採用ペルソナの作り方を徹底解説!

採用ペルソナの作り方を徹底解説

採用活動の場で、このような人物を採用したいと、ターゲット像を明確にするために設計されるのが、“採用ペルソナ”です。

採用活動をしても、求める候補者が来ない、早期退職者が増えてきたなど、採用活動に悩む担当者は少なくありません。

採用活動を行う際、採用ペルソナを作り、どのような人物を求めているのか、具体化することで、候補者の集め方や採用方法などの戦略を練りやすくなるため、ミスマッチが出にくくなるというメリットがあります。

今回は、採用ペルソナを作り方、設計のコツやフォーマット例についてご紹介致します。

採用ペルソナとは

採用ペルソナとは、採用したい人物を具体的にイメージした人物像の事を指します。ペルソナと言う言葉は、もともと商品購入やサービス利用者などマーケティグの場で利用されており、顧客の典型的なタイプを具体化したものです。

内容としては、性別、年齢、居まい、前職や卒業校、趣味や所持している資格、性格、ライフスタイルなどが挙げられます。

少子高齢化で、採用競争が続く中、より具体的なモデルを作成することは、採用戦略を練るために効果的な方法と言われています。

採用ペルソナ作りのポイント

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採用ペルソナ作る際のポイントについて、3つご紹介致します。

・採用担当部署と現場および経営陣の意見をすり合わせる

実際に候補者を集めたり、イベントや就職説明会などで求職者と顔を合わせたりするのは、採用担当者です。

ところが採用決定権があるのは経営者で、入社後に候補者が実際に働くのは現場です。そのため、採用担当者と現場、さらに経営陣と思い描く採用ペルソナがずれてしまっている事も少なくありません。

採用担当者は基本的なマナーや性格、現場サイドはコミュニケーション能力や技術力、経営陣は経営理念への理解度など、目指すターゲット像にズレが生じてしまうと、本来求める人物像からかけ離れたペルソナとなってしまいます。

採用担当者、現場および経営陣との意見をしっかりすり合わせて行きましょう。

・理想論ではなく現実的な対象を作る

ペルソナは、実際に職場で働くモデル像になります。ペルソナを作るときに気を付けなければいけないのが、理想像を描きやすい点です。

あれもこれも持っている人と言うように、理想的な人物像を追うのではなく、自社の市場価値(認知度の高さや企業規模)、採用市場全体の動きを調べ、現職員のこれまでの経歴及び成果など総合的に見て作成しなければ、会社が求める人物像とかけ離れたペルソナが出来上がってしまいます。

求める項目が多すぎると、候補者集めから難航してしまいますし、たとえ能力や技術力が理想に近くても、社風に合わないなど、別の項目でズレが生じてしまい兼ねません。

社内外を取り巻く環境を見つつ、現実的なペルソナを作成しましょう。

・複数のパターンを用意する

ペルソナは、一回の募集につき一人の人物像を描くのが理想的です。ただし、一つのペルソナだけで応募者を決定していると、内定者の傾向に偏りが生じてしまう可能性があります。

採用の目的に応じて、ペルソナを複数用意しておくと、採用者に多様性が生まれ、将来の事業内容や、採用目的ごとに複数のパターンを用意しておきましょう。

・社内で共有する

ペルソナを作成したら、社内で共有しておきましょう。今会社でどのような人物を求めているのか、一つの指標となるためです。

作成されたペルソナが、理想的過ぎていないか、経営者の声に偏り過ぎていないか、社内で共有し、微調整してきましょう。

・必要に応じてブラッシュアップする

ペルソナは、社会情勢や会社の状況、採用市場など、時代や状況に応じて調整していく必要があります。

採用市場は、経済全体の状況によって大きく変化します。特に売り手市場と呼ばれている近年は、候補者集めの段階で難航してしまう事も考えられます。

候補者が集まらない、ペルソナに近い母集団形成が出来ないなど、採用活動が難航する場合、ペルソナに何らかの問題があるのかもしれません。

必要に応じてブラッシュアップして行きましょう。

採用ペルソナの作業ステップ

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では、具体的なペルソナの作り方をご紹介していきます。

・社内外を環境分析する

採用ペルソナを作るには、手始めに社内外の環境を知ることから行います。社内外のさまざま要素を基に分析しています。

3Ⅽ分析

自社を取り巻く環境を分析する方法に、3Ⅽ分析というのがあります。

3Ⅽとは、3つの要素( Customer=市場や顧客、Competitor=競合他社、Company=自社)の頭文字から取られており、もともとマーケティング分析で利用されていました。

すなわち、自社の認知度や会社規模などの市場価値、競合他社の状況、さらに社内環境などを総合的に見て、自社を取り巻く環境を分析しようという考えです。

SWOT分析

分析方法として、もう一つ上げられるのがSWOT分析です。社内外の状況を4つの項目に分けたフレームワークです。

4つの項目はとは、Strength(強み)、weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)で、それぞれ頭文字を取ってSWOTと呼ばれています。

自社の強みや今後の課題、新規事業への機会、自社を脅かす競合や、法改定など自社ではどうにもできない外部環境などを、それぞれのフレームごとに分析してきます。

・採用目的の明確化

次に採用目的を明確にします。

例えば、会社の課題強化であれば、強化したいスキルを持つペルソナを作成しなければなりませんし、新卒採用であれば、今後の“のびしろ”に期待したペルソナを作るようにします。

今回求人募集する目的が何なのかを明らかにし、関係者が同じゴールを目指すため、採用目的を関係者の間で明確化します。

・現場サイドとのヒアリング

次に、現場サイドとのヒアリングです。採用後に実際に業務をするのは現場です。現場がどのような人材を求めているのか確認する事は、ミスマッチを防止するためにも重要です。

たとえば、職場や職種により、チームワークを必要とする、ある程度個々の裁量が求められるなど、違いがあるでしょう。

採用者が今後働く現場でどのような項目にポイントを置くのか、ヒアリングをしておきましょう。

・必要条件の洗い出し

次に、実際に職場で活躍している人物をモデルとして、項目ごとに基準を設けます。

項目は、“定量”、“定性”の2つに大別されます。

  • 定量要件…年齢、学歴、言語、家族構成、居住地、職歴、勤務条件、健康状態、スキルなど、その職場で働くための必須条件です。
  • 定性要件…価値観、志望動機、ビジネスマナー、ストレス耐性、適応性、キャリア志向など、定量では図りにくいが、業務で必要とされる条件です。

各職場で働く優秀な人材を、定量・定性項目ごとに洗い出し、今回の採用活動で必要とする人材要件を選んでいきます。

その際、項目が多くなりすぎたり、条件が高度になりすぎたりしないよう、必須要件(MUST)と、あると望ましい要件(WANT)に分けて優先順位を定めて行きます。

・ペルソナのたたき台の作成

必要条件の洗い出しや現場とのヒアリングを基に、実際にペルソナのモデルを作っていきましょう。

その際、ハイレベルな社員に共通する項目を入れる、必ず入れたい要件や望ましい条件などのバランスを考え、さらに経営陣、現場サイド、採用担当者などの意見をすり合わせて行きます。

また、ペルソナはあくまでの架空の人物ですので、複数のパターンを考えておくのも一つの手でしょう。

・採用市場の状況と隔たりが無いか確認する。

仮のペルソナを作成したら、競合他社と採用市場の中で隔たりが無いか、確認しましょう。理想を求めるあまり、ハイスペックになりすぎたり、条件が偏りすぎたりすると、その後の採用活動が困難になってしまいます。

例えば、求人数が多く、他者との競争が激しい事が予想される場合、やむをえず、採用条件を下げる事も有効な採用戦略になり得ます。

自社が求める理想の人材を追うだけではなく、自社の認知度や市場全体の求人数、競合他社の条件などを総合的に判断し、ペルソナを微調整していきましょう。

・社内の合意を得る

社内外の状況を基に、ペルソナを作成したら、関係各部署の合意を得ましょう。その際、現場からやり直しや、上層部からもっと高いレベルを求められるかもしれません。

その場合は、具体的にどの条件の修正が必要なのかを確認するとともに、社内外の採用市場との状況や競合他社の条件などを基に、このペルソナになった要因を説明して行きましょう。

さらに、社内全体に合意を得て、共有します。特に面接に携わる部署関係者には、内容を共有しておきます。

・活動結果を見て見直す

作成したペルソナを実際の採用の場で活用してみましょう。活動の結果を見て、候補者が集まらない、ペルソナと掛け離れた人物が応募してくる、選考辞退や内定辞退が多い場合、ペルソナに何らかの問題があることが考えられます。

必要に応じて、定期的に見直しを行っていきましょう。

採用ペルソナのメリット

採用ペルソナには、次のようなメリットがあります。

・雇用条件の作成に繋がる
・採用目的が明確化しやすい
・早期退職者防止の分析につながる

ペルソナで候補者が具体化するため、雇用条件が作成しやすくなります。さらに採用の目的が明確化するため、社内で共有やすくなります。

合わせて、内定辞退者や早期離職者との傾向を合わせれば、早期退職者を防止にもつながるでしょう。

採用ペルソナのフォーマット例

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それでは、実際に採用ペルソナの例をご紹介致します。

・新卒採用の場合

氏  名:〇〇 〇美
年  齢:22歳
性  別:女性
最終学歴:〇〇大学 〇〇学部卒
居住地 :〇〇都
家族構成:両親と高校生の弟1人と4人暮らし
能  力:TOEIC600点 PCスキル(Word、Excel、PowerPoint)
休日の過ごし方:ヨガ、ダンス
価値観 :小さな頃からダンスを習っており、体を動かすことが好き、チームで一つの事を成し遂げることに達成感を感じる
志望動機:人事部希望:人とコミュニケーションを取る事が好きで、誰かの約に立てる事が好きなため応募した

・中途採用の場合

氏  名:〇〇 〇男
年  齢:35歳
性  別:男性
最終学歴:〇〇大学 〇〇学部卒
居住地 :〇〇県
前  職:WEBエンジニア
前職年収:500万円
家族構成:妻と2人暮らし
能  力:モバイル開発、WEBエンジニア
休日の過ごし方:映画鑑賞、オンラインゲーム
価値観 :スキルアップや技術力向上に強い関心がある
志望動機:結婚し今年中に家族が増える予定。今後に備えスキルアップ考え応募した

まとめ

今回は、採用ペルソナの作り方についてご紹介してきました

採用活動において、ペルソナを作成する事は、採用ターゲットが具体化するため、有効な方法です。ペルソナを作成するときは、単に優秀な社員の項目を分析するだけではなく、自社の状況と共に、採用市場全体から見た立ち位置、現場サイドとの調整を行い、設計を行っていく必要があります。

自社にマッチする採用ペルソナを作成することで、明確な採用目的や雇用条件の作成が出来るため、早期退職の防止にもつながります。

採用ペルソナの作成に悩む企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。

採用代行(RPO)のメリットやデメリットとは?


