ダイレクトリクルーティングの落とし穴 弱点とデメリットを理解して採用を成功に導く

ダイレクトリクルーティングの落とし穴 弱点とデメリットを理解して採用を成功に導く

働き方改革やコロナ禍で労働者を取り巻く環境は大きく変わり、併せて、採用市場も大きく変化しています。

少子高齢化から労働力不足が懸念され、企業は優秀な人材を獲得するために、求職者を“待つ”方法から、自ら“獲得”しに行く動きを見せています。

ダイレクトリクルーディングは、企業から求職者へ働きかける方法で、売り手市場の中で、メリットの多い方法ですが、運用していくにあたり、弱点やデメリットもあります。

今回はダイレクトリクルーティングを運用行く上で、理解すべき点や成功に導くポイントについてご紹介していきます。

ダイレクトリクルーディングのデメリット

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ダイレクトリクルーティングにはメリットもありますが、次の2点のデメリットがあります。その点を踏まえた上で導入する必要があります。

  • 社員の業務負担が増える
  • 採用までに時間が掛かる

では、2点のデメリットについて詳しく見ていきましょう。

・社員の業務負担が増える

ダイレクトリクルーティングは企業が採用したいと感じる求職者をスカウトして採用へ導く方法です。

スカウトする方法はメールが基本ですが、候補者の選定、メール文書のテンプレートの作成、返信が来た応募者へ次の対応など、多くの作業工程があります。

候補者の選定1つ取ってみても候補者を選ぶ基準の設定、職種別など候補者ごとのテンプレートの作成、応募者から来たメールに、面接や交流会への参加など、反応の有った候補者ごとに、細かな対応をしなければなりません。

またスカウトメールを送っても返信があるのは約3割と言われており、希望するスキルや人物を必要数採用するには、採用者の何倍もの人へスカウトメールを送る必要があります。

1回目では関心を持って貰えなくても、タイミング次第では興味を持って貰える可能性もあるので、同じ人へ何度も定期的にスカウトメールを送るなど、社員の業務負担は多い方法です。

・採用に時間が掛かる

採用活動が必要になるのは退職者の補充、事業拡大のためなど、さまざまな理由があります。

ダイレクトリクルーティングは、急な退職者の発生など、急いで人を採用したい場合には向いていません。

理由はダイレクトリクルーティングは中長期向きの採用方法だからです。

ダイレクトリクルーティングは企業が求める人材へスカウトし、業務内容や理念など、企業に興味を持って貰うことからスタートします。

一般的な採用方法のように求職者の方が、企業理念や業務内容を理解したうえで、応募してくる方法とは対照的です。

入社して欲しい人物に定期的な連絡や交流会の開催などで、自社を理解してもらうことから始めるので、採用まで時間を要します。

このようにダイレクトリクルーティングはスタート時点が、求職者の方から応募してくる方法とは異なり、採用までに時間が掛かるという事を覚えておきましょう。

ダイレクトリクルーティングが注目される背景

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売り手市場に加え、働き方が多様化すると働き手はより条件の良い職場を求めるようになり、人の動きも流動的になります。

そこで企業は優秀な人材を獲得するための対策として、高額な費用を掛けて転職サイトを利用したり、求人広告を頻繁に出したりして、人材を採用するため、各社競争が激しさを増していきます。

ただし採用活動に掛ける費用も労力にも限りがある中小企業では、高額なサイトや求人広告に費用を掛ける事や、採用活動に労力を掛けることは出来ません。

そこで、効率的な採用活動を行うため、次の2点が重視されるようになりました。

  • 費用負担の軽減
  • 直接的な方法で採用活動期間の短縮

上記2点の方法として無料で利用できるSNSを使った求人募集や、社員が知人や友人を紹介するリファラル採用などが行われるようになり、転職サイトよりリーズナブルに利用できる、ダイレクトリクルーティングに注目を集める企業が増えてきたのです。

ダイレクトリクルーティングの流れ

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ダイレクトリクルーティングの流れは、次のようになります。

①スカウト候補者の選考
②スカウト文書テンプレートの作成
③スカウト文書送付
④返信が来た候補者に返事を出す
⑤選考を絞る
⑥合否の連絡をする

① スカウト候補者の選考

たくさんの転職希望者の中から、自社の求めるスキルや経験を持つ人材を絞ります。

スカウトの候補者は交流会やイベントなどに参加した方、SNSで繋がりのある方、ダイレクトリクルーティングサービスに登録している方、などが挙げられるでしょう。

② スカウト文書テンプレートの作成

スカウト候補者が絞られたら、送付する文書のテンプレートを作成しておきます。

職種別や繋がりのあった方法ごとに、準備しておくと良いでしょう。

③ スカウト文書送付

作成したスカウト文書を候補者に送付します。送付は、テンプレートを元に、ありきたりな文章ではなく、スカウトする人物一人一人にあった文章を送付します。

送付する時間帯は、会社の業務時間内に行うようにしましょう。

④ 返信が来た候補者に返事を出す

スカウトメールに返信が来た候補者にはすみやかに返事を出すようにします。
返信が来たという事は、少なくとも御社に興味があり、ビジネスマナーのしっかりしている人だと判断できます。

期待した返事でなくても、返信の有った候補者には、今後ビジネス上何らかのつながりができるかもしれませんので、返事を出すようにしましょう。

ダイレクトリクルーティングのメリット

ダイレクトリクルーティングのメリットについて、見てきます。

・転職潜在層にもアプローチできる

優秀な人材は水面下にいることも多く、なかなか転職層の表面に上がって来る事はありません。
すぐに転職は考えていないが機会があればより条件の合う職場に転職したいと考えている、いわゆる転職潜在層にもアプローチできるのがダイレクトリクルーティングです。

SNSや交流会などで過去に繋がりがあった方などにスカウトメールを送り、まずは自社に興味を持ってもらうことからスタートします。

何度かSNSで連絡を取り合ったり、イベントなどに誘ったりすることで、お互いを理解を深め、採用へと繋げていきます。

・求める人材に的を絞り探すことが出来る

ダイレクトリクルーティングは繋がりのあった人物の中から、求める人材に向け企業側が的を絞って、アプローチが出来ます。

SNSのプロフィールや過去の動向から人物像やスキルなどを知ることが出来るので、そこから的を絞ることが出来ます。

・採用活動のコスト低減につながる

求人サイトを利用すると、高額な費用になることがあります。
思った人材が集まらなければ、何度も掲載する必要があり費用負担が大きくなります。

また求人広告では求人広告を見た求職者にしか、情報が届かず、狙った母集団が形成されにくいデメリットがあります。

ダイレクトリクルーティングはSNSなどのつながりであれば無料でスカウト可能ですし、ダイレクトリクルーティングサイトを利用しても、求人サイトよりリーズナブルな価格で利用する事が可能で採用コストを抑えることが出来ます。

ダイレクトリクルーティングを成功へ繋げるポイント

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ダイレクトリクルーティングを成功繋げるには、いくつかのポイントがあります。
ダイレクトリクルーティングは企業側からこの会社に入りたいと感じてもらう必要がありますから、企業自身に魅力が無ければなりません。

自社自身の魅力を高め、情報発信を行い、採用活動を自社自身で構築していくことが、成功への近道となります。

・魅力的な会社作り

まずはスカウトする相手に自社の事を知ってもらい、ぜひ入社したいと思われるような会社作りが必要です。

どの採用方法でも同様ですが、この企業に入社すると待遇面で満足できる、仕事と家庭の両立が上手くいく、自分が成長できるなど、従業員が満足した社会生活を送ることが出来る企業作りを行って行く必要があります。

・企業情報発信に力を入れる

どんなに魅力ある会社でも情報が発信されていなければ、求職者に届きません。
SNSを始め、自社HPなど費用を掛けてなくても、企業情報を発信する方法はたくさんあります。

どのような事業を行っているのか、事業規模や今後の事業展開など、積極的に発信していきましょう。

情報は正確なものを出来るだけ早く定期的に発信するようにすると、閲覧者に興味を持って貰いやすくなります。

・採用作業の仕組みを作る

人が不足したら募集をし、採用したら採用活動は終了ではありません。
今回の応募状況はどうだったのか、希望に近い母集団が形成できたのか、応募から採用までの流れはスムーズだったか、というように振り返りましょう。

もう一つ、大切なのが採用後の採用者の動きです。
働く環境に問題は生じてないか、求める成果を出せているかというように、採用後の動きについても、フィードバックを行い、採用作業の仕組みを作っていきましょう。

・スカウトメールを工夫しよう

ダイレクトリクルーティングで大切なのがスカウトメールの内容です。
スカウトメールを送ってもほとんど反応が無い場合、メールの内容を一度振り返ってみる必要があります。

・申し込んだ相手の魅力を盛り込もう

ネット上でもたくさんのテンレートがありますが、テンプレートの文章は当り障りのない文章となっており、相手の印象に残りにくい傾向があります。

特に優秀な人は、多方面からスカウトが来ているため、まずメールを読んで関心持って貰うには、相手の魅力を理解し、自社に来てほしいと感じているかをしっかりと伝える必要があります。

テンプレートの文章を元にして、よりオリジナリティー溢れる内容を盛り込みましょう。

・自社とマッチする部分を入れよう

価値観が合う・合わないというのは、どのような場面でも重要な問題です。

従業員を採用する際には企業が求める企業理念や価値観について、しっかりと理解している人を採用しなければ、思うような成果は出せません。

自社にはこのような価値観があり、その価値観がスカウトする相手とマッチすると感じる部分があったため、今回スカウトするに至ったというように、自社の価値観についても、スカウトした理由に触れておきましょう。

・入社後の利点について書こう

今は忙しい、機会があれば転職したいというように積極的に転職活動はするつもりはないが、いずれ転職をしたいと考える転職潜在層は、ありきたりのスカウトメールを送っても、閲覧して終わってしまう可能性もあります。

そのような転職潜在層にも読んでもらうためには、入社後の利点についても、触れましょう。

現在のスキルが活かせる、仕事とプライベートの両立がしやすいなど、メールを見た相手が思わず関心を寄せたくなるような、利点について書いておきましょう

ただし、あまりにも自社を良く見せるために、内容を誇張して書きすぎると、入社後にギャップを感じ早期退職となってしまい兼ねないので、あくまでも正確な情報を書くようにしましょう。

ダイレクトリクルーティングサービスを利用するのも一つの手

ダイレクトリクルーティングは工夫すれば自社で経験を活かし、活動していくことは可能です。

ですが、導入したばかりでノウハウが分からない、導入したが、なかなか思うような結果が出ない場合は、ダイレクトリクルーティングサービスを利用してみるのも手です。

慣れてきたり、ある程度経験を積んできたりしたら、自社で運用を行うようにしてみるのも良いでしょう。

まとめ

今回はダイレクトリクルーティングで落とし穴や弱点などを元に、ダイレクトリクルーティングを成功に繋げるポイントなどをご紹介してきました。

ダイレクトリクルーティングは企業が入社して欲しい人物に直接アプローチできる方法ですが、成功へ導くには弱点やデメリットについてしっかりと把握しておく必要があります。

ダイレクトリクルーティングを成功させるには上手なスカウト方法も大切ですが、魅力のある会社作りも欠かせません。

ダイレクトリクルーティングの運用で悩んでいる会社、これから導入しようと検討しようと考えている企業は、この記事を参考にしてみて下さい。

現場社員を巻き込む「スクラム採用」とは?多角的なアプローチで採用効率をアップ!

現場社員を巻き込む「スクラム採用」とは?多角的なアプローチで採用効率をアップ!

スポーツのラグビーやIT開発の世界で「スクラム」という言葉はよく聞かれます。

スクラム採用とはスクラムを組むように社員どうしが団結して、採用活動に携わっていこうという概念の事を指します。

近年ではさまざまな採用方法が生まれていますが、この記事ではスクラム採用がどのような物なのか、取り組み方やメリット・デメリット、成功事例などをご紹介していきます。

スクラム採用とは

スクラム採用は株式会社HERPの代表取締役により提唱され、ベンチャー企業を中心に広がっていきました。

採用活動は担当するチームや管理職、経営陣だけが活動に携わることが一般的ですが、スクラム採用は、会社全体で採用活動に取り組みます。

採用に関する権限を現場へ譲渡し、現場主導で採用活動を行うのが大きな特徴です。

自分達の仲間となる人を採用担当者や経営陣に任せるのではなく、採用担当者のアドバイスを受けながら、現場が積極的に採用プロセスに参加し、社員も会社も共に成長していくことを目的としています。

スクラム採用が注目されるようになった背景

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スクラムという言葉はラグビー選手が肩を組んで押し合うところから来ており、ITのソフトウエアの開発手法としても、使われるようになりました。

複雑さとスピードが増すITの世界で競合他社より抜きに出るためには、大規模なチームで長期的な計画をゴールまで実行していくは難しくなってきました。

技術の発展が著しい世界では1つのチームを小さくし、市場の変化に合わせられるよう、柔軟で小回りの利く方法に転換した方が、会社の成長に繋がると考えられたのです。

こうしたスクラム開発の考え方を採用に取り入れたのがスクラム採用です。

では、どのような背景でスクラム採用が注目されるようになってきたのか、見ていきましょう。

・求職者の意識の変化

売り手市場においては求職者が会社に求めるニーズも多様化しています。

給与や昇給、福利厚生などの条件に加え、プライベートと仕事の両立、さらにはリモートワークの可否など、求職者が企業に求める条件が待遇面だけでははく、働きやすい環境かどうかにフォーカスされるように、変化してきました。

こうした求職者の意識の変化に合わせ、企業も業務のオンライン化など柔軟な改善が必要になりました。

・採用活動の多様化

採用の世界でもIT開発と同じく、優秀な人材を獲得するために各企業で多種多様は方法が生まれています。

売り手市場が続く中、優秀でマッチする人材を採用へ導くためには、これまでとは違った採用活動を行う事が必要になってきました。

例えば、SNSを利用した求人広告や社員の知人や友人を紹介するリファラル採用など、採用市場においても次々に新しい方法が生まれてきました。

特に中小企業は大手企業のように大々的に求人広告を出して人を集めることは難しく、人材不足の悩みにぶつかりやすい傾向があります。

こうした背景の中で採用部署だけが一律の業務計画に作り、採用活動を行おうとすると状況に応じた柔軟な対応が難しく、費用と労力が掛かる割には採用者が定着しない、成果が出ない、ということに繋がりかねません。

