとめ

今回は、2022年の中途採用に関するトレンドと、転職市場の動向についてご紹介しました。

コロナ禍で低迷した求人状況は、2022年に入り上向きになりつつあります。

働き方改革やコロナ禍で求められる求人や職種も変化し、採用に関するトレンドも変わっていきます。

この記事を読んで自社にマッチする人材を採用できるよう、幅広い採用活動を取り入れてみてください。