企業として、人材を確保するためにいろいろな制度を活用しています。人材難と言われている時代でもあるため、企業としては目的に合う従業員を採用する際も手間と時間がかかります。
そのため、効果の高い制度を活用するため、採用代行(RPO)の導入を検討している会社もあるはずです。
ただ、メリットとデメリットや機能、どういった際に使用すべきかなど内容を把握しておくのも大事です。採用代行の内容について解説しましょう。

採用代行とは何か?

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採用代行はRPOと言われており、リクルートメント・プロセス・アウトソーシングの略称です。
企業の代わりに採用活動の一部、または全てを外部企業に委託することであり、様々な作業を行ってくれます。

採用代行サービスが行ってくれる業務は例えば以下の内容です。

  • 採用計画の立案
  • 求人広告の作成
  • 求人サイトの選定
  • スカウトメールの作成
  • 求人票の作成
  • インターンシップや説明会の開催
  • リクルーターの選抜
  • 応募者との面接
  • 内定者との連絡や各種調整

採用担当者の業務はいろいろあり、細かい部分までフォローしてくれるため、企業にとっては大きなサポートになるはずです。
今では、いろいろな種類で採用代行が提供されているため、自分に合ったものを選択して業務をしてもらうのもおすすめです。

採用代行を利用する際のメリット

採用代行を利用する際には、どのようなメリットがあるのか把握しておくのが大事です。
採用代行でどのようなメリットがあるのか把握しておくと、前向きに利用を検討できます。以下のようなメリットがあるので、それぞれの内容について解説しましょう。

採用にかかる負担業務を軽減できる

採用代行を依頼する際は、応募者の管理や面接のスケジューリング、合否連絡と言ったオペレーション業務がありますが、採用担当者の大きな負担になるケースがあります。
もし、採用担当者の業務負担が大きくなれば、他の作業にも支障が生じる可能性があり、業績を落としてしまう可能性が生じるでしょう。

しかし、採用を導入するなら工数のかかるオペレーション業務は削減することができ、他の作業への負担が軽減され、採用戦略の立案というコア業務への注力も可能です。
また、採用活動を行う際に面接や候補者の選定を行うのも重要ですが、数百名または数千名という応募者から選考を行うのは大きな負担になります。

もし、担当者が受け持つことになれば大きな負担増となって、仕事を回すのが大変になりますが、採用代行を導入することで大きく負担を軽減することが可能です。
採用を効率よく行うためにもRPOを活用するのはメリットになるはずです。

中途採用などのノウハウを学ぶ機会になる

採用代行を利用するなら、中途採用のノウハウを学ぶ機会にもなるはずです。
今まで中途採用をしてこなかった中小企業の場合は、いざ採用を始めてもノウハウがないので、担当者もどうすれば良いのか分からない場合もあるでしょう。

もし、ノウハウがない状態で行ったなら、全ての作業や工程で時間がかかり、効率よく進めていくのは難しいケースがあります。
しかし、採用代行サービスを利用するなら、中途採用の実績が少ない企業も外部担当と連絡してコミュニケーションを得られるので、ノウハウを得られる機会となるケースもあります。

さらに採用のミスマッチや内定率の低下に課題を抱える企業でも、採用代行の利用により客観的な視点からアドバイスをもらえ、市場、競争において戦略を立てやすくなるので、改善できる期待もあるでしょう。
採用について学習したい方はRPOの利用を検討してみましょう。

採用時にかかるコストを削減できる可能性もある

採用代行を利用するなら、コスト負担を軽減できる可能性もあります。
人材採用を行う際は、どのような人材が必要なのか企画するため調査も必要になります。
また面接の会場の準備や求人票の作成なども行う必要があるので、規模によってはコスト負担がかかるケースもあるでしょう。
会社によっては人材の採用計画を練っても、コスト負担から厳しい場合もあるはずです。

その際に、採用代行を利用するなら、コスト負担を軽減して採用単価を下げられる可能性があります。
まず、プロの採用担当者に任せた方がノウハウを知っているので、新たに自社で担当者を育成する必要がありません。

担当者の育成はノウハウを学習するために様々な費用がかかるため、会社によっては厳しい場合もあるでしょう。
コスト負担を軽減することができれば、会社側にとっても人材採用に前向きになることができるため、外部委託を検討してみましょう。

内定後の辞退を防ぎやすくなる可能性もある

採用代行を依頼するなら、内定した後の辞退を防ぎやすくできます。
応募者への対応はスピードと応対の仕方が重要になりますが、会社側としても連絡がすぐに返信できないなど、注力できないケースもあります。

応募者へのメールや電話は特にコミュニケーションとしても重要であるため、もし対応が悪ければ求職者は不安を感じて内定を辞退してしまう可能性もあります。
会社側も人材採用以外の対応をしなくてはいけない場面もあるため、RPOを活用して求職者への対応をスムーズに行えるよう計画するのは良い方法です。

RPOが対応すれば応募者へ迅速に対応することはもちろん、定期的にフォローもしてくれるため、コミュニケーションをしっかり取れます。
定期的なフォローがあることで、求職者も安心できるため、利用を検討してみてください。

採用代行を利用する際のデメリットとは?

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採用代行を利用する際は、デメリットもあります。
どのようなデメリットがあるのか把握しておくと、リスクを回避して対策を行えます。
採用代行を利用する際のデメリットについて内容を紹介しましょう。

社内に採用ノウハウが蓄積されないケースもある

採用代行を利用するなら、社内にノウハウとして蓄積できない可能性もあります。
採用代行を利用するなら、求人募集や選定、応募者との面接など大体のことを行ってくれます。
しかし、全て委託してしまうと会社側は採用活動においてのノウハウは蓄積されないので、自社で運用したくても行えない可能性があるでしょう。

自社の従業員で誰もノウハウがないのは将来的にデメリットになるため、RPOを導入する際は任せっきりにするのではなく、委託した採用業務のマニュアル化やフローの標準化など、対策を行う必要があります。
また、委託したのと同時に自社で運用するための仕組みを整備する必要もあるなど、ノウハウを吸収するために会社側も予想以上に負担が増える可能性もあります。

業務の実態を把握できない可能性がある

採用代行を委託した際に、双方の認識のずれによっては採用ミスマッチが起こる可能性もあります。
採用代行を利用するときは、どのような人材が欲しいのか明確に伝える必要がありますが、コミュニケーションが不足してしまうとズレが生じる可能性もあります。

また、人材採用を外部に委託すると、どのような方法で進めているのか実態を把握するのが難しくなるため、長期的に採用を検討しているなら、徐々に方向性がズレてミスマッチを引き起こす可能性もあるでしょう。

そのため、委託先と業務フローの共有や内容の報告、また定期的にコミュニケーションを取るなどして全体像を把握しておくようにすべきです。
任せっきりはリスクも高いので、ある程度ポイントを押さえておき、ズレがあれば修正するようにしましょう。

情報漏洩のリスクがある

採用候補者や人事情報については、採用代行と共有しておく必要があります。
採用代行サービスを活用する際は、個人情報の保護について厳しいルールを制定していないと、情報漏洩した際に大きなトラブルになります。

万が一、採用代行から情報漏洩してしまうと責任は自社側にも及ぶため、厳しいバッシングなどにあって、評判を落としてしまう可能性も生じるでしょう。
そのため、機密情報についての保護やSLAを締結して、情報の取り扱いに関して明確なルールを決めておく必要があります。
自社と採用代行の両方がセキュリティを強化することで情報漏洩を防ぐことができるでしょう。

採用代行を利用して成功するポイントとは?