そのため採用活動においても現場目線に合わせ、小回りの利いたフレキシブルな対応が求められるようになりました。

求職者の意識の変化や売り手市場の状況が採用活動の多様化を産み、その中からより効率的な採用活動を求める中でスクラム採用という考えが生まれたのです。

スクラム採用の3つの基本要素

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スクラム採用には大きく3つの基本的な要素があります。

「現場への権限委譲」「成果の可視化」「採用担当のプロジェクトマネージャ-化」という3つの要素を、PCDAサイクルで回して運用していきます。

3つの要素をPCDAサイクルで回して行くことで、常に改善を繰り返し、社員の意欲を高め、よりよい活動へと繋げていきます。

・現場への権限委譲

まず1つ目の要素は、現場への権限の委譲です。

一般的な採用活動では採用チームや管理職、経営陣が権限を持っていますが、スクラム採用では、この権利を現場に譲ります。

現場に権限を委譲するにあたり、採用活動の業務の流れを細分化し、続いて各業務の権限を適した部署や担当者へ委譲します。

この方法を取ることの大きな特徴は職場における現場の意見を大きく取り入れる事で、現場が求める人物像を描くことが出来る点です。

経歴やスキルだけではなく、より具体的な人物像を描けるため、ミスマッチになりにくいと言えるでしょう。

・成果の可視化

続いては成果の可視化です。

採用活動は採用した人材が、会社の求める成果を上げて、初めて成功と言えます。

スクラム採用では採用活動を通じて得た成果は、皆でフィードバックし、社内全体で共有します。

社員全員で採用活動の成果を共有する事で、担当者任せではなく社員一人一人が採用活動について振り返るようになります。

採用担当者を中心に活動後の成果を元に会社全体で改善案を出し合い、次の採用活動に繋げていきます。

・採用担当のプロジェクトマネージャー化

現場へ採用活動の権限を委譲するといっても、いきなり権限だけ委譲しても、現場は混乱してしまうでしょう。

そこで採用担当部署がプロジェクトマネージャーとして、採用に関する知識や経験を現場に落とし込みます。

その後も現場に委譲して終わりではなく、採用担当の部署が定期的にフォローしていきます。

採用担当の知識や経験を、現場に教えていくことで、現場も採用業務の経験を積み、フィードバックと改善を行います。

その中で社員全体が、採用活動の意味を考えつつ新しいノウハウを得て、採用業務の責任感を強くしていき、社員の会社改善の意欲を高めていくという狙いもあります。

スクラム採用のメリット・デメリット

スクラム採用は、現場に権限を移し、社員一丸となって、採用活動を行おうという取り組みですが、こうした活動には、メリットだけではなく、デメリットもあります。

スクラム採用のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

スクラム採用のメリット

スクラム採用のメリットをご紹介します。

・社員のエンゲージメントの向上

採用活動を行うためには自社についてよく知っておかなければなりません。
どのような企業理念を持ち、今後どのような事業を展開するのかを熟知して置かなければ、求める人物像が見えてこないためです。

そのため、社員が採用活動を行ううちに、さらに自社について理解を深める必要があるため、自然と社員のエンゲージメント(愛社精神)が高まっていきます。

・求める人物像に出会いやすくなる

現場社員が主体となり、採用活動を行うと現場目線での採用活動になります。
自分と共に働く人を探すことになりますから、求める人物像が具体的になるでしょう。

具体的な人物像が描ければ、より希望に近い母集団を形成しやすく、優秀でマッチする人物が採用に繋がる確率が高くなります。

社員一人一人が目的を持って採用活動を行うため、採用活動の幅も広がり、転職潜在層など、思いがけないところから、求める人材に出会える可能性も大きくなります。

スクラム採用のデメリット

続いてスクラム採用のデメリットを見ていきましょう。

・採用活動の方向性にバラつきが出やすい

スクラム採用では社員が主体となって採用活動を行うため、各部署や多くの社員が採用業務に携わることになります。

関係する社員が多くなると、出てくる問題が、認識の違いから生まれる方向性にズレです。

同じ目標を見聞きしていても、受け取り手によって、バラつきがでてしまう事があり、関係する人が増えれば、バラつき大きくなる確率も上がります。

・社員の負担が大きくなる

社員が採用活動に加わるという事は通常業務に採用業務がプラスされることになります。
つまり、社員の業務負担が大きくなるという事です。

また、採用活動を通常業務と同時進行にするにあたり、役割や業務分担について、しっかりとしたルールがなければ、業務負担が大きくなったり、本来の業務に支障がでたりするリスクもあります。

スクラム採用を成功させるためのポイント3つ

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スクラム採用はメリットも多いですが、しっかりとしたルール作りや役割分担をしなければ、社員の負担が増え、活動も失敗に終わってしまいかねません。

スクラム採用を成功させるには、どのようなルールで運用していけばよいのか、ポイントをご紹介致します。

・役割分担とルール作りを行う

スクラム採用は社員が通常業務に加えて採用業務を行う訳ですから、採用を専門に行うチームのマネージメントが欠かせません。

採用業務を細分化して割り振りを行う部署や担当者など、役割分担を細かく決めておく必要があります。

また、業務を遂行していくにあたり、採用目的やルールを決め、コンスタンスに進行具合や状況のフォローをしていくようにしましょう。

・採用管理ツールを使う

採用活動をスムーズに行うには、しっかりとした情報管理が必要です。
採用に関わる人数が多くなれば、その分情報管理を浸透させるのは、大変になってくるでしょう。

スクラム採用の管理を行いやすくするために、採用管理ツールを使用するのもポイントです

現在採用関連のツールは数多くあり、応募者の個人情報や評価などをはじめ、面接日の日程調整、メール文章のテンプレートなど、さまざまなサービスが展開されています。

スクラム採用成功事例企業5つご紹介

数ある採用方法の中からスクラム採用導入し、採用活動を成功させている企業をご紹介致します。

・株式会社メルカリ

株式会社メルカリは、「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションの実現のために、次の3つのバリューを掲げています。

「Go、Bold(大胆にやろう)」「ALL  for One(全ては成功のために)」「Be professional(プロフェッショナルであれ)」という3つのバリュー軸に社員が情報共有し、採用に関わっています。

創業当時からリファラル採用を取り入れ、社員全体が積極的に採用に関わり、採用活動を成功させています。

・株式会社ヘイ

株式会社ヘイでは採用する人物像、採用人数など、採用に関する権限を現場に徹底して委ねています。

人事部は基本的に一次面接後のサポートは行いますが、採用に関する責任は現場が負うという考えのもと、社員への権限委譲を行っています。

また、定期的に採用イベント「Hello hey」を開催し、経営陣から社員まで幅広い社員が参加し、採用活動に力を入れています。

BESE株式会社

BESE株式会社は現場社員に採用方法を変える事を理解してもらう事からスタートしました。

人事部など採用専属部署が立てた採用計画に現場社員を勢力的に取り込み、参加するようにしています。

また、「内定判定会議」と呼ばれる現場に求める人材や採用人数など、現場の声を重要視する会議を開き、より現場にマッチする人材の採用するようにしました。

さらに内定承諾はチーフマネージャーを通じて行うようにし、現場の声が直接伝わるように工夫を行う事で成功へと導きました。

・株式会社POL

社員がスカウトメールを送るなど、社員が採用活動に参加する行うスクラム採用の取り組みを行っているのが、株式会社POLです。

スカウトしたい人物に共感軸スカウトメールと呼ばれる、プロフィールに対する共感とス”Why you(なぜあなたなのか)”という気持ちを込めたメッセージでスカウトし、興味を持って貰う事で、高い返信率を誇り、採用活動を成功させています。 

まとめ

今回はスクラム採用の仕組みや注目を集めることになった背景、導入し成功している企業例について、ご紹介してきました。

採用市場は売り手市場が続き、優秀は人材を獲得する事には多角的なアプローチが必要な時代になってきています。

新しい採用方法を取り入れてみたい、スクラム採用の導入について検討しているという企業は本記事を参考にしてみて下さい!

新卒・中途それぞれの採用コストはどのくらい?削減のための改善策や費用対効果の高め方をご紹介

新卒・中途それぞれの採用コストはどのくらい?削減のための改善策や費用対効果の高め方をご紹介

新卒・中途採用に関わらず、人を採用する際にかかる費用は、採用コストと呼ばれています。

少子高齢化による労働力不足で、売り手市場が続く中、人材獲得競争は激しい状態が続き、採用コストに悩む企業は少なくありません。

今回は新卒採用、中途採用で採用に掛かるコストはどのくらいなのか、上昇傾向が続く採用コストを削減するためには、どのような改善方法があるのか、改善戦略やポイントについても、併せてご紹介していきます。

採用コストとは何か

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採用コストとは、人を採用するためにかかる総費用の事です。

採用コストは大きく分けて外部コスト、内部コストに分けられ、計算方法は次のようになります。

採用コスト総額=外部コスト+内部コスト

例えば求人広告の費用から、採用担当者の人権費、合同説明会などの会場費や会場までの交通費など、応募にかかる費用から、内定後の懇親会の会場費用や交通費などを含みます。

・外部コスト

外部コストとは、採用活動で発生するコストのうち、社外活動で掛かる費用の事を指します。

主なものとしては、求人サイトへの掲載に掛かる広告費、会社案内パンフレット、宣伝動画や、会社説明会を社外で行う場合の会場費などが挙げられるでしょう。

外部コストは、採用活動における費用負担のうち、大きなウエイトを占める部分になります。
魅力的なパンフレットを作成したり、求人サイトに何度も掲載したりすることになれば、多くの求職者の目には留まりやすくなりますが、その分費用も掛かるためです。

採用コストを見直す際には、外部コストが掛かり過ぎていないか、適切な費用となっているのか、見直してみる必要があります。

・内部コスト

内部コストとは、社内で掛かる費用の事を言います。

採用活動に携わる人の人件費、応募者に支払う会場までの交通費や宿泊費、社内で行われる研修会や懇親会などの飲食代や資料作成費用、採用者の引っ越し費用などが主に掛かる費用でしょう。

採用総額ではなく採用単価で判断しよう

採用コストを考えるとき、総額ではなく採用し人数一人当たりの単価で判断します。
採用単価とは何なのか、どのように計算するのか見てきましょう。

・採用単価とは?

 採用単価は、次の様に計算します。

採用コスト総額(外部コスト+内部コスト)÷採用人数=採用単価

採用する人数は、新入社員であれば年度ごとに、中途採用であれば必要人員によっても、差が出るでしょう。

採用コストは新卒採用・中途採用で異なる

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採用コストは、新卒採用と中途採用では異なります。
異なる理由と、過去のデータから今後の採用コストを企業がどのように考えているのかも併せて見てみましょう。

・新卒採用

新卒学生の就職に関する調査・研究を行っている就職みらい研究所から発表された就職白書2020によりますと、2019年度新卒採用一人当たりの平均コストは、93.6万円でした。

ちなみに2018年度の平均コストは、71.5万円です。

2021年以降、就職白書のデータには採用コストに関する費用は発表されていませんが、2022年度の就職白書では、2023年度の採用に費やす総費用の見通しについてのデータが発表されています。

発表されたデータによりますと、昨年度と同額と回答した企業は67.1%で、増えると回答した企業は22.9%、減らすと回答した企業は10%でした。

上記の点から、多くの企業が、2023年度も採用に関するコストは昨年と同様もしくは増やしたいと考えていることが推測できるでしょう。

新卒採用は、学生が同じ時期に一斉に就職活動を開始します。
そのため、説明会などの会場や日程調整、資料作りなど、ある程度採用担当者の人数と労力を必要とします。

・中途採用

新卒採用と同様に、就職みらい研究所から発表された就職白書2020では2019年度中途採用一人当たりの平均コストは、103.3万円でした。

新卒採用と同様に、前年度2018年度一人当たりの平均コスト83万円を上回る数字で、こちらも増加傾向にあると言えるでしょう。

新卒採用より中途採用の方が、コストが高くなる理由としては採用状況の違いによると考えられます。

新卒採用は、同時期に学生を集めて一斉に採用活動が行い、ある程度まとまった人数を採用出来るのに対し、中途採用は、不足した人員の状況に応じて、その都度、必要とする能力に見合った人材を探すため、手広く採用活動を行わねばなりません。

求職サイトや求人広告への掲載や採用担当者の人件費など、ピンポイントで対策を行う必要があるため、割高になる傾向があります。

採用コストの傾向

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これまでの動向から、市場における今後の採用コスト傾向を見ていきましょう。

・オンライン導入で効率化が進む

コロナ禍により、採用活動でもオンライン化が進み、説明会や面接も対面からオンラインで行う企業も増えてきました。

就職白書2022のデータによりますと、説明会やセミナーにおいて、Webと対面のどちらも実施している企業は5割を越え、面接選考では7割を超える結果となっています。

採用活動のオンライン化は、合同説明会などの会場費用や交通費などが掛からなくなり、外部コストの軽減につながっています。

また学生から見ても、移動がないため多くの企業の説明会に気軽に参加できる、会場の広さや参加人数に作用されず、説明内容が聞きやすいなどの点から評価が高くなっています。

ただし、すべてオンライン化にしてしまうと画面だけでは求職者に企業情報が伝わりにくい、面接者からは、面接者の人物像が分かりにくいといった不安の声もあり、今後もオンライン化と対面を組み合わせた採用活動が続くと考えられます。

・インターンシップ導入企業の増加

続いて、採用前に学生と企業と相互理解のためにインターンシップを導入する企業が増えている点を見てみましょう。

就職白書2022年では、2023年度卒および2024年度卒の学生対象に、インターンシップを導入または導入を考えているというデータ結果が出ています。

2023年度卒では、73.9%の企業が対面のみWebのみ、もしくはWebと対面の両方でインターンシップの導入を実施または実施を予定しており、2024年度でも55.1%の企業が導入を実施または実施を予定しているという結果が出ました。

インターンシップの導入は就業前に企業と学生のお互いの理解を深め、ミスマッチを入社前に防ぐメリットがありますが、実施には、現場担当者の協力が必要です。

2019年卒マイナビ企業新卒内定状況調査によりますと、セミナーやイベントの次に採用担当者以外の協力が必要な内容としてインターンシップが上位に挙げられており、大切な取り組みであるとともに、内部コストである人件費が掛かると言えるでしょう。

採用コストを節約・削減する戦略

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採用コストは優秀な人材を採用へ繋げる大切な業務ですが、採用コストに悩む企業は少なくありません。

では、採用コストを節約する・削減するための戦略についてまとめてみました。

外部コストを削減する戦略

外部コストは、自社をアピールし、多くの学生や求職者に知ってもらうための大切ですが、外部委託すると多くのコストを必要とします。

特に求人サイトや求人広告を利用すると、魅力的な広告をプロが作成することで広い範囲の求職者の目に留まりやすくなりますが、その分費用負担も高額になります。

採用コストに悩む企業では、リファラル採用を利用したり、自社紹介動画を自社で作成したり、自社HPの更新頻度を上げるなどの方法で、外部コストを掛けずに、採用活動をする方法が取られています。

・リファラル採用

社員がリクルーターになり、知人や友人などを紹介する採用方法です。
会社の現場を良く知る社員が、能力や人間性を良く知る知人や友人などに、自社を紹介するため、入社後のミスマッチが少なくなります。

また、採用者にとってもすでに社内に知っている人がいるため、安心感もあります。

求人広告を出す必要もなく、簡単な書類選考や面接で採用コストを掛けずに求職者と企業を結び付けることができるため、近年注目されている方法です。

特に人材不足が続き、目まぐるしい技術の進化が求められるIT業種ではリファラル採用が多く取り入れられています。

・自社PRの強化

続いて、SNSや自社作成動画などで、自社PRを行う方法です。
こうした動画を外部に委託すると高額な費用が掛かりますが、YouTubeなどで社員自身が社内風景や先輩社員の声を載せることで、自社の魅力を発信していきます。

ただし、こうした動画や画像コンテンツ作りで会社の知名度を上げるには閲覧者を引きつけるコンテンツを継続的に挙げる必要があり、それなりの労力が掛かるため、外部コスト削減にはなっても、内部コストが掛かる事を忘れてはいけません。

部分的や立ち上げの段階は外部に頼むなど、コストと労力を天秤に掛けつつ、長期的に行える体制を整えながら、続けていきましょう。

・自社採用HPの充実

企業の大きさに関わらず自社HPを作成している企業は多いでしょう。

作成をしたものの、更新頻度が低く、情報が古ければせっかく興味を持ってHPを閲覧しにきた人がいても、興味を失ってしまうかもしれません。

作成したHPは定期的に更新することが大切です。

特に求職者の企業HPの閲覧率は高いため、内容に間違えがないか、古い情報のままとなっているページが無いか、定期的にチェックが必要です。

・無料求人メディアの利用

求人広告には、無料で利用できるタイプも多く存在します。
まずはこうした無料求人広告を利用するのも良いでしょう。

ハローワークのインターネットサービスGoogleしごと検索求人ボックススタンバイなど、無料で求人広告が掲載できるサービスはたくさんあります。

ただし、無料で利用できる分、他社の広告に埋もれてしまい、なかなか広い範囲に周知することは難しく、急な人員不足には不向きな面もあります。

また、Googleしごと検索のように自社採用サイトが必要で簡単なプログラミング操作を要する場合もあります。

中長期的に人員を募集する場合、人が集まりにくい職種などに向いている方法と言えるでしょう。

内部コストを削減する戦略

内部コストは、外部コストのようにコストの増減が目立たないかもしれません。
しかし外部コストが減っても、その分内部コストが増えてしまっては何もなりません。

では、内部コストにはどのような方法があるのかを考えてみましょう。

・的を絞った求人方法で効率的な母集団形成をする

内部コストを減らすには、求人の集め方がポイントになります。

例えば人気の職種では、求人を出せばすぐに人が集まるので、求人を出す期間や範囲を限定して出せば、選考に時間を掛けずに済むでしょう。

反対に求人が集まりにくい職種では、広範囲に求人を出す、自社PRをしっかり行うなど、ある程度時間や労力を掛ける必要が出てきます。

また、技術職や一定の経験を必要とする職種を募集する場合、リファラル採用やミートアップ採用など、求める能力を持つ人材が集まりやすい方法を検討することが、大切になっていきます。

このように、求める人材の市場状況を見ながら的を絞った求人を行うことが、内部コストを大きく占める人件費を減らすことに繋がるでしょう。

・採用管理ソフトの利用

採用活動全体を効率的に行うために、採用管理サービスを利用する方法もあります。
採用管理ソフトは、面接の日程調整や求職者へのメール作成テンプレートなど、採用活動が時短で行える機能が備わっています。

サービス料が掛かりますが、採用活動が時短で行えるようになれば、人件費削減につながり、コスト削減には効果的な方法とも言えるでしょう。

・スピーディな選考

求人方法と同じく採用活動で大切なのが、応募者のスピーディな選考です。
新人採用にしても中途採用にしても、就職活動をしている人は、複数の企業に応募している事が多く、優秀な人材は他社でも内定を貰っている可能性があります。

優秀な人材が他社へと流れてしまう前に、選考はスピーディに行いましょう。

まとめ

今回は、新卒および中途採用の採用コストと、コスト削減の方法についてご紹介してきました。
売り手市場で人材の獲得競争が激しくなる中、採用に掛けるコストに悩む企業は多いでしょう。
採用コストには外部コストと内部コストがあり、費用をかけるバランスは難しい面もあります。

採用コストに悩む企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。

採用代行(RPO)は何ができる?失敗しないための活用方法を徹底解説

採用代行(RPO)は何ができる?失敗しないための活用方法を徹底解説

企業の方にとっていろいろなツールやサービスの利用を検討することもあるでしょう。企業にとってツールやサービスを導入することで作業の効率を上昇させたりピンポイントで改善を行えたりするため、積極的に利用することは大事です。

いろいろなサービスがある中で採用代行(RPO)の導入を考えることもあるでしょう。
しかし、「採用代行でできることは?」「どのようなメリットやデメリットがあるの」と疑問を感じることもあるはずです。

そこで今回は企業が採用代行を導入するメリット、デメリットをご紹介します。

採用代行(RPO)とは何か?

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企業にとって人材の採用は収益や成長につながるため大事なポイントになりますが、そもそも「採用代行とは?」と疑問を感じることもあるでしょう。
採用代行のRPOとはリクルートメント・プロセス・アウトソーシングの略称であり、企業の採用活動の一部または全てを外部に委託することです。

業務としては例えば、さ採用計画の立案、求人広告の作成、インターンシップや説明会の開催、リクルーターの選抜などが行えます。
また、採用代行には対象範囲もあり、採用戦略の立案から各種業務の遂行まで全て外部を活用するフルRPO、そして、戦略の立案は自社で内製して集客や面接の実行フェーズで外部を活用する部分RPOがあります。

人材確保は長期に渡って頻繁に採用活動を行う企業も多いですが、やり方や方法も多様化して専門的な知識も必要になってきているので、採用代行の委託も重要になっています。
企業として課題を持っているなら採用代行の利用を検討してみましょう。

採用代行を利用するメリットとは?

採用代行を利用して人材確保することを企業は考えてみることができますが「どのようなメリットがあるのか?」と疑問を感じることもあるでしょう。
メリットを知ることができれば、導入も前向きに考えることができます。以下のようなメリットがあるので確認してください。

採用にかかる負担を軽減できる

人材採用は業務負担が大きくなることがあるため、企業によっては利用するのが難しいこともあります。
人材を採用するときは応募者の管理や求人内容の入力、面接のスケジューリング、合否の連絡など、いろいろな作業を負担することになります。

部門が細かく分かれている大企業であれば負担は軽減できる可能性もありますが、人事を他の部門が兼用している企業だと普段の業務に追加されることになるため、仕事が激務になってしまうことあるでしょう。

しかし、採用代行を利用するなら工数のかかるオペレーション業務を削減して仕事負担を軽減できます。
例えば、面接を行う際に応募人数が多いなら、数百人が確保できる会場を手配する必要がありますが、設営や当日の受付作業など、面接会場だけで多くの作業が必要になるでしょう。

その部分を採用代行に委託するだけで、他の業務に時間を割くことができるので、時間と労力を大幅に節約できます。
従業員に負担が大きくかかるようなら採用代行の活用を考えましょう。

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専門性的な知見から採用を行える

採用代行を利用するなら専門的に全ての業務を行ってくれるため、クオリティを上げることが可能です。
企業によって採用活動の方法に違いはありますが、予想した成果を得られなかったこともあるでしょう。

また、採用活動をした実績が少ないことから、どのような方法で行えばいいのかよく分からない企業もあるはずです。
その場合、採用代行を活用するなら専門的な知見から人材確保の作業を行ってくれるので、成果と共に知識を吸収することも可能です。

例えば、中途採用を行うときに専門的なノウハウを学習することができるので、従業員はポイントを理解して次から作業に取り掛かかれることも期待できます。

また、採用のミスマッチや内定率の低下が課題の企業も、採用代行から客観的な視点を通して改善案をもらえることもあるため、自社では思いつかなかった手法や戦略を知るきっかけになることもあるでしょう。
人材の採用が思うようにいかない企業や専門的な知識が不足している企業の場合は採用代行を活用することを考えてみましょう。

採用担当者がいなくても活動できる

新しく設立した企業だと、採用担当者がいないこともあるでしょう。
採用担当者がいないなら人材確保をしたくても一連の業務において誰も経験していないため、採用活動に不安を感じることがあるはずです。

その点、採用代行であれば全ての業務を丸ごと依頼することができるため、採用担当者がいなくても活動することが可能です。
面接会場の確保など、段取りも全て任せることができるので、早期に採用活動をスタートさせて人材確保を行うことも計画できるでしょう。

また、上記で紹介したように、採用代行からノウハウを学習させて自社で採用担当者を育成させることも可能です。
採用担当者がいない企業は人材確保を適確に行うための方法として利用をか考えることができるでしょう。

コストを適正化できる

採用代行を利用する際はコストの支払いも生じます。
採用代行にかかるコストとしては、採用チャネルや人材派遣会社へ支払う手数料などがあります。
このコストの計算が複雑化すると導入するのをためらってしまうこともあるでしょう。

しかし、採用代行ではチャネルごとに応募数や内定率などが違うため、それぞれを分析することで費用対効果の高いものを選択し、コストに見合った成果や活動を期待することができます。
各ベンダーとの調整も行ってくれるため、作業工数もかからず負担が大きくなることもありません。
コストを自社に合わせて適正化できるのは費用が発生するとしてもメリットとなるでしょう。

採用代行を利用するデメリットとは?

採用代行を利用するなら企業にとって人材確保する点で有利となります。
しかし、採用代行を活用する際はデメリットも生じるため、どのようなものがあるのか確認しておくことが大事です。以下のデメリットをご覧ください。

社内で人材確保のノウハウが蓄積されないこともある

採用代行を活用するなら、人材確保に必要な業務を全て委託することができるので、企業としては業務にかかる労力を削減することができます。
しかし、全ての業務を委託してしまっているなら、社内で採用ノウハウが蓄積されないことになるため、自社の採用活動に関係するスキルを向上させられない可能性もあります。

そうなると採用担当者を育成することもできず、企業として成長する点で支障が生じることもあるでしょう。
採用代行を活用するときノウハウについて学習することもできるので、企業の将来性を見込んで学習させることも検討すべきです。
委託に全て頼るのではなくて採用業務のマニュアル化やフローの標準化なども行って社内で運用していく仕組みも整えていくようにしましょう。

業務の実態が把握できず連携がうまくいかないことも

採用代行を活用するなら業務を任せることができますが、しっかり連携を取っておかないと認識のズレから失敗してしまう可能性もあります。
もし、双方の認識にズレが生じてしまったなら、採用活動するときにミスマッチとなってしまい、思った成果を得られないことも十分あり得ます。

また外国の方を採用する際もカルチャーマッチできないと入社後に馴染めないなどのギャップが生じることもあるでしょう。
このように、採用の際にミスマッチが起こると、企業としては利益よりも損失が大きくなるので、業績が悪化する可能性もあります。

そのため、採用代行を活用するときはミスマッチを防ぐことができるように、定期的にしっかりコミュニケーションを取るようにして、ズレが極力起きないように対策を行う必要があるでしょう。

情報連携のタイムラグと認識のズレ

採用代行を利用するなら、人材活動において情報の連携にタイムラグが生じることもあります。
内部であれば情報を直ぐに共有できるため、急な方針転換があっても直ぐに対応できる可能性があります。
しかし、外部への委託となると急な方針に対応しにくく、すでに準備を終えてしまっている可能性も考えられるでしょう。

さらに、機密情報を外部に伝えることになるため、情報に関する取り扱いや共有をしっかり行っていなければ、漏洩してしまうリスクも生じます。
採用代行を活用するときは情報連携が重要になるため、フローを確立すること、また業務範囲やスクリーニングの基準など採用活動をするポイントの認識はしっかり合わせておくことが重要になるでしょう。

採用代行(RPO)の選び方とは?

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人材確保をしっかり行うためにメリットとデメリットを把握して、採用代行の利用を考えることができます。
ただ「どのように採用代行を選べるの?」と疑問を感じることもあるでしょう。
採用代行の選び方には以下の方法があるので確認してください。

採用代行の特徴が自社のニーズに合っているのか?