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採用代行を利用して成功するためには、ポイントを把握しておくのが大事です。
採用代行を利用するとしても、ポイントを把握していないと自社の予想通りの結果を得られるわけではないからです。
成功するポイントは以下の点があるので紹介しましょう。

導入範囲は採用課題に基づいて決定する

採用代行を利用する際は、導入範囲を決定することが重要です。
採用担当のリソースが足りないという理由で採用代行に全て丸投げすると、人材採用のミスマッチが起こりやすくなります。
そのため、基本的なプロセスをチェックして、その中からどの採用課題を解決する必要があるのか分析しましょう。

例えば、面接に関して応募数が不十分であれば、求人内容を改善する必要があります。
内定受諾率が低迷しているなら、採用決定までのフローを通して企業の魅力を存分に伝えきれているのかチェックすべきです。

採用課題を自社側で整理して、どの課題を代行に依頼するのか明確にすることで適切な導入範囲を決定できます。
他のプロセスで問題ないなら、その部分は引き続き自社側で行うことができるでしょう。

ポイントを押さえて代行業者を選定する

採用代行を利用する際は、選定を行うのも重要です。
採用代行にもいろいろな種類があるので、自社の目的に合うのはどれか、慎重に決定する必要があります。
選定するときは例えば以下のポイントに合わせることができます。

  • 累計導入社数と年間導入社数
  • 従業員の数
  • 得意分野
  • 口コミ

累計導入社数と年間導入社数が多いほど、他の企業からも信頼を得ている目安になるため、安心して導入を検討できるでしょう。
また、従業員数が多いなら人手不足でパフォーマンスが落ちるリスクもないので安定性を期待できます。

採用代行により新卒採用や中途採用など得意分野が異なるので、自社が重視している分野とマッチするのか考えることも重要です。
もし、詳細な部分が気になるなら口コミを活用してポイントを押さえることもできるでしょう。

採用代行を利用して人材確保を考えよう

採用代行を利用する際はメリットとデメリットがありますが、ポイントを押さえておくなら、利点を最大限に活かすことが可能です。
人材採用をスムーズに行うためにもまずは自社側で課題などを整理し、その後相性の良い採用代行を選んで、人材を獲得できるようにしましょう。

Z世代の採用戦略


Z世代をいう言葉をご存じでしょうか。
Z世代の語源はアメリカで、世代を区別するために浸透してきた言葉であり、採用活動においても近年注目を集めています。

少子高齢化で売り手市場が続く中、Z世代はこれから就職年齢を迎える世代であり、Z世代の特徴や価値観についてしっかり理解し、採用につなげていかなければなりません。

今回は、Z世代が興味を持ち、働きたいと思われる企業づくりのポイントについてご紹介いたします。

Z世代とは

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Z世代とは1995年頃~2010年頃に生まれた世代で、2023年現在、10代から20代半ばの就職開始に差し掛かってくる世代です。

生まれた世代別にアルファベットで表したもので、思考パターンの傾向や価値観の違いを表しており、X世代(1965年頃~1980年頃)、Y世代(1980年頃~1995年頃)と比較されます。

それでは、Z世代の特徴について、見て行きましょう。

Z世代の特徴

Z世代の特徴として、次のような点が挙げられます。

・デジタルネイティブ

Z世代は生まれた時から、インターネットやデジタル機器に囲まれた環境におり、ネットやデジタル機器の扱いに慣れています。
また、Z世代の一つ上の世代であるY世代も、同じようにデジタル機器を使いこなすデジタルネイティブ世代と呼ばれており、Z世代はさらに生まれた時から、日常的にスマホなどのデジタル機器に囲まれて生活しているため、真のデジタルネイティブやスマホネイティブなどと呼ばれています。

・ネットリテラシーが高い

ネットリテラシーとは、ネットの情報の正誤を判断する力だけではなく、セキュリティーの重要性や課金の有無を正しく理解し、情報の受信者、発信者として、正しくネットを使いこなせる能力を指します。

ネット世界の情報の伝わり方は非常にスピーディで、紙媒体の比ではありません。
また世界中とつながることができ、あらゆる情報を瞬時に知ることが可能です。

Z世代は幼いころから、ネットに触れ、多くの情報に囲まれて育ちました。
そのため他の世代に比べ、膨大な量の情報の中から必要な情報を読み取る力、正しい情報と間違った情報を見分ける能力が高い傾向があります。

こうした情報を読み取る力だけではなく、ネット上の無料で出来る範囲、課金が必要な内容をすばやく判断する事も得意とします。
例えばゲームの利用料金や時間の配慮、プライバシーの保護、情報セキュリティーの大切さなどをしっかり理解する能力に長けていると考えらえています。

ネットの世界では、情報を閲覧するだけではなく、情報や意見を掲載する発信者となる事もあるでしょう。
その際は肖像権や著作権などに注意しなければなりません。
Z世代では、発信者となる事にも抵抗が少なく、権利についても判断する能力が高い傾向があります。

このように、Z世代では、ネットに関する知識やリスクを理解し、生活の中で上手に使いこなしている世代と言えるでしょう。

・ダイバーシティ&インクルージョン

ダイバーシティとは多様性や一人一人の差異を意味し、インクルージョンは包括を意味します。

生まれた時から、ネット社会でさまざまな情報社会で育ってきたZ世代は、国籍や性別、学歴や人種など、個々の違いを受け入れる柔軟性を持ち、互いに認め合いながら、活動していくことを好みます。

・堅実で合理的

Z世代は、不安定な世界状況と目まぐるしく変化する価値観の中で育っており、買い物やレジャーなどの消費に対して、とても慎重です。
反面、自分が価値のあるものと判断したものには、惜しみなく金銭を投入する傾向が見られます。

何かを購入する際にも入念にネットで調べてから、本当に必要な物のみを購入し、無駄な出費をしません。

また、合理的で人とシェアすることに、あまり抵抗がありません。

・社会運動に意欲的

持続可能でより良い世界を目指そうとSDGsと呼ばれる国際目標が掲げられ、取り組みを行っている企業も多いでしょう。

最近では、学校の授業でもSDGsについて行われており、小さな頃から、環境問題や社会問題が身近な問題として、関心を持ちやすい環境になっています。

そのため、こうした問題に高い関心を持つ学生も多く、社会運動に意欲的な面があります。

採用活動におけるZ世代の傾向

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これまでZ世代の特徴について見てきました。
それでは、採用活動においては、どのような傾向が見られるのか、見て行きましょう。

・安定志向が高い

現実主義で堅実なZ世帯は、採用活動の場において、安定志向が高いと言われています。
Z世代の幼少期は、日本経済が停滞したり、コロナ渦を経験したりして、価値観が大きく変化した時期でもあります

そのためリスクを回避し、安定した生活を好みます。
就職活動においても、安定志向が見られ、安定した収入や職場環境、職種などを選ぶと言われています。

・ワークライフバランスを好む

仕事だけではなく、プライベートの時間を大切にしようとういう動きは、近年よく見られ、働き方改革なども進みつつあります。

Z世代では、より自分の自由時間を大切にしたいという考えがあり、ライフワークに合わせて勤務時間の自由が利く企業や職業や、休みがとりやすい、働く場所や時間に捕らわれないリモートワーク可の会社を好みます。

・タイムパフォーマンスを大切にする

Z世代では、観たい動画を2倍速で見たり、聞きたい音楽のサビだけを聞いたりするというように、いかに時間を掛けず有意義な情報を引き出すかという、“タイムパフォーマンス”を重視しています。

小さな頃からデジタルツールを使いこなし、手早く自分が求める情報を集められる事に慣れているため、出来るだけ短時間で合理的に、必要とする情報を集める事を得意としています。

自分の時間を大切にしたいので、ダラダラ残業する事や業務外の付き合いなどを避ける傾向があります。

・スキルアップに励む

親世代の終身雇用の崩壊や世界経済の不況期も見てきている影響から、安定志向が高いながらも、自身の将来に備えて、キャリアップを目指す上昇傾向が見られます。

語学の勉強や資格を取得してスキルアップに励んだり、より自身の技術や能力を高めるため、転職をしたりすることにもあまり抵抗がありません。

Z世代が就活時に利用する採用情報収集方法

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Z世代が就活時に利用する情報収集についてご紹介致します。

SNS

小さな頃から、SNS機能を使い、オープンで幅広いコミュニケーションを経験してきています。
自分の意見を率直にSNSに書き込み、自分の意見を載せる事にも抵抗がありません。
同時に、他者の意見を受け入れる多様性も身についているため、SNSでのつながりをリアルな関係と同様重要視しています。

SNSは、情報拡散のスピードが速く、簡単に情報を掲載出来るため、会社情報の収集に利用する事と良いでしょう。

・学校の就活案内

ネットを使いこなすZ世代ですが、手始めに大学の就職課や求人案内も利用する学生も少なくありません。

卒業生が勤務している、高度な技術を要する職種などの場合、学生側も親近感を持ちやすく、特に卒業生が就職している学校は、企業の受け入れ対応が良好な場合もあります。

また、学生の中には、卒業後の就職に備え、就職を希望する会社にOGOBがいるため、その学校を選択している可能性もあるので、就活生に関心を持たれやすいでしょう。

・就活サイト

自分の希望条件を入力し、ヒットする条件の企業を選択し、応募できる就活サイトもZ世代の就活生に好まれています。

希望条件を入れ、勤務地や残業が少ない、リモート可など、条件にマッチする会社を選ぶことが出来ます。
マッチした会社の中から、優先度の高いものを探したり、口コミを読んだりして、社内の雰囲気や待遇などの情報を得ていきます。

求める条件を自由に選択できるので、自由度を求めるZ世代には適していると言えるでしょう。

・ダイレクトリクルーティング

ここ最近注目を集めているのが、ダイレクトリクルーティングです。
企業側が欲しいと思う人材をスカウトする手法です。

ダイレクトリクルーティングサイトに登録している会員の中から、条件に合う人材に企業側からメールを送り、就職説明会やイベントの情報を送ります。

ダイレクトリクルーティングは、攻めの採用方法と言われています。
少子高齢化で売り手市場が続く中、優秀な人材は他社からも人気があるため、競合他社へ興味が移る前に、積極的にアプローチし、自社の魅力を知って貰いましょう。

Web

視覚的要素に興味を持ち、さらにタイムパフォーマンスを大切にするZ世帯は、テキストより映像や動画で直接的に訴えかける方が、印象に残りやすい傾向があります。

社内の様子を写した企業紹介動画や、社員紹介、ショート動画などを製作し、社内の様子を定期的に流していくと興味を持たれやすいでしょう。

こうした紹介動画を定期的に作成し、常に新鮮な情報を流し、就活生にアプローチしていきましょう。

・インターンシップ

インターンシップは学生が職場で勤務し、社内の雰囲気や業務を体験してもらい、マッチする人材や優秀な人材を採用へと繋げていく方法です。
インターンシップは、学生にとっても、入社前に職業体験出来る事から、貴重な機会です。

コロナ渦では、職業体験をオンラインで行う企業も多かったですが、コロナ渦が落ち着き、実際に学生が会社へ出向き、職業体験する状況へと変わっています。

2025年3月卒の学生から、一部の専門性の高い職種では、インターンシップに参加した学生の情報を直接選考や採用の情報として利用する事が可能になります。

そのため、実際の就職ルールより、前倒しで採用活動を行う企業も増えると事が予想されます。

Z世代が働きたいと感じるポイント

Z世代が働きたいと感じる会社のポイントについて、ご紹介します。

・勤務体系の自由度

自分の時間を大切にするZ世代は、リモート可やフレックスタイムなど、勤務時間や勤務場所が自由度の高い勤務体系が好まれます。

・オープンな情報開示

幼いころからネットで多くの情報を見て育ってきたため、理想論ではなく、正確な情報を求めています。

課題点も含め、オープンな情報開示する企業に誠実さを感じ興味を持ちます。

・ほどよいコミュニケーション

小さな頃からSNSを通じ、仲間と積極的にコミュニティを取ってきていたため、社内の人達とのほどよいコミュニケーションを望んでいます。

・キャリア形成が出来る

安定志向を持ちつつ、将来に備え上昇志向が高く、資格取得など常にスキルアップを望んでいるため、勤務する事で、キャリア形成できる企業を求めています。

まとめ

今回は、Z世代の特徴や価値観からみた採用戦略について、ご紹介してきました。

Z世代は、デジタルネイティブやタイムパフォーマンスを大切にする、多様性を受け入れるといった価値観を持っています。

また勤務先を探す際には、柔軟な働き方が出来る勤務体制とオープンなコミュニケーションを好み、スキルアップのため努力する姿勢もあります。

Z世代の採用に悩む企業は、今回の記事を読んで参考にしてみて下さい。

タレントマネジメントシステムを徹底比較 目的別の選び方まとめ


人材を採用、また育成する際に重要となるのは、目的や従業員の特性が合っているかです。
採用活動として求人などを掲載しても、入社して直ぐに辞められたなら、再度計画し直さなくてはいけません。
また、育成も綿密に制度を作成しなくては効果が現れない場合もあります。

人材育成や配置に関しては、タレントマネジメントシステムを採用できますが、特徴を把握しておく必要があります。
タレントマネジメントの基本的な紹介から、代表的なサービス、また企業の目的別の選び方などについて解説します。

タレントマネジメントシステムとは?

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タレントマネジメントとは、従業員1人1人が持つ能力やスキル、経験といった情報を採用や育成、配置に活用して、企業の成長につなげていく人材マネジメントです。
タレントマネジメントは、1990年代にアメリカの大手コンサルティング会社のマッキンゼー&カンパニー社が生み出したシステムであり、2000年以降になるとアメリカの多くの企業を中心にして広まっていきました。

日本に普及し始めたのは2010年以降になり、企業の経営目標を達成させるために、戦略的な人材の配置を検討する企業が増えました。
そして、タレントマネジメントが日本に普及し始めたのは、主に少子高齢化や人材の多様化などが影響しています。

企業は多くの人材を確保するのが難しくなり、限られた資源でやり繰りしなくてはいけなくなったため、タレントマネジメントにより運用をしっかり行う必要性が生じました。
タレントマネジメントは正社員だけでなく契約社員やアルバイト、パートも含まれているため、今ある人材を活用して企業成績の向上を目指します。

タレントマネジメントの代表的なサービスとは?

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タレントマネジメントを活用するときは、自社で検討するよりサービスを提供している業者と提携して進めていくのがおすすめです。
ただ、タレントマネジメントの代表的なサービスには何があるのか、しっかり把握しておくのが大事です。どのようなサービスを利用できるのか内容を紹介しましょう。

スキルとプロフィールの検索

タレントマネジメントのシステムでは、スキルとプロフィールの検索を行えます。
各従業員のスキルや能力をデータベース化することで、それぞれの最適な配置をチェックでき、人材配置をサポートしてもらえます。
タレントマネジメントの具体的な項目としては以下のとおりです。

  • 資質
  • 適正
  • 考え方
  • 行動や特性
  • スキルや知識
  • 経験や職歴、資格
  • 交渉力やコミュニケーション能力、企画力

それぞれの能力やスキルを把握できれば、教育計画を策定して育成もしっかり行えます。

効果的な育成をしていくためにも、スキルとプロフィールを整理して最適な業務に配置するのが重要です。

レポートや分析機能

タレントマネジメントの機能では、登録している従業員のスキルやプロフィールの抽出、集計、比較、分析、シミュレーションを行うことが可能です。
レポートして分析することができれば、部門ごとに適切な人材の配置はもちろん、今部署内にいる従業員が力を発揮できそうな部署に異動、また将来的に人材不足になりそうな点まで予測できます。

データをレポート化することで、部門マネージャーに提供して経営会議や新規採用方針の決定、また人事戦略に活用もできます。
また、ダッシュボードの作成も行えるため、企業としてグローバル化を検討しているなら推進や新規拠点の開発資料としても利用可能です。
それぞれ企業の目的に応じて活用してみましょう。

コンピテンシー管理機能

コンピテンシー管理機能は、高い業績をあげている従業員を評価して、組織として全体の質を向上させることができます。
各従業員でも能力によって、業績や仕事で出している成果は異なります。
もし、全ての従業員を一緒の括りにしてしまうと、優秀な従業員を活用することができず、離職してしまったなら大きな損失になる可能性があるでしょう。

コンピテンシー機能で管理すれば、優秀な従業員と一般人材を明確にして、それぞれに応じたスキル向上の計画を行えます。
従業員の能力を管理する点で必要な機能と言えるでしょう。

後継者管理機能

後継者管理機能は求められるリーダー像を明確にして、従業員を最適な配置に割り振ることができます。

後継者やリーダーとなれる人材は組織をまとめてくれる人材になるため貴重です。
ただ、リーダーを機能させるためには、求められるリーダー像は何なのか明確にしなくてはいけません。
リーダー像が曖昧であれば最適に配置できず、部門としても機能しないケースがあるからです。

タレントマネジメントを活用すれば、後継者の育成として、要求事項に近い能力を持つ従業員を人材候補として選別し、計画的に育成できます。
また、新規事業や外部からのヘッドハンティングに活用もできるため、企業としても重要な部分をサポートしてもらえます。

育成計画機能

企業にとっては、今いる人材の育成も重要なポイントになります。
今いる従業員が新たなスキルを身に付けること、また能力を向上してくれるなら、事業の拡大や業績を上げてくれることに期待できます。
タレントマネジメントで期待できる育成機能には、個人単位やグループで計画を立案して進めることが可能です。

実施状況や結果の確認を行うことができ、再度育成計画を立案してPDCAとしてサイクルを回すなら、計画を可視化できます。
従業員の育成計画を効率よく行うことができるため、企業として底上げを行いたい場合は、機能として期待できるでしょう。

目標管理機能

目標管理機能は職場やキャリアステップに沿って目標を立て、ゴールに向かって個々の人材へ教育を実施していきます。
部門や従業員ごとに目標を設定したとしても、管理は曖昧になるケースもあります。
もし、管理が曖昧になれば目標達成のために行動する従業員も少なく、一貫性もないので企業として成長する見込みも少なくなるでしょう。

その点、タレントマネジメントであれば、個々の目標について過程がどうなっているのか管理でき、可視化できるので必要な行動も取りやすくなります。
個人やグループ単位で設定も行えるため、目標管理として考えてみましょう。

タレントマネジメントシステムの選び方とは?

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タレントマネジメントを導入するなら、企業にとってもいろいろなメリットを得られるので大事です。
ただ、導入する際はどのような基準を持って選ぶべきなのか悩む場合もあるでしょう。選ぶ際のポイントについて内容を紹介しましょう。

自社に必要な人材管理機能が付帯されているのかで選ぶ

タレントマネジメントシステムには、いろいろな人材管理機能システムが付帯されているため、選ぶ際に自社が必要としているシステムがあるのかチェックすべきです。
たくさんの機能が備わっていても企業にとってはあまり使用しない、または不要となる物もあるでしょう。
多機能であるほどシステムは高価になりやすいので、目的によってはコスト負担がかかるのみで失敗してしまうケースもあります。

自社に必要なタレントマネジメントは何かを明確にすると、必要な機能のみを使用できるため、コストパフォーマンスも向上でき、有効活用できるようになります。
後継者選びなのか、または人材育成を目的としているのか方向性を確認して選ぶようにしましょう。

ERPや他の管理システムと連携できるのか確認

タレントマネジメントを導入する際は、ERPや他のシステムと連携できるのか確認して選ぶのも重要です。
企業によっては給与計算システム、人事評価、勤怠管理などの人事業務と連携させて、タレントマネジメントを活用したい人もいるでしょう。

それぞれ連携できれば業務の効率化を目指すことができるため、より人材管理をしっかり行うことが可能です。
ただ、タレントマネジメントによっては連携できるシステムが制限されている場合もあり、自社のシステムに合わないケースもあります。
そのため、互換性や使用している機能と連携して分析やレポートを向上、または効率化できるのかチェックして選ぶようにしましょう。