採用代行にもそれぞれ特徴があり、得意分野や強みに違いがあります。
各企業で取り扱うサービス内容について大きな差はありませんが、体制や方法については違うところもあるため、そのニーズが合っているのか確認しておくことは大事です。

例えば、ある代行業者だと豊富なリソースを活かして業者ごとにチーム編成して専従で業務を遂行していくところ、またある代行業者だとRPAを活用した自動化ロボットによって応募者のスクリーニングメール返信などを安定的に行うようにしているところもあります。

このように採用代行はサービス利用の点で違いがあるので、自社のニーズに合っているのか確認することが大事です。

対応できる採用領域の違い

採用代行を行う際は企業の場合だと新卒採用や中途採用、アルバイト採用などいろいろな領域があります。
採用代行はそれぞれサービスとして業務を行ってくれますが、得意不得意はあるため、しっかり領域を確認して、ニーズに合った対応をしてもらえるのか考えておくことが大事です。

例えば、新卒採用をしたい場合は契約から導入まで日数がかかり、1ヶ月以上の期間が必要になることもあります。
新卒採用は期間も決まっているため、できるだけスピーディーに対応してもらえるのか確認しておくことは重要でしょう。
また、中途採用だと対象となる相手に幅が出ます。

経験や実績などを考慮して応募内容を決定するため、求人広告数やアピールが効果的に行える代行業者を選ぶ必要があるでしょう。
アルバイト採用の場合は求人広告数が多くなり、応募者のフローは迅速に行うことがポイントです。
このような点を考えて目的にかなった行動をとってくれるのか確認しましょう。

法人とフリーランスについても確認する

使用代行を選ぶときは法人とフリーランスの種類があることを確認しておきましょう。
採用代行は法人として運営しているところもあれば、フリーランスの方が行っているところもあり、それぞれに特徴が違います。
例えば、求人広告を出す際も法人だと総合広告代理店を利用しますが、フリーランスは違う場合は多いです。

また、セキュリティーに関しても法人はプライバシーマークを取得していますが、フリーランスは自宅で作業するため、強度においては各フリーランスによって違ってくると言えるでしょう。
ただ、フリーランスの方は料金は低目に設定されているため、目的によっては法人よりもお得な場合もあります。

もし、フリーランスに依頼するなら、セキュリティーやクオリティに関してしっかりコミュニケーションをとって選択するようにしましょう。

採用代行の利用を考えてみよう

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採用代行の内容について紹介してきました。

採用代行を利用するなら自社の負担を軽減できると共に、専門的な知見で業務を行ってくれるので大きな成果を期待することが可能です。
ただ、一方で自社内で採用ノウハウが育たないなどデメリットになる部分もあるので、その点を確認して利用を考えるべきです。

選び方にもいろいろポイントはあるため、しっかり予想した成果を得られるように計画してください。

SNSを使ったソーシャルリクルーティングとはどんな採用手法なのか?

SNSを使ったソーシャルリクルーティングとはどんな採用手法なのか?

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを利用した採用方法で、2010年頃から注目され始めています。

SNSにはTwitterやInstagramなどいくつかの種類があり、もともと友人や家族などプライベートで利用している方が多いでしょう。

ここではソーシャルリクルーティングで利用されるSNSの種類や特徴をはじめ、利用するメリット・デメリット、活用する上でのポイントや活用例などをご紹介していきます。

ソーシャルリクルーティングで利用されるSNSの種類と特徴

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SNSにはいくつか種類があり、それぞれ特徴や利用する年代にも若干の偏りがあります。
それぞれの特徴を見てきましょう。

種  類利用率の高い年代層利用率%(令和2年度)※
Facebook30代~50代31.9%
Twitter10代~20代42.3%
Instagram10代~30代42.3%
LINE10代~60代90.3%
Youtube10代~50代85.2%
総務省 令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書 参照

Facebook

基本的に実名登録が必要で、年齢や職業などを登録して利用します。
そのためビジネスシーンでの使われる事が多いため、30代~50代での利用率が高く、30代での利用は48%と特に多くなっています。

グループ機能があり、ビジネスや趣味など共通のテーマでつながりが出来る機能が特徴です。

Twitter

投稿者が140文字ほどの短い文章や画像を投稿(ツイート)した情報が、時事系列で表示されるSNSサービスです。

詳細な個人情報を登録する必要が無く、気軽に情報をツイートすることが可能です。
ツイートされた情報を見た人が、「いいね」を着けられたり、気に入ったツイートを転載(リツイート)したりする事で、広く拡散することが出来ます。

Twitterは、拡散力が強いので、広い範囲の人に告知をするのに向いていますが、反対に信憑性の低い情報も拡散しやすいため、注意が必要です。

Instagram

写真や動画などの情報を発信することや、閲覧することが出来るSNSです。
投稿された世界観を楽しむことを主な目的として、利用されています。

ニックネームで気軽に投稿でき、24時間以内で投稿が消えるストーリーという機能や写真の加工が出来る点も、人気の理由でしょう。

また、拡散性が低いため、投稿にハッシュタグをつけてハッシュタグを元に投稿を検索してもらう機能や、他のSNSと連動しやすい機能があります。

LINE

SNSの中でも、もっとも利用率がたかいのがLINEで年齢問わず利用されているのが特徴です。

1回の投稿で利用できる文字数も1万文字と多く、1人対1人やグループLINEなどの機能、ビデオ通話などの機能があります。

企業で公式ページでは情報発信のほか、求職者と直接のやり取りや、Q&Aページの案内などさまざま利用が出来ます。

Youtube

Youtubeは動画での情報発信に特化したSNSで、登録を行えば無料で利用することができます。

動画の閲覧のほか、作成した動画の配信を行う事も可能です。
視聴者とチャット機能を使い、リアルタイムでやり取りできるライブ配信も人気の秘密です。

企業広告として使う場合、動画で職場の雰囲気などを情報発信が出来るほか、興味をもった視聴者と直接チャットでの交流も可能です。

ただし、せっかく時間を掛けて動画を作成しても、時間が長すぎる場合や、内容に面白みがないと、視聴者が途中で飽きてしまいます。

YouTubeは、チャンネル登録してもらい、継続して視聴してもらう事に意味があるので、1つ1つの作成に工夫が必要です。

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SNSを利用するメリット・デメリット

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SNSで共通するのは気軽に相手とコミュニケーションが取れる点です。
ただしその気軽さゆえ、デメリットとなることもあります。

ソーシャルリクルーティングを行う上でSNSのメリット・デメリットをしっかり理解しておきましょう。

・メリット

双方の意思疎通のしやすさと拡散性の高さ、情報発信と収集、コスト低減がSNSを利用する際のメリットです。

・意思疎通が図りやすさ

SNSはメッセージ機能を使い、1対1で直接相手と気軽にコニュミケーションを取るため、質問や不安なことなど、直接応募者と採用担当者とやり取りできます。

そのため、応募者が応募前に不安に思っていること、疑問点を事前に相談しやすくなるので、応募までの敷居が低くなります。

また、細かい条件などを事前に質問等していくうちに、自分にマッチするかどうかを判断することも出来るので、ミスマッチを防ぐ事にもつながります。

・広い範囲の候補者へ知らせることができる

SNSは気軽さゆえ、拡散力があります。
特にTwitterは拡散しやすいので、複数の人数を集めたい、広く情報を発信できるメリットがあります。

また、日常の社内風景など、自社HPや求人サイトでは伝えきれない日々の情報をライトな感じで掲載できるため、より企業の理解が深まります。

・求職者の人物像を知ることが出来る

SNSは一方的に企業からの情報を発信するだけではありません。
SNSを利用している求職者の投稿などから、求職者が興味を持っているか、日常生活の様子、志向などを知ることが出来ます。

・採用コストを抑えられる

求人サイトの掲載や求人広告にはコストが掛かりますが、SNSは基本的に費用掛からず、誰でも無料で利用できます。

そのため、費用の気にする必要なく、定期的に情報発信することが出来ます。

・デメリット

気軽な反面、投稿内容によっては、企業にイメージダウンにつながるリスクがあり、情報発信に消極的でも、情報が届きにくくなります。

・内容が炎上になることがある

誰でも簡単に投稿できる分、内容には十分注意が必要です。
SNSは拡散力が強いですから、どのような情報でもあっという間に広まってしまいます。

例えば、求職者や閲覧者と何らかのトラブルとなり、SNSに投稿された場合、その情報が広まり、収集が付かなくなるリスクがあります。

拡散性が強い分、どのような場合でも、投稿内容には注意し、社員一人一人が周囲から非難されるような行動や言動を慎むようにしましょう。

・こまめに情報発信する必要がある

SNSには多くの情報が溢れています。興味を持ち閲覧した企業SNSがほとんど更新されていなければ、求職者は興味を失ってしまうかもしれません。

閲覧者は、常に新しい情報を求めています。
多くのSNS情報に埋もれてしまわないよう、こまめに更新を続けていきましょう。

SNSを利用する上でのポイント

SNSを利用するには、いくつかのルールを決めておく必要があります。
理由は、投稿に対しての敷居が低い分、内容によっては、トラブルになる可能性もあり、リスクを回避するためです。

・運用目的の明確化

企業の広告として、発信する訳ですから、しっかりとしたルール決めをしておかなければなりません。

どのような内容を発信するのか、更新頻度、投稿内容を作成する担当者、内容をチェックする担当者など、しっかりと決めておく必要があります。

・定期的に更新する

公式SNSページを作成したが、あまり情報を更新してない、返事が遅いなど、情報発信や閲覧者とコニュミケーションが取れていないと、自社の魅力が伝えられない、誠意のない会社だと思われてしまう可能性があります。

更新する頻度をあらかじめ定め、こまめに更新するようにしましょう。

・複数のSNSを連携させる

利用者は複数のSNSを使いこなしています。
またSNSの種類によって、特徴にも違いがあります。

それぞれのSNSを連携させると、より新しい情報を違った角度や幅広い年齢層に届けることが出来るようになるでしょう。

・利用者とコミュニケーションを取る

SNSは、利用者と直接気軽にコミュニケーションを取ることが出来る点が、メリットです。

企業からの情報の流しただけでは、企業から閲覧者の一方通行になってしまいます。
求職者からの質問や疑問にはすみなかに返事をしましょう。

さらに、興味を持った求職者には、企業から直接アプローチできる事もSNSの利点です。
SNSで繋がりのある優秀な転職潜在層にも積極的にスカウトしましょう。

SNSを利用したソーシャルリクルーティングのフロー

SNSを利用した、ソーシャルリクルーティングの大まかな流れについて説明いたします。

・事業展開を元に必要な人物像を決める

求人を出す場合、必要なスキルや求める人物像などは今後の企業が計画している事業を元に、計画を練っていきます。

今後の事業展開を元に、募集する人物像、スキル、計画達成のために必要な人数などを検討します。

・利用するSNSを決定する

事業計画を成功させるために、必要な人物像や人数が決まったら、該当する人たちがどのSNSをよく利用するのかを調べます。

例えば比較的若い年代のアパレル関係等を募集するのであれば、Twitterで募集を掛ける、管理職やコンサルディング業などのビジネス経験の豊富な人物を募集したいのであれば、Facebookを利用するなど、募集する目的に応じたSNSを利用すると効率的です。

・運用ルールを決める

採用する人物像や広告を掲載するSNSが決まったら、次は運用方法を決めていきます。

具体的には誰が担当し、どの位の頻度で更新するのか、掲載してはいけない内容などルール化していきます。

SNSは誰でも気軽に投稿できる分、投稿者が軽率な気持ちで投稿してしまい、閲覧者や求職者とトラブルになると、あっという間に拡散してしまいます。

一度投稿した内容が炎上してしまうと簡単に火消しする事は難しくなり、企業の印象に大きなダメージを負う事もあります。

投稿する内容や画像などはもちろんのこと、閲覧者から来た質問等にもきちんとした内容で、迅速に、誠意のある対応を心がけましょう。

・内容を決め投稿する

続いて、ルールに乗っ取り実際に投稿する内容を決めていきます。
その際、SNSの特徴と閲覧している世代を意識した内容にします。

企業情報や世代の違う複数の先輩社員の声、社内の雰囲気写真などの企業情報の基本的なことから、会社の日常の雰囲気が伝わるよう、画像や動画を上手く取り入れて、魅力あるコンテンツを作っていきます。

・選考する

SNSのメリットは企業からの一方的な情報収集ではなく、お互いの情報を知ることが出来るのが、大きな強みです。

投稿を見て興味を示してくれた人にはこちらも閲覧者の情報を確認してみましょう。

閲覧者の投稿履歴はプロフィールなどを確認し、求める人材にマッチしそうであれば、積極的に連絡を取ってみるのも、手段の一つとして有効です。

ソーシャルリクルーティングを利用した企業例

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ソーシャルリクルーティングを利用した企業についてご紹介します。

・スターバックス

スターバックスではTwitterやYouTubeなども複数のSNSを手掛けていますが、代表とも言えるのがFacebookです。

公式facebookの他に採用のみを手掛けたページを運用しており、スタッフがドリンクの作成動画や普段の働く姿など、視聴者の目を引くオシャレでスタイリッシュな動画を配信しています。

・講談社

講談社ではTwitterを活用し、ソーシャルリクルーティングを行っています。
求人の募集や告知など、採用に関する情報を提供しています。

顔文字を利用するなど、カジュアルな内容で親しみやすい雰囲気を出して注目と集めています。

・三井住友カード

三井住友カードはソーシャルリクルーティングにinstaglamを利用しています。

採用専用アカウントがあり、内定者リレーと呼ばれる内定者紹介や社内の雰囲気など実際に働いている社員の様子が分かるような内容で、自社の魅力を表しています。

まとめ

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今回はSNSを利用した効果的なソーシャルリクルーティングの方法についてご紹介しました。

SNSは就職適齢期となる世代で広く使われており、費用も掛からずだれでも気軽に投稿できることから、親しみやすい雰囲気で求職者や閲覧者と繋がることができ、導入する企業が増えています。

ただし、気軽に利用できる分、しっかりとしたルール決めをして取り組まなければ思わぬトラブルになってしまうリスクもあります。

ソーシャルリクルーティングにSNSを利用したいと考える企業や導入したけど、採用実績に結びつかないと悩んでいる担当者の方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてみて下さい。

転職者の動向から考える中途採用に最適なタイミングとは?

転職者の動向から考える中途採用に最適なタイミングとは?