情報入力のしやすさや導入支援のサポート

タレントマネジメントシステムを導入する際は、情報入力のしやすさや導入支援のサポートについても確認すべきです。
タレントマネジメントは人材データベースの情報を常に最新の状態に保つ必要があります。

そのためには、社員がスムーズに情報入力できるようにする必要があり、できれば簡単で直感的に行えるのがおすすめです。
ただ、実際に使用してみないと分からない部分もあるため、タレントマネジメントの無料トライアルを利用して確認するのがおすすめです。
無料トライアルはほぼ全ての業者が提供してくれているはずなので利用して、使い勝手の良さをチェックしてください。

また、導入支援やサポートも各タレントマネジメントによって異なります。
専任のスタッフがついてサポートしてくれる場合もあれば、レポーティングや分析などで高度な機能を使用できる場合もあります。
専門家によるコンサルティングが必要になる企業もいるかもしれないので、その点を考慮して選ぶようにしましょう。

タレントマネジメントの導入を成功させるポイント

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タレントマネジメントの導入を成功させるには、ポイントを把握しておく必要があります。
どのようなポイントを押さえておくと、タレントマネジメントを成功できるのか以下の点があるので紹介しましょう。
事前に企業として戦略を考えておく

戦略を事前に考える

タレントマネジメントを導入する際は、事前に活用するための戦略を考えておくべきです。
企業として目的の設定、またどのような管理をしたいのかによって戦略は異なります。

タレントマネジメントも機能については特化しているものがあるので、自社とマッチしているのか確認しないと失敗するケースもあるでしょう。
見切り発車とならないように、戦略を整備してからタレントマネジメントを導入してください。

費用を計算する

タレントマネジメントの導入は費用がかかるので、継続的に運営できるのかチェックしておく必要があります。
機能が豊富に備わっていても高額であれば継続できずに、効果を出せない可能性があります。費用を計算して問題なく運用していくことができるのかチェックしてください。

タレントマネジメントの導入を検討してみよう

タレントマネジメントの内容について紹介してきました。
導入する際は機能を把握しておくのと自社の運用に合うのかチェックしなくてはいけません。
タレントマネジメントを運用することで、企業としても人材育成という点で大きなメリットを得られるので、事前に綿密な計画を立ててください。

「採用係長」の価格や機能、導入のメリットを徹底解説


企業によっては人材を確保するために、どのようなツールを利用すべきか悩む場合もあります。
人材難と言われている時代でもあるため、自社の要望に沿う人を採用するのは困難です。

今では、いろいろなツールやサイトを利用して人材確保を狙えますが、しっかり内容を把握していないと、失敗する可能性もあります。
人材の採用サイト作成ツールには「採用係長」がありますが、特徴やメリットなどを把握しておくのは大事です。

基本情報である価格や機能、また導入をすることで得られるメリットなどをご紹介します。

採用係長で利用できる機能には何があるのか?

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「採用係長」は、どのようなツールなのか知っておきたい人もいるはずです。「採用係長」は株式会社ネットオンが運営している求人サイトであり、無料で採用ページを作成できるのが特徴です。
会社名や募集する職種、会社の電話番号など必要項目を入力するだけで専用のサイト採用サイトを制作できるため、企業としても手軽に始められます。

ホームページの作成は2分と短時間で行うことが可能であり、複数あるテンプレートを使用して基本情報を入れるだけで良いので、簡単であることが最大の魅力と言えるでしょう。
採用マーケティングツールとして、利用する企業も増えていますが、実際にどのような機能が利用できるのか知っておきたいはずなので、内容を紹介しましょう。

採用サイトの制作ができる

「採用係長」はサイトを作成するときに、コーディング作業なしで簡単に製作することが可能です。
すでにツールの中には豊富なテンプレートがあるので、自社のブランドイメージに合わせてデザインを選ぶことができます。

他にも採用サイトに掲載したい画像や業務内容や社風を紹介させたいYouTubeなどを搭載することもできるため、自社のコンテンツを充実させてユーザーへの魅力を実感してもらうためにカスタマイズが可能です。

会社情報をしっかり管理するために、会社のPR文、求人内容の自動生成機能、最低賃金チェック機能などを活用でき、採用サイトを管理する担当者の人的コストも軽減もできます。
採用サイトを制作するために基本的な機能は付帯されているため、専門知識が無くても作成をスムーズに行えるでしょう。

求人検索エンジンと自動で連携できる

「採用係長」は、求人検索エンジンと自動的に連携して、採用情報をユーザーに見てもらうことが可能です。連携できる検索エンジンは以下の6つです。

  • インディード
  • Googleしごと検索
  • 求人ボックス
  • スタンバイ
  • キュウサク
  • careerJET

転職や求人を見るユーザーは検索エンジンを活用することが多く、特に上記の6つは有名なので、よく使用されます。

採用サイトで求人情報を掲載しても、アクセスしてくれなくては見てもらえないので予想した効果を得られないケースもあります。
しかし、検索エンジンと連携できれば求人を探しているユーザーの範囲を広げられるため、情報を見てもらって採用できる可能性を広げることが可能です。

自社で制作する際は採用サイトに求人情報を掲載して、後に各検索エンジンごとに手間が発生してしまうので、採用管理者の負担が増えてしまうことになります。

しかし「採用係長」を利用するなら掲載の手間を省くことができるので管理者の負担、また企業の費用も削減できるでしょう。

応募の管理

「採用係長」では応募者の管理も行うことが可能です。通常の管理機能で求人へ応募したユーザーを管理できますが、他にもWEB面接や返信テンプレート機能などもあるため、応募してから採用に至るまでの流れをスムーズに進めていくことができます。

応募者の数が多いとメールの返信が遅れてしまう可能性もあるはずですが、返信テンプレートがあると自動的にお礼の内容を連絡できるため、手間を省けます。

また、面接も逐一場所を取る際に手続きが必要になるため、手間と労力、さらには費用がかかりますが、WEBで面接できれば時間のみを指定すれば、場所に関係なく確認できるためおすすめです。

他にもLINEでの応募に対応しているので、求職者と気軽に連絡を取れたり、ユーザーの経路を確認もできるので分析をできたりなど、応募者についての情報や連絡をしっかり行えます。

採用係長はプランにより価格が異なる

「採用係長」はトライアルを利用すれば無料で利用できます。
他にも4つのプランが提供されていますが、それぞれ価格と利用できる機能が異なるため、それぞれ確認しておく必要があるでしょう。まずプランごとの価格は以下のようになっています。

  • トライアル:無料
  • ライト:19,800円
  • ベーシック:29,800円
  • プロ:39,800円
  • エンタープライズ:59,800円

価格はどれも月額です。

また、それそれのプランごとに使用できる機能ですが、トライアルの場合は制限が多く、Web面接機能や担当者機能、求人情報一括インポート・ダウンロードが行えません。

また、応募者データCSVダウンロードと求人情報一括インポート・ダウンロードが使用できるのは、プロとエンタープライズのプランのみです。
公開求人数もトライアル3件まで、ライトは10件まで、ベーシック50件まで、プロ100件まで、エンタープライズ500件までとそれぞれ制限されています。

予算に応じて利用したい機能や求人数も異なり、企業の目的もそれぞれ違うはずです。
そのため、どのプランが良いのかチェックして慎重に決定するようにしてください。

採用係長を利用する際のメリットとは?

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「採用係長」を利用する際に、どのようなメリットがあるのか知っておくのも重要です。
「採用係長」のメリットを把握しておくことで、前向きに利用できます。どのようなメリットがあるのか内容を紹介しましょう。

6種類のデザインから採用サイトを作成できる

「採用係長」にはデザインのテンプレートが準備されていますが、6種類あるので企業のイメージに合うものを選べます。

デザインのテイストとしては

  • スタンダード
  • シンプル
  • 和風
  • IT
  • スタイリッシュ
  • オーガニック

となっており、社風なども合わせて考えるのがおすすめです。

また「採用係長」は作成した求人からポスターを出力でき、会社説明や店頭に貼るなどして求職者に向けてアピールできます。

採用サイトのみではインターネットを利用した人のみしか情報を得ることができませんが、ポスターを貼ることで道行く人にも求人内容を知ってもらえるため、より幅を広げることが可能です。
採用において検索エンジンへの自動連携も行えることから、幅を広げることができるでしょう。

<h3>効果を測定しやすい

「採用係長」は採用支援ツールとして専門業者が運営しているので、見やすい仕様になっています。
しかし「採用係長」は見やすいだけでなく、採用マーケティング事業を展開している会社が作成しているため、求人票においての測定も効果的に行うことが可能です。

まず「採用係長」は流入経路を把握できます。
作成したサイトの応募者管理の一覧からアイコンが表示されており、各検索エンジンごとに色で記載されています。そのため、それぞれの流入経路や数において、どれが対策が必要であるのかチェックが可能です。

例えば、Indeedの検索エンジンから流入が多い一方で、Googleによる検索が少ない場合は、SEO対策を強化して流入を増やせるように検討できます。
それぞれの検索エンジンごとに効果が見やすくなっているため、測定もしやすいはずです。求職者へのアピールとして利用しやすいので検討してください。

サポート体制もしっかりしている

「採用係長」はサポート体制もしっかり行われているため、利用しやすいと言えます。
「採用係長」はサポート担当者がおり、何か問題点や改善して欲しいこと、また疑問があればライブチャットで気軽に問い合わせが可能です。

機能面についてもサポートしてくれるため、万が一分からないことがあっても直ぐに解決できます。
無料の採用サイトであれば、サポートが準備してなくて全て自社側で行わなくてはいけないケースもあります。
しかし、その場合は手間もかかる運用していく効率やスピードも低下するでしょう。

その点、サポート体制が整備されていれば安心感を得られますし、運用も効果を出しやすいです。
初めて採用サイトを運営する場合はいろいろ分からない場合もあるはずなので、サポートが整備されているのは良いメリットと言えます。

採用係長を利用する際のデメリットとは?