新卒採用のように入社時期が決まっていない中途採用は、どのタイミングで採用活動を行うか悩んでしまう企業も少なくありません。

中途採用の採用活動には求人活動が活発な時期と静かな時期と、年間を通して波があります。

求職者も企業も、こうした求人市場の流れを知ることで、双方が納得のいく採用活動を行う事につながります。

今回は市場における転職活動の波を見ながら、中途採用にベストなタイミングについて、ご紹介していきます。

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中途採用市場は波がある

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中途採用市場は企業の長期休暇や繁忙期などの影響で、採用活動が活発な時期と静かな時期があります。

 大きく分けて活動の波は次の様になっています。

  • 中途採用活動が活発な時期:1月~3月、6月~7月、9月~11月
  • 中途採用活動が静かな時期:4月~5月GWまで、8月、12月

なぜ、中途採用活動が活発な時期と静かな時期が発生するのか理由を見ていきましょう。

・中途採用活動が活発な時期

1月~3月は企業も求職者も採用・転職活動が活発になる時期です。

理由は年末年始の長期休暇が明け、区切りの良い3月末までに退職を考える求職者が多くなるためです。

企業側も3月で決算期を迎えるところも多く、新年度の4月になりますと、企業が配置転換や新入社員の受入などで忙しくなるため、その前に中途採用者の採用を済ませておきたいと考えるため、求人が増える傾向にあります。

6月~7月は夏のボーナスをもらって退職したい、秋に向けて転職を考えたいといった転職層が動き出す時期になります。

企業側も秋以降の下半期に向け、転職層を取り込みたいという思いから、求人を出す企業が増えます。

9月~11月は年末年始の繁忙期を前に、転職したいと考える人が増える事や、企業が下半期の活動に備えるため、12月の年末に発生する退職者や人事異動などで発生する人で不足を補充するため、中途採用活動が活発になる時期です。

・中途採用活動が静かな時期

中途採用が静かになる時期は、8月の夏季連休や5月GW、12月~1月の年末年始といった長期休暇がある月や、新入社員が入社する時です。

長期休暇があると面接の日程調整や、選考に時間を掛けることも難しくなります。

また、4月~5月GWに掛けては人事異動や組織変更、新入社員が入社する時期なため、中途採用まで手が回らないという理由から、企業が求人を控える時期です。

中途採用活動に最適な時期

中途採用市場全体で見た場合、この時期がベストというよりは企業や業種、募集内容により、1つ1つ異なります。

採用活動が活発な時期、静かな時期に求人を出すにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、それを踏まえた上で求人を出すのがベストな時期と言えるでしょう。

中途採用活動を出す時期ごとのメリット・デメリット

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中途採用は求人を出す時期によってメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットを理解したうえで、求人を出すようにしましょう。

求人活動が活発な時期

メリット
・求人が集まりやすい
・期の区切りの時期なので、入社のタイミングが計りやすい
・複数の人数を一度の採用しやすい
デメリット
・自社の求人広告が埋もれてしまう
・面接辞退や内定辞退が起こりやすい
・選考に時間や労力が掛かる

・メリット

採用市場全体が活発な時期は転職希望者が動きやすい時期なので、求人を出せば母集団は形成しやすくなります。

また、年末や年度末といった期の切り替わりの時期は、入社のタイミングが計りやすく、企業にとっても転職者にとっても都合が良いという利点があります。

求職希望者が集まりやすいので、一度の求人活動で複数の人数を集めるのに適しています。

・デメリット

市場全外で求職活動が活発という事は他社でも人を募集しており、競争率が高いことになります。

そのため、求人を出しても求職者の目に止まりにくい、選考が他社と被れば面接辞退や内定辞退という事が起こりやすい状況でもあります。

また、求職者が多く集まり過ぎれば、選考に時間や労力を要すること繋がります。

・活動が静かな時期

メリット
・競合他社が少ない
・面接辞退や内定辞退が起こりにくい
・優秀な転職潜在層と出会える可能性がある
デメリット
・必要な人材が集まらないリスクがある
・求職者一人に企業からのアプローチが集まりやすい
・休暇前後で面接や選考の日程調整が困難になる

・メリット

他社が求人を出すのを控える時期なため、自社の求人が求職者の目に留まりやすくなります。

また、求職者が他の企業との面接が被ることが少なくなるため、面接辞退や内定辞退といった事が少なくなるでしょう。

その他にも、繁忙期は仕事に忙殺されていた優秀な人材が、長期休暇を使って転職先を探し、転職活動をすることもあり、プロフェッショナルな人材と出会える可能性もあります。

・デメリット

転職希望者が繁忙期であれば、転職活動を控えるため、求人広告を出しても、人が集まらず、必要な能力を持つ母集団が形成されないリスクがあります。

また、必要なスキルを持つ人材は複数の企業から注目されやすくなるため、他社と競争になる可能性もあるでしょう。

長期休暇と重なると、応募者や採用担当者との日程調整が難しいケースも出てきます。

採用時期に応じて競合他社と差をつける戦略方法

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優秀な人材を採用へ導くには採用時期ごとの特徴を理解し、競合他社と差をつけなければなりません。

採用時期に合わせた採用戦略について、見てきましょう

採用活動が活発な時期

ポイントは次のようになります。1つずつ見ていきましょう。

・求人数が増加するため求める人材が集中する場所に的確に求人情報が届くようにする
・自社の魅力を高め、情報発信する

・求める人材がアクセスする媒体にピンポイントで求人広告出す

採用活動が活発な時期は転職者も転職したいという強い意志を持って活動している事が多いですが、その時期は求人広告を出している企業も多く、求職者の目に留まらなければ何もなりません。

求めるスキルや経歴がはっきりしているのであれば、専門の求人サイトを利用する、求人広告の頻度を上げる等、他の会社よりも目立つな工夫が必要です。

・自社の魅力を強化する

せっかく求職者の目に自社の広告が入っても、他社と比べて自社の魅力が伝えきれなければ、求職者は他社へ興味を移してしまうでしょう。

また、入社後に広告との違いがあれば会社に対する不信感につながり、早期退職ともなりかねません。

まずは自社の魅力はどんなところなのか見極め、自社ならではの強みをアピールできるようにしてきましょう。

採用活動が静かな時期

採用活動が静かな時期のポイントは次のようになります。

・求める人材が集中する場所に的確に求人情報が届くようにする
・自社の魅力を高め、求職者に届く情報発信する

・スカウトやリファラル採用など転職潜在層へ直接アピールする

採用市場が落ち着いている時期は、裏を返せば転職者が環境を変えることに消極的になっている時期です。

こうした時期は、費用や時間を掛けて広く求人広告を出すよりも、求める人材に直接声を掛けてアピールした方が、成功しやすいでしょう。

・選考時のスケジュール調整に注意する

採用活動は面接や選考などある程度の時間と労力が掛かります。

長期休暇前や繁忙期などに採用活動が重なってしまうと、担当者が長期休暇に入ってしまい、面接の日程が取りにくいなどの問題が発生しやすくなります。

面接の日程調整やスケジュール調整などを考慮しながら、求人を掛けるようにしましょう。

業種別採用活動の違い

企業によって採用に適した時期は違いがありますが、業種別によってもベストな時期は異なります。

主に人員が不足しがちな業種、採用活動が活発な業種の動向についてまとめました。

・情報処理・ITエンジニア

経済産業省から発表されたDX推進に向け、各所でIT関連や情報通信の発展の必要性が叫ばれており、技術者の獲得に企業も力を入れていますが、技術の発展が目ざましく、常に慢性的な人材不足となっています。

そのため、年間を通して常に求人がある状態ですが、一般的な中途採用市場と同様に決算期や新入社員入社前の2月~3月の時期が繁忙期、外資系の企業では、10月~12月がベストなタイミングと言われています。

外資系企業では、会計年度の区切りを1月~12月にしている企業も多く、新年度前の10月~12月くらいが採用活動の活発になる時期です。

・建築業、施工管理業

転職に掛かる期間はだいたい2か月~3か月と言われています。建築・土木業では、公共事業や一般工事が集中しやすい時期を避けて、採用活動が活発になる傾向があります。

一般的な中途採用市場と同様、会計年度が切り替わる前の2月~3月、夏季賞与が出たあとの8月~9月が、採用活動の活発な時期です。

建築業、施工管理業では、慢性的に人手不足となっている傾向があり、大手企業では採用時期がある程度決まっていても、中小企業では、人員募集が不定期に行われる、長期間募集が掛けられているケースもあります。

・営業関係

人の流動が多い業種で年間を通じて、求人がありますが、繁忙期前に特に求人が増える傾向があります。

繁忙期に備えて、繁忙期の2~3か月前から採用活動が活発になります。ボーナス支給後に転職を行うため、ボーナス支給前2~3か月前から求職活動を始める人が増加する傾向があります。

中途採用活動の流れ

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中途採用活動の流れに付いて解説していきます。

期間は応募準備から内定まで、おおよそ2か月掛かるのが一般的です。

中途採用者では他社に勤務中の方も多いため、引継ぎ等がありますので、退職時期を見極め、動くようにしましょう。

・求人前準備1週間~2週間前

転職サイトやSNS、ハローワークなど求める人材が集めやすい方法の中から、掲載する媒体を決定します。

掲載用の内容を作成や転職サイト等であれば、担当者と掲載内容について何度か打ち合わせします。

・人員募集、書類審査、面接 1か月

募集媒体や募集要項の内容が決定したら、実際に広告を出し、人を募集します。その後集まった人の中から書類審査、面接等を順番に行い、奮い分けをしていきます。

・内定を出す

応募してきた人の中から内定者を決定します。
在職中の方ですと、引継ぎ等がありますので、早めに内定を出す必要があります。

また、内定辞退ということも考えられますので、面接時に応募者の志望動機や他にも応募している企業の有無を確認しましょう。

中途採用活動における注意点

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中途採用活動における注意点について見ていきます。

入社日から逆算して募集を行おう

転職者は前職で勤務中であるケースも多く、退職時期を考慮する必要があります。退職が決まりますと、一般的には引継ぎなどに1か月を要する事が多く、内定から1か月以上見込んだ方が安心です。

入社して欲しい時期から、逆算して採用活動を開始するようにスケジュールを組みましょう。

急な人員不足は時期に関わらずスピーディに対応しよう

何らかの理由で急に人を採用する必要がある場合があります。
そのような場合は、すみやかに採用活動を開始しましょう。

人員不足が長引きますと、在席中の労働者の長時間労働に繋がり、残った社員のモチベーションの低下により、さらなる退職者の連鎖を引き起こす可能性もありますので、時期に関わらず、採用活動をスタートさせます。

定期的に活動内容の見直しをしよう

中途採用を定期的に行っている場合、採用者の定着率や貢献度など見てみましょう。採用市場は目まぐるしく変化しています。

事業内容の状況に応じてマッチする人材が集められているか、トレンドとなっている媒体は何なのか、採用市場の動向と自社の採用活動について見なおしてみましょう。

まとめ

今回は転職者および企業の動きから見た中途採用市場の流れと、採用活動のベストなタイミングについてご紹介してきました。

中途採用市場は、活発な時期と落ち着いている時期と波があり、どちらの時期に活動を行ってもそれぞれメリット・デメリットがあります。

中途採用市場の一般的な流れはありますが、最適なタイミングは企業ごとに異なり、採用市場の状況を見ながら、採用方法を見極めていくことが大切です。

中途採用に悩む企業は、ぜひこの記事を参考にしてみて下さい。


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内定承諾率が上がらないのはなぜ?明日から実践できる施策を教えます

内定承諾率が上がらないのはなぜ?明日から実践できる施策を教えます!

時間と費用を掛けて採用活動を行い、内定者を決めても、内定者が承諾しなければ、正式な採用にはなりません。

採用活動を行う上で、内定辞退はどの企業でも一定の割合で起こりうることですが、同業他社と比べて内定承諾率が低い、ここ最近下降気味だという場合は、何らかの原因が考えられます。

今回は、内定承諾率が上がらない企業の特徴や、内定承諾率を改善・向上させるポイントについてご紹介致します。

内定承諾率とは

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内定承諾率は、企業が出した内定を出した者のうち、承諾した応募者の割合について表したものであり、内定承諾者数÷内定取得者数の計算式で表されます。

求職活動中は、複数の会社に同時期に応募している人も多く、複数の企業から内定を貰っている人も少なくありません。

そのため、企業はのちに辞退する人を想定し、採用計画を立てる必要が出てきます。

内定承諾率の動向

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内定承諾率は、新卒採用と中途採用で違いがあります。
それぞれの内定承諾率について見てきましょう。

・新卒採用

厚生労働省が公表した調査では、令和4年3月大学等卒業予定者の就職内定率は89.7%で、前年同期を0.2ポイント上回っています。(2月1日現在)

またリクルート就職みらい研究所しらべのデータによりますと、2022年6月1日の大学生の内定率は73.1%となっており、内定まで至らなくても全体の就職活動が進み、企業へエントリーする段階から、最終選考へとすすむ学生の割合が多くなっていきます。

同日現在で、2か所以上から内定を貰っている人も約19%おり、活動が進むと複数の企業から内定を貰う人が増加し、その分内定を辞退する割合も増えてくることになります。

2022年度3月卒業時点(2023年3月卒業)の結果では、61.1%の人が、内定辞退しており、2022年度の最終的な内定承諾率は、40%ほどであるという事になるでしょう。

・中途採用

中途採用でも学生と同様、複数の企業と同時進行で転職活動を行う傾向があり、内定を辞退する事はあるでしょう。

ただし、学生の時と比較すると、内定を辞退する割合はずっと低くなります。

株式会社マイナビが発表した、2021年版中途採用状況調査によりますと、2020年度の内定辞退率は15.7%でした。

上記の割合から考えますと、内定承諾率は約85%と言えます。ちなみに2019年では22.1%でとなっており、辞退率は6.4%減少しています。

中途採用では、学生の時と違い、内定から採用までの期間が短いこと、目的をもって転職活動を行っていること、ある程度の社会経験があることから、内定を辞退する割合が少ないことが考えられます。

内定承諾率が低い理由 

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ここまでは、内定承諾率の動向について確認し、新卒採用で内定承諾率は40%ほど、中途採用では、85%ほどであることが分かりました。

採用活動を行って行く中で、一定数の内定辞退者がいることは理解しているものの、ここ最近内定辞退者が増えている、なかなか人手不足が改善されない場合、どのような理由があるのか、考えてみましょう。

・労働人口減少で売り手市場が続いている

まず考えられるのが、少子高齢化による労働人口の減少です。働き手が減っており、売り手市場になっているため、求職者がより条件の合う企業へと流れていく傾向があるためです。