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「採用係長」を利用するのはメリットもありますが、同時にデメリットもあります。
どのようなデメリットがあるのか把握しておくとリスク管理できます。
以下のようなデメリットがあるので、内容を紹介します。

費用がかかる

「採用係長」を利用する際は、費用負担がかかることを明記すべきです。
上記でも紹介しましたが、使用する際はプランがあり、それぞれ内容に応じて価格が異なります。
エンタープライズであれば6万円近くの費用が月額でかかるため、1年運用すると考えるなら70万円以上の出費がかかります。

会社によって人材採用にかけることのできる費用は異なるはずですが、負担が大きいと利用しにくく感じるでしょう。
そのため「採用係長」を利用する前に、どれほどの予算を割けるのか検討するのが重要です。

もし、費用と機能のバランスを確認したいなら、トライアルを行ってから利用するのも1つの方法です。
ただ、料金は月額で確認できますが、契約単位は3ヶ月、6ヶ月、1年となっているため、最低でも3ヶ月分から支払うことは明記しておきましょう。

デザインに独自性が出ない

「採用係長」はすでにテンプレートが準備されており、選択して入力するケースになっています。
楽にサイトを作成できる利点はありますが、他の企業も「採用係長」を利用しているならデザインが似てしまい、他の企業との差別化を図るのが難しくなります。

もし、競合している企業とは異なる魅力でアピールしたい場合はデザインへのこだわりも出るはずなので、利用するメリットが薄くなる場合もあるでしょう。
手軽に利用したいのか独自性を主張したいのかで内容は異なるため、確認しておきましょう。

採用係長の利用についてバランスを考慮しよう!

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「採用係長」について内容を紹介してきました。採用サイトとして、メリットや魅力的な機能も付帯されていますが、一方でデメリットもあるためリスクを考慮して利用する必要があります。
事前の費用の確認や方針を決定すると共に、トライアルを利用してバランスを考慮するようにしてください。

2025年卒採用に向けた準備と策定


2025年春に卒業する学生を採用すべく、各企業では、準備に取り掛かろうとしている企業も多いのではないでしょうか。

いざ採用準備を行おうとしても、「新卒採用のスケジュール管理をどうしたらいいのか」、「2025年卒採用の進め方や流れが分からない」と悩む採用担当者の方も多いでしょう。

今回は、基本的な新卒採用のスケジュールと共に、2025年卒採用に向けた準備や策定の流れなどをご紹介して参ります。

2025年卒新卒採用スケジュールは従来通り

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2025年卒新卒採用のスケジュールは、前年度と比較して、大きな変更はありません。

新卒採用の場合、通年採用と違い、就活ルールに沿って活動を行っています。2023年11月現在、新卒採用に関するルールは、政府が主導となって決めていますが、3つの解禁日に合わせて日程を決めてきます。

3つの解禁日とは、企業が採用情報を公開できる「広報解禁日」、面接などの選考を開始出来る「選考解禁日」、内定を出すことが出来る「内定解禁日」があります。

2025年の新卒スケジュールもこの3つの解禁日に沿って行われています。

就活ルールにおける「3つの解禁日」

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就活における3つのルールについて、簡単にご紹介します。

・広報解禁日

卒業年度の前年度の3月1日(大学3年生や修士1年など)に、自社サイトでの求人情報の公開、プレエントリーの開始、会社説明会の情報公開、エントリーシートの受付がスタートする日となります。

・選考解禁日

卒業年度の7月1日(大学4年生や修士2年など)から、書類選考や面接など、選考活動が始まる日の事を指します。

就活生は、一般的に複数の会社へエントリーする事が多く、企業側も、提出された書類の確認や、面接の日程調整など、適性テストの開催や複数回の面接を行い、選考を進めていきます。

・内定解禁日

卒業年度の10月1日以降は、内定が解禁となる日です。その日以前は、内々定という形で出している企業も少なくありません。

内定の正式な決定後は、入社まで研修や勉強会などの内定者フォローが行われます。

新卒採用の期間とは

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新卒採用は、応募解禁日から入社までの期間を指します。具体的には、応募解禁日である卒業年度の前年度の3月1日から、入社日までの期間です。

応募解禁後は、就活生が企業から公開された情報を目にし、プレエントリーや就職説明会の問い合わせなどの採用活動がスタートします。

表立った採用期間は上記のとおりですが、採用活動がスタートする前の準備段階からすでに採用活動は始まっており、入社後も今後の採用者の動向に生かすため、採用者の成果について追っていく必要があります。

そのことを考えますと、採用期間は、入社日の2年ほど前から準備が必要と言えるでしょう。

2025年以前の新卒採用の傾向

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2025年の準備に入る前に、近年の状況からこれまでの傾向について見て行きましょう。

2021年までは、コロナ渦で、経済活動が停滞した影響により、新規採用を見合わせる企業もあり、採用率は停滞しました。

就職みらい研究所の就職プロセス調査(2023年卒)によりますと、卒業時の3月時点内定率は、どの年度でも差は少なく、95%近い大学生が内定を取得しています。

ただし、2021年5月半ば時点の内定率は約30%未満で、2022年の同時期より内定率が約10%少なく、2023年同時期と比較すると約15%も少ないです。

2021年に落ち込んだ採用率は、経済が復活した事に伴い、少しずつもとに戻り、2023年では、早い段階での内定を取得する学生が増加しています。

2024年卒も同様の傾向が続いており、2025年卒についても、しばらく同じような傾向が続くのではないかと考えられます。

2025年新卒採用の予想

これまでの新卒採用の推移を踏まえて、2025年における傾向を予想していきましょう。

早期化

新卒採用の傾向として、まず上げられるのが、採用活動の早期化です。先ほど新卒採用は、政府主導の就活ルールがあると述べました。

2023年11月現在の就活ルールの前身は、日本経団連が定めた就活ルールがもとになっており、2018年にこのルールは廃止になりました。ただし大きな混乱を避けるため、政府が主導となり、慣例に従って、ルールが継続しています。

ただし、ルールとして存在しているものの、公正な採用活動と、学生が学業に専念できる環境を守るための“要請”であり、法的な拘束や罰則がありません。

その影響か就職みらい研究所の就職プロセス調査結果(2024年卒)によりますと、内定率は、年々早期化している傾向が見られます。

特に、調査結果では、2022年~2024年卒の選考解禁日となる7月1日以前の内定率の上昇が顕著となっています。

4月1日時点の内定率は、2022年卒で28.1%、2023年卒で38.1%、2024年卒で48.5%、5月1日時点の内定率は、2022年卒で51.3%、2023年卒で58.4%、2024年卒で65.1%と言う結果ですが、7月以降の内定率に大きな差はありません。

上記の事から、内定率の早期化が進んでいる事と考察できます。

多様化

次に上げられるのが、多様化です。まずは、候補者集めの方法が多岐に渡ります。就活サイトやSNSを使った応募者集めをはじめ、企業側からオファーを出すスカウトや、社員がリクルータとなるリファラル採用、インターンシップがあります。

次に、選考方法も、以前は履歴書や適性テスト、対面での複数回の面接といった流れが一般的でした。

コロナ渦によるオンラインが普及した結果、会社説明会や面接もオンライン上で行われるようになるようになり、動画を使った自己紹介、面接中や面接時の録画でのチャットを利用した採用担当者同士の情報交換などが活用されるようになりました。

2025年新卒採用におけるポイント

新卒採用活動が、早期化および多様化となる中で、どのように準備していくのが良いのか、ポイントをまとめました。

・母集団形成の効率化

採用活動において、どのように候補者を集めるのは、とても重要な項目です。自社にマッチする人材を集められれば、その後も選考もスムーズに行え、効率化につながるためです。

そのためには、自社の現状についてしっかり確認しておきましょう。

専門性を求める職種では、ある程度学校の専攻も限られてくるため、早めに適性のある学生をスカウトやインターンシップなどで接触をする、認知度の低い企業の場合は、広く情報を公開するなど、求める職種に応じて、適正な母集団形成方法を見極める必要があります。

・選考の簡素化

新入社員の選考方法としてよく上げられるのが、書類選考、適性テスト、面接ではないでしょうか。

新卒採用活動は、多くの候補者の中から、長期的に自社にマッチする人材かを見極めるため、慎重に選考を行っていきたいところです。

ですが、候補者も複数の企業へ同時期に応募している事、採用に掛けられる人員が限られることから、選考方法も簡素化していかなければなりません。

例えば、複数回行っていた面接を、オンライン面接に変え、複数の担当者が面接内容を確認できるようにする、適性テストの外注化するなどが挙げられるでしょう。

・内定出しの早期化

売り手市場で、一人の候補者が複数の内定を取得するため、優秀な人材を獲得するために、内定を早めに出し、他社へ興味が移る前に研修や懇親会などの内定者フォローを行い、入社へ繋げていく事がポイントでしょう。

2025年新卒採用における準備と策定

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近年の新卒採用の傾向を踏まえ、2025年新卒採用について予想してまいりました。2025新卒採用を成功へ導くために、どのように準備していけば良いのか見て行きましょう。

採用期間の前段階として、前年度の振り返り、採用目標を定め求人媒体の決定、担当者の決定など準備が始まり、内定後も、内定辞退を防ぐために、内定者フォロー、入社後も採用者の成果についてデータや分析などが欠かせません。

リクルートの就活研究機関である就職みらい研究所の調査結果によりますと、大学生の新卒内定者のうち、約6割が2社以上の企業から内定を取っています。そのため内定者のうち約3割が内定後に辞退する結果となっており、さらに入社後3年以内の離職者は、約3割にものぼります。

内定辞退や早期退職は、採用活動のやり直しや再調整が必要となり、会社にとっては大きな負担となります。自社に適性のある人材を効率的に採用、長期的に勤務してもらえるよう、準備していきましょう。

準備

実際に新卒採用活動を行う期間は1年間ですが、準備期間を含めると入社日の2年ほど前からスタートとなります。

過去の採用実績の分析、事業計画を元にした採用人数、ターゲット決定および当年度の就活ルールの確認、具体的なスケジュール、インターシップやイベントなど母集団形成の準備となるでしょう。

・過去の採用成果を見直す

これまでの採用成果を分析していきます。採用イベントや就職説明会での集客力から見た候補者数、応募者の適性度、採用者のその後の業務実績などをデータ化し、分析していきます。

・事業計画を元に採用目標の明確化

事業計画を元に、採用人数やおおよその配置場所を検討していきます。定年退職者の補充や新規事業、強化を検討している部署など、採用人数や採用したい部署を検討していきます。

採用目標が定まらなければ、適性のある学生へ採用情報が届かずミスマッチの採用へとつながりかねません。

今後の事業計画を元に、採用目標を立てていきます。

・当年度の就活ルールの確認

就活ルールは、公正な採用活動と、学生の学業環境を守るために行われます。2018年にこれまで日本経団連が決めていたルールは廃止され、政府主導のルールになりました。ただしあくまでも“要請”であるため、近年は、解禁日前の採用情報公開や、内定出しを行う企業も見られます。

とはいえ、就活ルールをもとに採用活動を行っている企業も多いため、他社との動向を見る意味でも、当年度の就活ルールについては確認しておきましょう。

策定

・採用ターゲットを定める

採用目標が定まったら、採用ターゲットを定めていきます。採用ターゲットが集まりやすい募集方法を探り、募集方法を決定して来ましょう。

例:インターンシップ、会社説明会、SNS発信など

・採用スケジュールを立て本選考へと進む

母集団形成方法に合わせて、スケジュールを立てます。母集団形成方法を決め、担当者の決定、オンライン面接や紹介動画配信など、スケジュールを立てていきます。25年卒の新入社員の準備と同時に、24年卒の選考および内定出しを進めていきます。

  1. 2023年の春:採用成果の分析および採用計画の検討
  2. 2023年の4月~夏休み前:夏のインターンシップ準備~受付開始
  3. 2023年の夏休みにインターンシップ開始
  4. 2023年の秋~冬休み:冬のインターンシップ準備~受付開始や企業によっては、エントリー受付や採用情報の公開などがスタート
  5. 2023年冬:大学の学校推薦開始
  6. 2024年3月:応募解禁および7月以降本選考開始

まとめ

今回は、2025年新卒採用に向けた準備と策定へのステップについて、ご紹介してきました。2025年卒は、大きな就活ルールの変更の予定はないことが予想されています。

ただ、近年、内定の早期化や選考の多様化が進み、より厳しい採用競争が続くと思われます。

採用活動は、これまでの採用成果の分析と今後の事業計画をもとに、採用目標を立てる事からスタートします。

競合他社や経済の流れを読み、早めに準備しておく必要があるでしょう。

2025年新卒採用の準備に悩む企業は、この記事を読んで、参考にしてみて下さい。

採用サイト制作について 相場はどのくらい?簡単に作れる方法は?


企業の中には、人材を確保するために採用活動を重視しているところもあるでしょう。
人材確保が厳しくなっているため、しっかり人材を確保できるように整備しておくのは将来性を考えても大事です。

採用ツールにもいろいろありますが、その中でサイト作成を検討する企業もあるはずです。しかし、企業が採用サイト制作を行う際は、費用や管理ツールについてポイントを押さえておく必要があります。
今回は採用サイト制作を依頼する場合の料金や相場、自社で作れる採用管理ツールをご紹介しましょう。

採用サイトの制作費用についてポイントを把握

企業によって採用サイトを制作するときは、費用を確認しておく必要がありますが、どの程度の規模で作成するかにより変わります。

そのため、採用サイト制作を行う際に、どの程度のクオリティに仕上げたいのか、確認して料金相場を把握するのがおすすめです。採用サイト制作を業者に依頼する点でのクオリティと相場について確認しましょう。

無料〜10万円以下の相場でサイトを制作

最も安くサイトを制作したい場合は、自分で行うことです。
もし、無料で作成したい場合は、人材企業や制作会社が用意した「採用サイト構築パッケージ」を使用することで、採用サイトを自社なりに制作することが可能です。
テンプレートが用意されており、好きなデザインを選択した後、企業の写真やテキストを流し込むことで、作成を進めていくことができます。

画像を事前に用意しておくと1日でサイトを完成させることもでき、素材を念入りに制作していこうとしても1ヶ月もあれば完成させることができます。

採用サイト構築パッケージを契約して活用する際も金額は10万円以下で抑えることも可能であるため、費用を安くして採用サイトを構築したい人におすすめですが、無料テンプレートは種類も少なく、簡易的に見えてしまうため、ユーザーに魅力が伝わらない可能性もあります。

また、パッケージによる運用内容は画像の添付のみなど簡易的であるため、自社の詳細な内容を伝達するのも難しい場合があるでしょう。
そのため、10万円以下だと企業の内容をしっかり伝えて人材を採用を成功させるのは難しく、お試し程度での成果になるでしょう。

10万円〜50万円以下の相場の場合

10万円から50万円以下の相場で採用サイトを構築したい場合は、10万円以下で制作するよりも自由度を高めて作成できます。
10〜50万円以下の場合は採用サイトのオリジナルデザインを活用でき、ページ数は10ページ程度でのコンテンツ数が相場です。

10万円以下の場合よりも利用できる機能やテンプレートも豊富であり、原稿や画像素材は業者に任せることもできます。
そのため、自社側で準備することもある程度減らすことが可能です。1〜2ヶ月ほどで終えることができるので、あまり時間をかけずにサイト作成することもできます。

ただ、画質にこだわりたい場合は、プロのカメラマンやライターを別で使用する必要があり、追加で取材費を支払う必要があります。
10万円〜50万円の相場だと、価格に取材費が含まれていないことがほとんどのためです。別途料金によっては高額になるケースもあるため、注意する必要があるでしょう。

50万円〜150万円の相場

50万円から150万円の場合は、コンセプトにより合わせた内容で採用サイトを作成することが可能です。
例えば、より転職や就職者へ仕事のイメージをしてもらうために、例えば、社員紹介やインタービュー記事、またオリジナルで作成したロゴ入りの画像を使用することで、会社の雰囲気をより把握してもらうことが可能です。

より会社の独自性を出すことができ、原稿や画像も取材撮影をしたうえで、制作会社側が準備することになります。
50〜150万円はコンテンツの自由度が高いので、企業によって価格域は大きく異なる特徴があります。

そのため、こだわりが強くなれば費用が予算を超えることも十分可能性として高く、思わぬ出費が加算される可能性もあるでしょう。
取材などからコンテンツ幅を広げて、採用サイトのクオリティにこだわりたい会社は利用を検討できますが、綿密な打ち合わせも必要になってくるでしょう。

150万円での採用サイト作成の相場

150万円以上で採用サイトを作成する場合は、サイト全体のボリュームを増やすことができ、会社全体での戦略幅も反映させることができます。
自社の社風をより鮮明にするため、コンテンツ画像や社員のインタビューだけでなく、動画を埋め込んで1つ1つ丁寧に説明させていくことも可能です。

サイトの更新を進めていくために、CMSの導入を進めていくことはもちろん、採用以外の企業戦略も導入することのも可能です。
採用においても業者に任せることができるため、自社で行う手間も大幅に削減でき、採用戦略においても様々な提案からベストな選択を行うことが期待できます。

ただ、採用サイトの仕組みにおいては制作が長めにかかるため、期間も長引く可能性があります。
どれほどの内容にするかによって変わりますが、2〜3ヶ月、ずれ込めば半年ほどの期間が必要になるケースもあるでしょう。

また、フルでオリジナルデザインによる作成になるため、デザインの構図など詳細な点だけでも制作時間が長くなるケースも生じます。費用のほとんどもコンサルティング部分になり、クオリティによって費用内容も変わるため、業者をしっかり選定するようにしましょう。

自社で採用サイトを作成する際のおすすめツール

採用サイトを作成する際は業者に依頼することができますが、クオリティの高さなどを求めると費用が高額になりやすいため、会社によっては難しい場合もあるでしょう。
その際はツールを使用して費用を抑えてサイト作成することもできます。ただ、ツールにもいろいろな特徴があるため、しっかり内容を把握しておくのは重要です。数ある中でおすすめのツールについて紹介しましょう。

リクオブ

リクオブは採用率を高める際に、利用することができるツールです。採用サイトの作成機能が含まれていることはもちろん、検索エンジンの最適化や求人管理、面接日程管理など、採用業務に必要な機能が準備されています。

また、少しプラスしたい部分があるならオプション機能も付帯されており、アクセス解析などもしっかり行うことが可能です。料金については問い合わせになるため、自社の規模に合わせて価格を変更することも可能です。一元管理機能も搭載されているため、一度問い合わせしてみるのも良いでしょう。

ジョブイーストスタジオ

ジョブイーストスタジオは、採用サイトの制作や管理、運用などをワンストップで実施することができるツールです。制作、管理、運用をスムーズに行えることで、求職者へ的確に採用情報を伝えることができ、成果を出しやすくできます。

また、ジョブイーストスタジオでは、プロライターによる取材や原稿作成にも対応しているため、企業の規模的に人員を割けない場合は、サイト開設に向けて業務負担を軽減することも検討できるでしょう。