総務省統計局が発表した日本総人口は、2022年1月確定値で前年同月より0.6%減でした。

注目すべきなのは、15歳未満が1.77%減と全体の3倍の減少率で、反対に65歳以上の人口0.45%増えている点です。  

15歳未満の人口が減っているということは、今後もしばらく労働力不足が続くことを表しており、優秀な人材を確保するために、企業側に、相当な努力が必要な状況が続くでしょう。

・自社の魅力の伝え方が不十分

求職者の争奪戦が続く中、求職者に自分の会社を選んでもらうには、自社の魅力を求職者に届くようなアピールしなければなりません。

最近、募集をかけても集まる人が集まらない、希望する人材とマッチする母集団が形成されない場合、今行っている自社のPRの方法を見直す必要があるでしょう。

自社HPや転職サイト、SNSなど、自社をPRできる方法は多岐に渡ります。

自社HPは定期的に更新されているか、転職サイトの求人情報は、求職者へ伝わりやすい内容になっているか、SNSは希望する人物像の利用率が高いものを利用しているか、一度見直してみて下さい。

・募集がマンネリ化している

募集をかけても人が集まらない理由として、募集要項のマンネリ化が考えられます。

採用を取り巻く状況は常に変化しており、市場状況に応じて、変化しなければなりません。

同業他社の募集状況は、自社と比べてどうでしょうか。

募集をかければ、求職者は集まるものの、内定承諾率が低いのは、他社が自社にはない魅力があるのかもしれません。

求職者が職場を選ぶポイントは、給与や昇給といった比較的分かりやすい待遇面だけではありません。

育児休暇やリモートワークなど働き方の柔軟性、職場の雰囲気の良さやりがいなど心理的安全性の高さなども、ライフワークの変化合わせて、職場を選ぶ際のポイントになります。

募集をかける際は、求職者が企業に何を求めているのか、採用市場状況を調べ、募集内容を見直し、他社にはない、自社の魅力をしっかりと伝えていきましょう。

・内定者へのフォローが不足

求職者へは、採用不採用に関わらず、すみやかに連絡を取りことが大切です。

求職者は、複数の企業へ応募しています。

選考に時間に掛かり過ぎると、求職者は不安や不信感を感じてしまい、他社へと興味が移ってしまうでしょう。

特に優秀な人材であれば、複数の企業から内定を受けている可能性があるため、スピーディで誠実な対応しなければ、たとえ第一希望の企業であっても内定辞退ということになりかねません。

何らかの理由で、自社に興味を持ち応募してきてくれた訳ですから、応募してきた人には誠意を持った対応を心がけましょう。

内定辞退が出る理由

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応募者が内定を辞退するには、いくつかの理由が考えられます。

他に希望する企業から内定が出た、進学を希望するなど、応募者側の都合でやむを得ない場合もありますが、内定後に感じた企業とのギャップや、内定後の対応が不十分だったなど、選考の段階で防げたことや、内定後のフォローに問題がある場合もあります。

それでは、内定辞退がでる理由について詳しく見ていきましょう。

・第一企業に内定が出た

就職活動や転職活動は、複数の企業へ応募するのが一般的です。そのため、内定が出たのちに、第一希望の企業から内定が出れば、応募者は第一希望の企業への入社へする可能性は高まります。

特に優秀な人材は、他社でも求める人材である傾向があるので、積極的に採用したい人材であれば、定期的に連絡を取り、フォローを忘れないようにしましょう。

・応募者が他の社員や社内の雰囲気との間にギャップを感じた

応募者は、応募する企業について、しっかりと調べた上で応募してくるのが一般的でしょう。

ところが、就職活動がなかなか思うように進まず、求職活動の範囲を広げた結果、もともと希望していない職種や、しっかりと下調べしないまま応募した企業から、内定が出てしまうケースもあります。

内定後の内定式や交流会などで、社員や他の内定者と雰囲気が合わないことに気がつき、入社を待たずに、内定を辞退してしまいます。

このケースでは、応募者の企業情報収集と自己分析の不足、企業の選考方法が十分でなかったことが、考えられるでしょう。

・内定後の採用フォロー対応に不信感があった

記事上部でも述べましたように、2022年6月1日の段階で、すでに大学生の約7割以上の方が内定を受けています。

仮に6月に内定を受けていた場合、4月が正式正式に採用となるまで、10カ月も間が空くことになり、内定を受けた企業でも、その後の企業からの対応が悪ければ、他社へ流れてしまう事も十分考えられます。

例えば連絡が遅かったり、書類のやり取りで不備があったりすると、応募者は企業に対して不信感を感じることになるでしょう。

たとえ学生であっても、これから新しく迎える仲間の一人であることには変わり有りません。

学生にビジネスマナーを教える立場である企業が、応募者に不信感を感じさせるような対応を行わないよう気をつけましょう。

内定承諾率が高い企業の特徴

内定承諾率が高い企業の3つの特徴について、見ていきます。

内定承諾率が高い企業は、欲しい人材をピンポイントで募集し、スピーディでムダのない、効率的な採用活動を行っています。

・ターゲットを絞った採用活動

求人方法は、求人サイトやSNSなど多岐に渡りますが、今後の事業展開に合わせて的確な人員を確保しなければなりません。

大切なのは、募集をかける際にどのようなスキルや能力を持つ人を採用するのか、求める人材の人物像やスキルをしっかりと絞っておくことです。

ターゲットをしっかり絞っていないと、希望する人材が集まらない、応募者多すぎるなどの理由から、選考に時間を要することになります。

選考に時間が掛かかりすぎてしまえば、優秀な人材が先に決まった他社へ流れたり、応募者が不信感を感じたりして、内定を辞退することに繋がりかねません。

必要とするスキルを持つ母集団を形成するには、どのような方法を使えば良いのか、どうすればターゲットに自社の情報が届くのか、募集を掛ける前に準備をしましょう。

・選考~内定までのスピード化

次に大切なのが、選考から内定までスピーディに行うことです。応募者は少しでも条件の良い会社を求め、常に他社と比較しています。

例えば二つの企業からも内定をもらい、悩んでいたとしましょう。

応募者から見れば、合否の連絡を待つのはとても不安です。

二つの企業のどちらにするか決めかねている場合、内定までの流れがスピーディで、誠実な対応であれば、応募者の気持ちが、誠実で素早い対応をしてくれた企業へ移るのは、自然なことでしょう。

応募者のターゲットを絞り、選考に時間を掛けず合否を決定する事で、合否を待つ応募者の不安な気持ちを長引かせることなく、誠実な対応をすることが出来ます。

・内定フォローの充実

内定者が決まったら、内定承諾書など、企業と内定者の間で必要書類のやり取りがあります。

内定者へ内定の連絡を早急に行うと共に、内定後の書類の送付などもすみやかに行う必要があります。

また、連絡が遅い内定者には、内定を承諾するか迷っている、帰省等で連絡を受け取っていない可能性がありますので、適宜フォローを入れるようにしましょう。

内定承諾率を上げるには

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最近内定承諾率が下がってきた、募集をだしても希望する人材が集まりにくくなった場合、いくつかの原因が考えられます。

内定承諾率を上げるには、どのような方法があるのか、以下のようにまとめました。

・求人方法の見直し

採用方法には、さまざまな方法があり、ピンポイントで募集したい人材を集めるには、市場の変化に合わせて求人方法を変えていく必要があります。

募集する人材が、技術職や専門的な技術を要するのであれば、自社サイトやハローワーク等で広く募集するより、リファラル採用やミートアップ採用など、ある程度能力や人物像を把握できる採用方法を取りいれた方が効率的です。

・採用プロセスの明確化

採用活動には、いくつかのプロセスがあります。1つでもそのプロセスでつまずくと、活動の流れが滞ってしまいます。

募集や選考、面接といった1つ1つのプロセスごとに、各自がやるべきことを確認し、スムーズに採用活動が行えるようにしましょう。

・面接官の選定の見直し

採用活動で大きな割合を占めるのは面接です。

書類では分からない応募者の人間性やコミュニケーション能力など、限られた時間の中で自社にマッチする人材かどうかを判断しなければなりません。

それには、応募者の能力を見抜くことが出来る、冷静で高度な判断力が求められます。

面接官の選定も、内定承諾率の向上には大切なポイントです。

まとめ

内定承諾率が上がらない企業の特徴や、内定承諾率を改善・向上させるポイントについてご紹介してきました。

応募者は複数の企業へ同時期に応募しており、内定辞退がある程度出るのはやむをえないでしょう。

ただし、自社の魅力の伝え方や、募集方法を見直すことで、内定承諾率を上げることは可能です。

内定承諾率が上がらない、最近辞退者が多く悩んでいる企業は、この記事を参考にしてみて下さい。

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職種別・スカウトメールの書き方と作成のポイント

職種別・スカウトメールの書き方と作成のポイント

企業としては優秀な人材を確保するために、いろいろな手段を講じるでしょう。
どの企業も能力のある優秀な人材を確保しているなら業績を向上させることが期待できるため、経営面では大事はポイントです。

採用手法も様々ですが、その中のひとつにスカウトメールがあります。
しかし、スカウトメールは書き方や作成がしっかり行えないと成果が出ないこともあるため、ポイントを把握しておくことが重要です。
今回はスカウトメールについて書き方や作成のポイントをご紹介します。

スカウトメールとは?

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スカウトメールとは、企業が採用活動を行う際に自社に応募して欲しいと思う人材にメッセージを送ることです。
企業と人材の最初のコンタクトになり、スカウトメールを見てもらうことで仕事に興味のある方や転職を考えている人に効果的なアプローチをすることができます。

スカウトメールは企業から発信することになるので、求職者にとっても前向きに検討してもらうことができますが、内容や方法によって内定承諾率や定着率も変わります。
今では人材を確保するために企業もスカウトメールを使用していますが、ポイントや書き方などについてしっかり押さえておくことが成功の秘訣と言えるでしょう。

効果的なスカウトメールを作成する際のポイント

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スカウトメールを使用して人材を確保するなら、しっかり作成ポイントを押さえておくことが大事です。
スカウトメールはただ使用するだけでは効果が得られないこともあるからです。
どのように効果を上げることができるのか内容を紹介しましょう。

ターゲット像を具体化する

スカウトメールは人材を確保して採用するために使用するため、しっかり目的と内容を考えて作成する必要があります。
そのためには、採用人物を具体化する必要があり「誰に、何を、どのように」という3段階で考えることが大事です。

まず、企業が採用したい人材はどのような人か明確に定めましょう。
年齢は「20~30代など若い人が良いのか」スキルでは「どのような資格や経験のある人が良いのか」「どんな実績を持つ人を採用したいのか」とそれぞれを職種に応じて明確に定めるなら、採用したい人物像がわかってきます。

続いて「何を」という部分では、その人材が自社のどのようなところに魅力を感じるのか考えます。
社風、事業内容、福利厚生や給与など、アピールしたい人材にによって魅力を感じる部分は違います。スカウトメールを送信したい人物が何を求めているのか分析を行うようにしてください。

そして、「どのように」という部分ではアピール方法を考えます。
どんな文体や表現を使用するのが、ターゲットになる人材へのアピールとなるのか分析して内容を記載する必要があります。
まずは、これら3つの点を押さえて具現化をするようにしましょう。

相手に開封してもらえるように件名を考える

スカウトメールは、ターゲットとなる相手に開封してもらうことが大事です。
魅力や評価を内容をしっかり記載したとしても、相手に開封してもらえなければ何もアピールできないため意味がありません。
ただ、ターゲットとなる人材も毎日多くのメールが届いているようなら、埋もれてしまって開封される可能性が低くなることもあります。

スカウトメールを開封してもらうには、相手に興味や関心を抱いてもらう必要があるため、件名を魅力あるものにすべきです。
具体的な給与額や自社の特徴など受け取った人が何を求められているのか直ぐに分か件名であれば、開封してもらえる可能性は高くなるでしょう。
そのため、職種も考慮してどのような件名にすべきなのか考えてください。

冒頭のあいさつで相手に好印象を抱かせるようにする

スカウトメールをターゲットに送信するときは応募につなげることが大事なので、冒頭文で相手を引き込むように書くことが大事です。
メールを開封されたとしても、直ぐに読むのを止められてしまうと具体的な内容をスルーされてしまい、スカウティングの結果が出ません。

スカウトメールの内容を読んでもらうために、冒頭部分で具体的に相手のプロフィールに触れて「多数の人材から自分を選んでくれた」という印象を持ってもらえるようにすべきです。
冒頭のあいさつで相手の持っているスキルなどを褒めてみることも1つの良い方法です。

冒頭のあいさつもテンプレート通りだと相手は何も魅力を感じない可能性もあるため、そのターゲットに合わせた内容を考えるようにしてください。

会社紹介は手短にして重要な内容はしっかり記載する

スカウトメールを書く際は会社紹介も行う必要がありますが、手短にまとめておくのが大事です。
会社紹介に関しては具体性を持たせるために長々と記載してしまうと、相手は読むことに疲れて途中で諦めてしまうこともあるからです。

そのため、会社紹介の内容は大まかな事業内容だけにしておき、短くまとめておくようにしましょう。
さらに募集に至った経緯も短くまとめておくことで、メールを受け取った相手もなぜアプローチしてきているのか理解してもらうことができます。

人材となるターゲットが関心を抱いているのは、会社の内容ではなく職種に応じた条件や仕事内容なので、その点を重視してスカウトメールの送信を行うべきです。
条件と仕事内容を理解してもらうために、リンクを貼り付けて送信するなら自社サイトへの誘導を行うこともできるため、この点も押さえてスカウトメールの作成を行いましょう。

相手を思いやる内容を記載する

スカウトメールでは、企業が伝えたいことだけを記載してメール送信することもあるでしょう。
ただ、企業だけの内容を伝えるだけでは一歩的な印象となってしまって、相手は威圧感のみを感じてしまうこともあります。
相手に好印象を抱いてもらうためには思いやる内容を記載することも大事なため、その点を考えて作成するようにしましょう。

例えば、忙しい中でもスカウトメールを読んでくれたことに関するお礼、また相手の活躍などを褒めた内容を記載しておくなど工夫することで、相手は好印象を感じてくれます。
相手に好印象を持ってもらうことができれば、スカウトメールを最後まで読んでもらえるだけでなく、働き先としても安心してもらうことができるため、相手を思いやる内容も忘れずに書くようにしましょう。

応募フォームや返信などの記載をしておく

スカウトメールを送信するときは、最後にどのようなアクションをして欲しいのか記載しておくことが大事です。
相手がメールを最後まで読んで興味や関心を抱いたとしても、応募の際にどのような行動をすべきか記載していなければ、ただのお知らせメールで終わってしまい、ターゲットに対してアクションを取らせることができません。

応募につなげるためには相手に行動を取らせるため「こちらのフォームから応募ください」「このメールに返信してください」などアクションへのステップを促すことを記載しておくべきです。
また、応募返信の内容はできるだけ短くさせることも大事です。

長々と記載してしまうと結局どこから応募すべきなのか分からなくなってしまい、ハードルが上がってしまう結果となるからです。
応募フォームの記載と手短に済ませるというポイントを押さえて作成するようにしましょう。

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職業別のスカウトメールの例文

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スカウトメールを相手に送信するときは、職種別によって内容が変わってくることもあるでしょう。
そのため、それぞれの職種に合わせてメール作成を考える必要があります。
どのように記載することができるのか職種別に内容を紹介しましょう。

営業や専務

営業や専務の応募でスカウトメールを作成するときは、まず冒頭文で「初めまして株式会社〇〇採用担当の〇〇と申します」というように会社名と自分の名前を手短に伝えます。
その後に、メールを送信した理由を記載して、会社で働く魅力の一部を紹介します。

会社の魅力は他の企業との差別化を図るために「新規開拓は一切なし」「お客様からの連絡を待つのみ」「ノルマなし」などの仕事内容、また「歩合制による平均月収」など給与についても内容を記載しておくといいでしょう。

最後に「経験を活かして収入アップをしたい、強みのある商材を扱いたいとお考えなら、こちらの応募フォームからご応募ください」と記載することが可能です。
営業や専務の場合は手短に紹介を済ませて、営業で懸念されることが多い、ノルマの有無や受注率について記載しておくのがおすすめです。
分かりやすいメール内容でありながら魅力を感じてもらうように内容を記載しましょう。

ITエンジニア

ITエンジニアでスカウトメールを記載するときは件名で「開発へのこだわりもスケジュール調整も可」「リモートやテレワークも要相談」というように魅力のあるワードを盛り込んでおくことがおすすめです。

上記と同じように会社名や担当名、応募した理由について記載した後は、仕事内容の魅力について紹介していきます。
ITエンジニアの場合は「予算や納期も自ら調整できるフレックスタイム制を導入」「月給〇〇万円以上」「賞与年〇回」「休日〇日確保」など、仕事のやり方と具体的な給与や休日を記載しておくなら、働き方が分かるので相手を安心させることができるでしょう。

会社の情報をより知ってもらうためにホームページのリンク先を載せておくと、より内容を理解してもらうことも可能です。
最後に応募フォームを載せて相手のアクションを待つことができます。

サービス業

サービス業の場合も冒頭で会社名や代表者名、グループ名を紹介し、送信した理由を記載します。
送信した理由に「真面目な人柄である」「入社して〇ヶ月で店長に就任した経験が魅力的に思い」など相手を褒める内容を記載しておくことで、良い反応が返ってくることを期待できるでしょう。その後にサービス業の内容を紹介します。

サービス業の場合はいろいろな業種があるため、仕事内容は少し具体的に説明して「仕事時間はシフト制なのか固定制なのか」「何時間仕事を行うのか」「残業や土日祝日は休むことができるのか」という点を記載しておくことが大事です。
最後に電話やメールから申し込みを行うことができることをお伝えして、電話番号やメールアドレスを記載しておくことができるでしょう。

もし、ホームページから申込みをお願いするなら、リンク先を記載しておくことを忘れないようにすべきです。
このようにしてスカウトメールを送信することができます。

スカウトメールを送信する際の注意点

スカウトメールを送信ずるときは注意点を考慮しておくことも大事です。スカウトメールは文章がメインとなるため、少し言葉選びを間違うだけで相手の印象が悪くなることもあります。
どのような点を注意すべきなのか以下の2点をご覧ください。

NGワードを書かないようにする

スカウトメールを作成する際はNGワードを記載しないように注意するべきです。
もし、職種に関してネガティヴなイメージを持たれてしまうと、相手は応募をためらうことになり、成果を出すことが難しくなります。

例えば、エンジニアだと「急募」「大量採用」販売、サービスだと「早期キャリアプラン」美容、ブライダルだと「ベンチャー」「学歴不問」などです。
職種によってNGワードは違うこともあるため注意しましょう。

一斉送信や脱字誤字など

スカウトメールを送信するときは、一斉送信や脱字誤字などに注意しておくことが大事です。
もし、メールを送信しても脱字誤字があるなら読みにくく内容が頭に入ってこない場合もあります。
一斉送信も不特定多数の方に送信しているので魅力を感じにくいです。
メールのクオリティが大事になるため、ターゲットの方を射止めることができるように丁寧に作成しましょう。

スカウトメールはしっかり考えて作成しよう

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スカウトメールを送信するなら良いアプローチを行うことができますが、成果を出すためには丁寧に内容を記載して魅力ある内容にしなくてはいけません。

スカウトメールで無視をされないよう、しっかりポイントを押さえて作成して送信しましょう!

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採用面接で人材を見極めるポイントと 抑えるべき基本事項とは?

採用面接で人材を見極めるポイントと 抑えるべき基本事項とは?

採用面接は限られた時間内で応募者が自社に適正のある人物かを判断する大切な業務です。

選考時に応募者の見極めがしっかりと行われず、適正ではない人材が採用されれば、企業にとっても採用者にとっても、あらゆる面でロスになってしまいます。

今回は適性のある人材を採用するために面接官が面接時陥りやすいポイントや心構えを始め、面接時の質問例やコロナ禍で急増したオンライン面接の注意点などをご紹介します。

面接に面接官が抑えておきたいポイント

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① 自社の経営指針や企業理念をしっかり理解しよう

企業にはその企業ごとのカラーや理念があります。従業員がそのことをしっかり理解しなければ、業務を行っていく上でズレが生じてきます。

これから企業の一員として共に働く人を選考するため、面接官は特に自社の企業理念や経営指針について、しっかりと理解しておかなければなりません。

面接官は応募者が自社の企業理念や企業風土と合っているか、内容をしっかり理解しているかを理解する必要があるからです。

面接を担当することが決まったら、今一度自分の会社の経営指針や企業理念を見直して置きましょう。

② 話しやすい雰囲気を作り素顔を引き出す

ほとんどの応募者は面接に備え、ある程度練習をしているとはいえ、面接時に緊張をするものです。

面接に何を聞かれるか分からない、きちんと自分の意見が言えるか心配など、多くの不安を抱えて面接を行っているでしょう。

緊張で思っていることが上手く伝えられなければ、本当の応募者の姿を見せることが出来ずに、終わってしまう事も想像できます。

面接官はまず初めに会場までの交通経路や天気の話、話題のニュースなどの雑談からスタートし、応募者がリラックスできるような雰囲気を作りましょう。

③ 認知バイアスに気をつける

認知バイアスという言葉を、ご存知でしょうか。

認知バイアスとは一言で言えば今までの経験や固定概念などにより、物事の判断や解釈に対する、思い込みや考え方の偏りの事を言います。

認知バイアスは多くの種類があり、採用活動だけではなく、マーケティング、さらには日常生活においても影響を及ぼし、合理的な判断にゆがみが生じる場合があります。

こうした認知バイアスが影響を及ぼすと、面接官は、応募者を合理的に判断できなくなってしまいます。

認知バイアスにより、判断に偏りが生じていないか、冷静で客観的な判断が出来ているかどうか、面接官は意識する必要があることを、覚えておいてください。

それでは多くの種類のある認知バイアスの中から、面接に関係する物をご紹介致します。

ハロー効果

ハローとは太陽の周りに薄雲がかかると出来る環や、神仏に描かれる神秘的な光を意味します。

ある物事の評価が、他の全く関係のない評価にも影響を及ぼす事をいいます。
例えば外国語を必要としない企業に、語学が堪能な応募者を面接した場合、語学が優れている面から、全体的な能力が優れているように判断してしまう点です。

反対に1つ気になる点があると、全体の評価も悪く評価してしまう事もあります。

アンカリング効果

アンカリングとは船が港に止まる際に使うイカリ(アンカー)から発生した言葉です。

採用の場面では応募者の最初の印象や、強く影響のある情報に捕らわれて、その後の判断に影響がでる事を言います。

確証バイアス効果

意識をせずに自分にとって都合のいい情報や仮説に合う情報のみを受け入れ、正当化する傾向の事を言います。

確証バイアスの例で良く知られているのが、血液型の「A型は几帳面」や「O型はおおらか」といった特徴です。

実際は、血液型と性格は関係ないと言われておりますが、たまたまその人の一面だけを捉えて、おおらかだからO型だろう、几帳面だからA型などと判断してしまう事があります。

情実評価

個人的な好みや評価で判断してしまうことを言います。
見た目や雰囲気の他にも応募者の過去の経験への強い共感や、苦労話への同情など個人的な感情で判断してしまう評価の事を言います。

対比効果

気が付かないうちに前後の応募者と比較してしまう事を言います。前の応募者が優秀だったり、有名大学を出ていたりすると、次の候補者と比較してしまい、次の候補者の良い点をしっかりと見ずに判断してしまう傾向があります。

反対に、前の候補者の評価が低い場合、対比して次の候補者の評価が高くなるというケース事も考えられるでしょう。

集団面接で起こりがちな認証バイアスです。

寛大化傾向

面接官との何らかの共通点があると、応募者の評価が全体的に良くなる傾向の事を言います。

例えば出身大学が同じだったり、共通の趣味があったりすると、応募者の評価が寛大になってしまうケースです。

選考時に見極めたい活躍する求職者の特徴5つ

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面接官が面接前に気をつけたい点をご紹介してきましたが、続いて選考時に面接官が見極めたい応募者の特徴5つをご紹介致します。

特徴1 コミュニケーション能力がある

コミュニケーション能力はあらゆる職種で必要とされている能力です。
近年ではジョブ型雇用など、ある程度個人が責任を持ち、自主的に業務を遂行する事が求められていますが、人と人との関わりは重要な要素です。

企業とは、経営理念に基づき利益を出すことを目的とした集団ですので、従業員同士が利益を出すために、同じ目標を持ち、目標達成に向かい、協力し合わなければなりません。

企業が求める方向性から外れていないか、顧客に求められていることとズレがないか、常に上司や同僚などとのコミュニケーション能力は欠かせません。

面接での受け答えはしっかりしているか、言われたことを理解し、的確に返答できるかを見て判断します。

特徴2 環境の変化に対応できる

経済を取り巻く環境は流動的で常に変化しています。状況に応じて柔軟に対応しなければなりません。

企業は市場の変化に対応すべく常に進化が必要で、従来の方法に捕らわれていては、ライバル企業に差が付けられてしまいます。

時代の変化に合わせて、対応できる人材なのか、新卒採用者であれば、学生時代のエピソード、中途採用者であれば前職での経験などを踏まえ、確認します。

特徴3 将来のプランニングが出来る

仕事に限った事ではないですが、物事に取り組むには、先の事を考えて準備した方が安心です。

仕事は先の事を考えプランニング出来れば、段取りを考えることもでき、スムーズに業務を行うことが出来ます。

仕事の出来る人は未来を見据えて行動できる特徴があるため、応募者が仕事でどのようなプランを考えてみるのか、聞いてみると良いでしょう。(例えば5年後にマネージャー、10年後にジェネラルマネージャーを目指すなど)

特徴4 誠実で物事に一生懸命取り組む

仕事はスピードも大切ですが、1つ1つの仕事に誠実に向き合う姿勢も大切です。例えば顧客に出す見積書に、誤字脱字があればそれだけで、この見積もりは正しいのか顧客は不安になります。

誠実な人間は失敗を人のせいにせず、自分の行動を振り返るため、同じ失敗をする確率は少なくなり、伸びていくことが期待されます。

特徴5 冷静で自己分析ができる

機械の故障など、業務上思わぬトラブルになる事もあるでしょう。そのような時は冷静な判断が求められることがあります。

また、問題が起こった時にしっかりと自己分析が出来ていると、自分で対応できるか上司に判断を委ねた方が良いのか、状況に応じた対応が可能になり、トラブルを最小限に抑えることが出来ます。

面接を採用活動で活かすために意識すべき心構え

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続いて面接内容を次の採用活動や社員教育で活かすため、面接官や採用担当者が意識すべきことをまとめました。

応募者が何を見て応募したのか知っておこう。

求人を掛ける際、どの求人媒体を見たのか面接時に聞いてみましょう。
SNSや転職サイトなど、応募者がよく見る求人媒体を知っておくと、求職者が就職先を探す際、どの方法次の採用活動の参考になるでしょう。

判断基準を明確にする

ベテラン面接官でも認知バイアスにより、判断基準に多少の偏りがあることが分かりました。

面接は第一面接、第二面接など段階を踏んで行われる事もありますが、中小企業などで、あまり採用選考に時間や人を掛けられず、一回の面接で判断する事もあるでしょう。

応募者と接触する機会が少ないほど、判断を慎重にしなければなりません。
判断基準を明確にし、偏り無く選考できるようにしましょう。

面接時に使いたい応募者を見極める質問集

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出身校や所持資格などは、比較的書類選考等で目に入りやすい項目です。
面接では、書類選考では見えない人間性や価値観などを、見極める必要があります。

応募者の人間性を見極めるために、面接時に使いたい質問例を集めてみました。

志望動機を教えてください

なぜ自社で働きたいと思ったのかを知ることと、自社の魅力や仕事観を判断できます。

前職ではどのような仕事していましたか
(学生なら学生時代の経験)

前職でどのような目標を立て業務を行い、どのような成果を挙げてきたのか、働き方や仕事観を確認します。

学生であれば、どのような学生生活を送ってきたのか、大学で何を学んだことや経験から学んだ事を聞くのも良いでしょう。

自分の長所や短所はなんですか

自分の性格や能力について、客観的に見る事が出来るか確認する質問です。
応募者の性格や資質が社風とマッチするかの判断材料になります。

人生の挫折経験を教えてください

人は挫折した時に人間性が出やすくなります。人間性や価値観を確認する質問です。

当社でどのような成果を上げたいですか?

応募者が仕事観と将来のビジョンについて、どのように考えているのかを判断します。

ご応募頂いた職種やポジションで何かご質問はありますか?

自社に応募した理由や働く決意の確認になります。
また質問の有無や質問内容で、自社への興味や本気度が図れる基準にもなります。

オンライン面接で気をつけたいこと

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コロナ禍では面接も対面ではなく、オンラインで行う企業も多くなりました。
オンライン面接では、対面での面接と比べ、表情や入室時の歩き方などで判断できる部分が少ないため、次の点に気をつけて行うようにしましょう。

面接者としっかり顔を合わせて話す

オンライン面接では、カメラの位置に注意が必要です。
PC画面を見ても、相手とは目は合いません。

PCやスマホの上部にあるカメラの位置を見ながら、行いましょう。

対面時と比べて表情が分かりにくいため、カメラの位置を意識して、表情はやや大げさ気味に話すようにします。

通信状況や使用ツールの状況に気をつけよう

面接時間には限りがあります。
通信状況の確認や使用ツールの方法については、事前準備をしっかりと行いましょう。

途中で面接が切れてしまったり、音声が聞こえなくなってしまったりすると、応募者も本来の自分が出しにくくなり、お互いに時間のロスになります。

話すスピードはゆっくり目でハッキリ話そう

オンライン面接では表情と同様に、対面による面接と比べて声も聞き取りにくい場合があります。

マイク状況のチェックを事前に行うとともに、話すスピードは意識してゆっくり且つハッキリと話すようにしましょう。

対面時より十分に取り応募者の緊張を和らげる時間を作ろう

オンライン面接はネット回線が繋がるとすぐに開始してしまう印象があります。
面接開始時は対面時より丁寧に時間をかけ、応募者が質問に答えやすくなるよう、緊張を和らげる時間を取るようにします。

まとめ

今回は面接時に面接官が見極めるポイントや適性のある人材の特徴などについて、ご紹介致しました。

面接に掛けられる時間は限られており、その中で複数の応募者の中から適性のある人材を選択するとても責任の重い仕事です。

採用に悩む担当者や経営者の方は面接を行う際の注意点や判断基準のポイントなどを参考にしてみてください!

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タレントプールの活用方法 優秀な人材を確保するためのポイント

タレントプールの活用方法 優秀な人材を確保するためのポイント

少子高齢化や世界経済状況の変動により、優秀な人材を獲得する活動は、日々活発な動きを見せています。

優れた人材を採用へとアプローチするため、多種多様な採用方法が誕生していますが、「タレントプール」という手法を活用した採用方法も、トレンドの一つになりつつあります。

タレントプールとは何なのか、自社に適性のある優秀な人材を採用に繋げるには、どのように活用していけば良いのか、タレントプールを活用した有効な採用活動方法について、ご紹介致します。

1、タレントプールとは

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タレントプールとは、将来的に採用の可能性がある優れた人材と繋がっておき、短期的、あるいは中長期的に採用へと働きかける手法の事を言います。

タレントプールという言葉は、アメリカ大手経営コンサルティング マッキンゼー・アンド・カンパニーが行った報告書の中で、初めて発表されました。

2011年に「The War for Talent」という題名で発表された報告書は、同カンパニーがアメリカで行った人材の獲得や育成に関する調査をまとめた物です。

タレント(Talent)は人材のことを指し、プール(Pool)は貯蓄を意味します。同報告書では、タレントプールと共に、「データベース・リクルーティング」という用語も用いて、加熱する人材争奪戦の中で、優秀な人材を獲得するためには、人材(タレント)を蓄積(プール)し、データ化しておくことが重要になってくることを述べています。

2、タレントプール採用が注目された背景

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タレントプールが注目されるようになった背景について、見てみましょう。

① 少子高齢化

日本では総人口は減少の一途をたどり、少子高齢化が進んでいます。総務省が発表している令和4年度5月に発表した人口推移データでは、同年前月に比べ73万人(0.58%)の減少と推移されていました。

特に、これからの労働力となりうる15歳未満の人口が1.72%減と減少率が著しく、全体の約3倍以上となっていました。

少子高齢化で問題となるのが、労働力不足です。働く人口が少なくなれば労働力の取り合いになります。

1回の募集で採用できる人数は限られるため、優秀な人材が定員以上応募して来れば、採用を見送らなければならない候補者も出てくるでしょう。

たまたま多イニングが合わず、不採用と優秀な人材を取りこぼしてしまわないよう、繋がりを保ち、いざという時に、採用へとつなげていくことが出来るということで、タレントプーが注目されるようになりました。

② 働き方の多様化

働き方改革により、プライべ―トとの時間を両立するため、働き方にも柔軟性が求められようになりました。

企業側が働き方に柔軟性を持たせたため、選択肢が広がり、子育て中はリモートワークや時短勤務が可能など、企業を選択する指標の一つになりました。

そのため、労働者がより自分の働きやすい環境を求める傾向が出てきており、労働力の流動の原因にもなっています。

このように働き方の多様化は、人の転職活動の活性化になり、時と場合によっては、人手不足の原因にもつながることになり、急な人の流失に備え、優秀なタレントをプールしておく必要が出てきました。

3、タレントプールを利用した採用活動とは

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あらゆる場所で蓄積した人材をデータベース化し、接点を持った人材と定期的に連絡を持ち、状況に応じて採用(リクルーティング)へと繋げるのが、タレントプール採用活動です。

タレント(人材)は、交流会や講習会の出席者、前職の同僚、さらには過去の採用者など、関わりの有った人すべてになります。

過去に何らかの理由で自社と関わりを持ち、採用したい人材だが、転職の意思が無い人、何らかの理由で現在転職が出来ない人など、アプローチしたいが、すぐには転職が難しい人材をプール(貯蓄)して置き、定期的に連絡を取りつつ、長い時間を掛けて自社に興味を持ってもらい、採用へとリードしていきます。

タレント(人材)には、過去に不採用となった人も含まれます。不採用になった人は候補者にならないと考えられがちですが、企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。

前回の募集では、募集業種が候補者の持つ資格ではなかったが、新事業展開や退職者の発生により、今後欲しい人材となる可能性もあるでしょう。

このように、蓄積した優秀な人材と中長期的に関係を深めながら、必要に応じて優秀な人材を的確なタイミングで採用へと活かせるのが、タレントプール採用活動の大きな特徴です。

4、採用活動にタレントプールを利用するメリット

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採用活動にタレントプールを利用した場合の、メリット6選をご紹介致します。

① 採用活動の効率化

メリットとしてまず挙げられるのが、採用活動の効率化です。

採用活動を一から行うと、求人広告の掲載や面接日の日程調整など、いくつかの工程が必要で、時間も労力も掛かります。

タレントプールを利用すれば、すでに候補者と面識があり、候補者側も企業の内情についてある程度理解している状態です。

そのため、採用したい時期と求職者が入社したいという時期がマッチすれば、採用へと工程は、一から採用活動をスタートするより、スムーズに運ぶことになります。

企業が採用活動を行いたい時期と、有能な人材が転職を考える時期は同じとは限りません。採用したい人材と、定期的につながりを持って置けば、タイミングを見て採用へと繋げていくことが可能になります。

② コスト軽減

採用活動には、費用が掛かります。求人サイトへの掲載や求人広告など、新しい人材が必要となるたびに募集を掛けていたら、労力の負担だけではなく、コスト面でも大きな負担になるでしょう。

そうして時間とコストを掛けて募集を掛けても、マッチする人が採用できなければ、採用活動が長期化や、採用者がすぐに退職してしまうことにもなりかねません。

タレントプールを活用すれば、求人にコストを掛ける必要もなく、必要なタイミングでプールの中から、費用を抑えつつ適正な人材を採用へと導くことが出来ます。

③ 転職潜在層へのアプローチ

有能な人材だが、他社勤務中で現在転職の意思はない、育児中や海外赴任中で会社が求める時間帯や場所で働くことが出来ないなど、いわゆる転職潜在層と呼ばれる人たちもタレントプールに入れておきたい人材です。

他社勤務中の転職潜在層は、コンスタントに連絡を取り、少しずつ自社をアピールして興味を持ってもらうようにします。

何らかの理由で会社が希望する時間や勤務地で働けない方は、時短勤務やリモートワークなど、柔軟な働き方が出きるよう配慮するなど、環境を整えてアプローチしてみましょう。

④ 採用者の定着率が高まる

人員が不足し、いざ求人募集を掛けても、求める母手段が形成されるとは限りません。なぜなら求人募集を掛けた時に、職を探している人にしか情報が届かないからです。

そのため、求人募集で集まった人たちが、求める人材とマッチしなくても、人手が足りなければ、集まった母集団の中から採用者を選ぶことになります。

とりあえず、採用しても採用者が企業と合わなければ、早期退職へと繋がるでしょう。

その点タレントプールを利用すれば、必要とする人材を集めたデータベースの中から、適性のある人だけを候補者とすることが可能です。

適正のある人だけが候補者となれば、企業と採用者のマッチ度があがり、採用者の定着率も高まります。

⑤ 急な人員不足でも安心

経済状況に合わせ、企業での人の動きは流動的です。退職者が多く発生し、一定の人数が必要になったなど、人材の過不足は常に起こりうる問題です。

すぐに採用する予定がない人でも、有能な人や自社に適正があると思われる人は、今後の事業拡大や人員不足に備えて、タレントと定期的に連絡を取りプールしておくと、いざという時に、スピーディーに対策が取れるため安心です。

⑥ 専門知識保持者や新規事業開拓時に対応できる

今後の事業展開によっては、専門の資格やノウハウを持っている人が必要な画面も出てくるかもしれません。

例えばライバル会社が、新規事業を展開し、成功したとしましょう。

自社でも同様に新規事業に乗り出したくても、社内にノウハウを持った人がおらず、新たに雇いたいと考えても、専門の資格や経験を持つ有能な人は、そうそう多くありません。

専門知識や経験を持つ人材は、すでに他の企業に勤務していることが多く、いざという時に、募集を掛けても、すぐに採用するのは難しいでしょう。

そのような場面でも、過去に関わりを持ち、タレントプールをしておけば、採用が難しい専門職の人でも採用へと繋げることができます。

5、タレントプールを有効活用するために

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タレントプールはただ、人を集めれば良いと言うものではありません。必要な人材を必要な場面で活用できるよう、目的を明確にし、内容を整理しておかなければなりません。

ここでは、タレントプールを有効に活用するためのポイントについて、ご紹介します。

① 事業展開を理解し必要な人材をハッキリさせる

企業が今後の事業をどのように展開していくので、必要な人材は決まります。人が多くても必要に応じて動き会社を発展させる労働力とならなければ、意味がありません。

それには、まず企業がこれからどのような事業を手掛けていくのか、それを行うには、どのような能力を持つ人を、何人必要とするのか明らかにする必要があります。

今後事業展開において、採用へとつなげたい人材には、適切にアプローチをしておき、採用へと導いていきましょう。

② プールした人材をデータベース化し管理する

プールした人材は、企業の職種に応じて、データベース化し分類しておきます。データ管理と整理が行えていれば、いざという時にすぐに採用活動へ活かすことが出来るからです。

プールしたタレントをどのように分類してよいのか分からない場合、専用のシステムを利用する方法もあります。

近年、AI技術を利用した人材管理システムの開発も進んでおり、各社からいろいろなタレントプール管理ツールが出ています。

費用は掛かりますが、利用してみるのも良いでしょう。

③ 定期的にコンタクトを取る

せっかく、タレントしたプールを管理していても、アクションを起こさなければ意味がありません。タレントしたプールとは定期的にコンタクトを取る必要があります。

コントタクトを取る方法は、スカウトメールや交流会など、多様な方法があります。どのタイミングでコンタクトを取るのかは、求職者の状況によりますので、様子を見ながら適切なタイミングを逃さないようにしましょう。

6、タレントプールの効果的な採用活動に役立つツール

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大勢のタレントを収集するとかなりの情報量となり、管理していくのも大変です。Excelソフトなどで、社内で作成した資料を基に管理していくことも可能ですが、タレントが増えていけば、ミスも増えやすくなります。

そこで、タレントプールを利用した採用活動を行うには、次のようなツールを使うと便利です。

① SNS

ビジネスでSNSを利用する企業も増えています。ビジネスシーンで利用されるSNSには、TwitterやFacebook、Linkedlnなどがあります。

上記で挙げたSNSは、情報発信の他、リスト作成機能があります。SNSを通じて繋がりを持った人たちをリスト別に分け、管理する事が可能です。

特にLinkedlnは、ビジネス用SNSとなっており、実名での登録が必要なため、信頼度が高いです。また有料ですが、採用管理プランがあり、人材データの一括管理や行動追跡機能で、登録者の行動を追跡することができます。

 採用管理システム(ATSシステム)を利用する

続いて、採用管理に特化したシステムツールを利用する方法です。採用管理システムを使うと、求人票の作成や応募者情報管理、選考進歩状況など、採用にまつわる作業のコストや工程を減らすことが出来る便利な機能です

システムは各社でさまざまな特徴があり、CVSによる候補者一括登録、候補者のリスト化機能、スカウトメールの作成など、採用活動助ける便利な機能が各種備わっています。

各社無料体験できるサービスもありますので、タレントプール採用を考えている企業は、こうしたサービスを試してみるのも良いでしょう。

7、まとめ

今回は、タレントプールを利用した有効な採用活動の方法についてご紹介してきました。人の採用は、企業の発展に大きく関わる大切な業務です。

どの企業でも優秀な人材を採用したいと考えますが、今まではタイミングが合わなければ、優秀な人材を見送る場面も多くありました。

優れたデータベースを作成し、タレントプールを構築すれば、優秀な人材と中長期的につながりを持っておくことが可能になり、中長期的な視野で、効率的な採用活動が可能になります。

タレントプールを活用した採用活動を検討されている企業は、この記事を参考にしてみてください。

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