料金は汎用パッケージだと20万円からになっており、オリジナルでのサイト作成であれば問い合わせにより、相談して決定します。自社の予算と合わせて依頼を検討しましょう。

採用係長

採用係長の特徴として、求人掲載から応募者集客までサポートすることを期待できます。
作成した専用のサイトでは主に6つの求人サービスに同時掲載することができ、SNSへのシェアも可能です。ちなみに応募できる求人サイトはIndeed、求人ボックス、スタンバイなどがあります。

新規でサイト制作をする会社の場合、作成した経験がないので求人情報への記載方法など、分からない部分もたくさん出てくる可能性があります。
その際は、スタッフが対応して、しっかりサポートを行ってくれるので心配いりません。

費用はトライアイだと無料で行うことができ、有料は以下のように分かれています。

  1. ベーシック:21,780円〜32,780円以上
  2. プロ:43,780円〜
  3. エンタープライズ:65,780円〜

それぞれの用途に応じて、契約するようにしましょう。

ストーリーストッカー

ストーリーストッカーは、オウンドメディア型の採用サイトを作成できるツールになります。
プロジェクトストーリーや社員紹介、クロストークなど、いろいろなコンテンツを自由に追加することが可能です。

求職者に魅力を伝える点で最適な内容にしてもらえる可能性があり、特定の層を狙った人材を採用したい場合に利用するのがおすすめです。
料金は初期費用が11万円〜、月額費用が3万3,000円になっており、毎月ランニングコストが発生します。

長期的に人材を採用したい方は、ストーリーストッカーの利用を検討してみることができるでしょう。

無料で利用できるおすすめのツール

無料で使用することのできるツールにもいろいろあります。
無料の中でおすすめツールには何があるのか特徴を含めて内容を紹介しましょう。

エンゲージ

エンゲージは初期費用や月額費用などがかからずに、無料でサイトを作成することができます。
無料の場合は利用者側に専門知識が要求されるケースもありますが、無くても活用することができ、15分という短い時間でサイトを作成することが可能です。

掲載や採用を無料で行えるため、コストを抑えることができますが、無料版なので簡易的な作成になります。
内容をしっかり把握したい方はチャット機能で問い合わせすることも可能なので、確認してみましょう。

Air WORK

Air WORKも無料で、簡単に採用サイトを作成することができるツールです。採用サイトのテンプレートは80種類と豊富であるため、自社に合わせて作成することが可能です。
また、サイトを作成した後は、indeedに自動的に掲載されるため、自社側で何かを対応する必要もありません。

Air WORKでは各求人サービスの内容を更新することもでき、不要なサービスは一時停止にすることも可能です。簡単に自社サイトを掲載したい方は利用を考えてみましょう。

自社に合わせた採用管理を行ってみよう

採用サイトの作成を考えている方は、自社に合わせて採用管理ツールの利用または業者の依頼を検討してみることができます。
どれも採用サイトの作成としてメリットやデメリットがあるので、自社内で計画してから選定などを進めていく必要があります。慎重に選び、採用成果を上げるようにしましょう。

求人広告費用まとめ 広告の種類や利用するメリット・デメリットとは?

求人広告費用まとめ 広告の種類や利用するメリット・デメリットとは?

効率的に求人を集めるため、数多の求人広告の中から、求人広告を出そうと検討する企業は多いでしょう。

求人広告と一口に言っても、従来からある新聞の広告チラシをはじめ、近年は採用サイトなどネット上の媒体やSNSなど、幅広い範囲の求人広告があり、自社に見合った求人広告を探すのは、簡単な事ではありません。

今回は、自社に合う求人広告を見つけるための求人広告の種類や費用、メリット・デメリットなどをご紹介致します。

求人広告の種類

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求人広告には、紙媒体とネット上で閲覧できるWEB媒体に大きく分かれます。近年は、WEB媒体が主流になりつつありますが、紙媒体の存在も忘れてはいけません。

また、紙媒体とWEB媒体の両方を使っているケースも見られます。

・紙媒体

フリーペーパーや新聞広告など、いわゆる紙に求職情報を掲載し、求職者に閲覧し応募してもらう手法の求人広告です。

人を募集したい企業が、広告企業へ求人広告を依頼し、求人内容を決定します。広告企業は、スーパーや本屋、駅やコンビニなど、通りがかった人や利用者が、偶然目に留まりやすい比較的人が多く利用する場所へ設置することで、気軽に手に取ってもらう事を目的としています。

ちなみに、求職者は無料もしくは低価格で求人広告を手に入れる事が出来ますが、求人広告を掲載した企業は、広告会社へ費用を支払います。

掲載費用は、24,000円~50,000万ほどで、企業や掲載面積に応じて差があり、企業ごとに特色があり、費用にも違いがあります。

WEB媒体

求人サイトや自社㏋など、インターネット上に求人情報を掲載する方法です。現在ではWEB媒体を利用する企業が主流となっており、求人サイトをはじめ、SNSなど、数多くの種類があります。

紙媒体に比べ、即時対応できるため、掲載や訂正がスピーディに出来るのが大きな利点です。ネット社会である現在では、タブレットやスマホなど所持している人がほとんどであるため、求人広告の大きなウエイトを占めています。

WEB媒体では、求職者が就職先や転職先を探したいと考えた時、すぐに求人サイトにアクセスし、自分の希望する条件を絞って検索が出来ます。

企業側にとっても、求人広告手段の種類が幅広いため、無料で掲載出来るサイトの利用や、専門的な分野では、特定の職種を求める専用サイトなど、求める人材に応じて、活用することが可能です。

視覚的にも求職者に伝わりやすく、条件の設定など、細かく条件を設定する事も可能です。

種類としては、SNSや自社採用サイト、求人サイトなどが挙げられます。費用については非常に幅があり、20万円~100万円を超える場合もあります。

求人広告の料金形態雛形

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続いて、求人広告の料金雛形について見て行きましょう。基本的に求職者は無料で、掲載する企業側に費用が掛かります。

料金体系の形としては、下記の4つに分類されます。

・完全無料型

完全無料タイプの代表と言えばハローワークでしょう。

企業情報登録、求人広告の掲載やネット情報への開示、応募連絡など、すべての工程が無料で行えます。

採用活動に掛かる費用を抑えたい企業や、特定の地域の従業員を採用したい場合、大々的ではなく、こぢんまりと人を募集したいケースなどに向いています。

注意点としては、無料であるため、多くの企業が利用しており、自社情報が目立ちにくいこと、などが挙げられます。

・一部無料型

基本的な事は無料で利用でき、他のサービスを付けたり、その他のサービスをカスタマイズして付けると有料となるタイプです。

例えば、求人広告の基本的な掲載や無料だが、サイト内で情報を目立たせたり、検索されやすくなるよう、上位に位置づけしたりする場合に有料になります。

また、応募から採用までの過程は無料だが、内定が決まると費用が発生する、あらかじめ定められた採用人数を超えると有料など、さまざまなパターンがあります。

決まった人数を採用したい場合、出来るだけ採用に費用をリーズナブルに行いたい企業などが向いているでしょう。

・先行投資型

先に掲載内容を定め、費用を支払ったのち、広告を掲載するスタイルです。文章量や掲載順位、写真の数やオファーメールの数が変わってきます。

写真の数を増やし、掲載順位を上げれば、多くの人の目に留まりやすくなり、他企業との差をつける事が出来ますが、その分費用が掛かります。

先行投資型の特徴として、採用人数に制限がないのが特徴です。そのため、複数の人数を採用したい場合は一人当たりにかかる費用は安くなります。

費用としては、1万円~3万円/週から提供しているケースもありますが、基本的には数十万~百万円以上/4週間が相場でしょう。

展開している企業としては、マイナビ転職、リクナビNEXTなどが有名でしょう。

・成果報酬型

求人に関して何らかの成果があった場合に報酬が掛かるケースです。初期費用は無料であることが多いため、高い費用を払って広告を出したのに応募者が来ないというリスクを防ぐことが出来、人数よりもマッチ度の高い人材に絞って確実に採用へ繋げたい場合などに向いています。

成果報酬型には、応募があった場合に費用が発生するケース、内定が決定となった場合に費用が決定となるケース、クリックされた回数に応じて報酬が発生するケースなどがあります。応募数に応じて費用が発生するしゅふJOBなどが有名でしょう。

初期費用は掛かりませんが、その分応募や採用などの“成果”が出た場合には、高額な費用が発生する事もあり、より採用に対して慎重になってしまうリスクもあります。

求人広告のメリット・デメリット

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求人広告を出すと、自社が求める人材を広くアピール出来、求職者を集める手助けとなりますが、反面会社情報を開示するリスクや工数や費用に対し、思ったような効果が出ない、といったデメリットもあります。

求人広告を出す際は、こうしたメリット・デメリットも考慮した上で、判断しなければなりません。

それでは、メリット・デメリットについて詳しく見て行きましょう。

・メリット

メリットとして上げられるのは、下記の3点です。

① 自社アプローチ

求人広告を出す際に、自社の事業内容や今後の事業展開、報酬や待遇など、企業の情報を掲載する必要があります。

求職者はその情報を基に、自分の希望する条件と照らし合わせ、応募するか検討していきます。

自社の情報を広告に掲載することで、自社の事業内容や今後の展望などが外部にアピールする事が可能です。

求人広告を閲覧している人は、求職者だけではありません。転職潜在層と呼ばれる、機会があれば自分に合う会社へ転職したいと考えている人も関心を寄せるケースがあります。

求人広告を出すことで、求職者や転職潜在層にも自社について、アプローチする事が可能になります。

② マッチする母集団形成

求人広告に求めるスキルや歓迎する人物像をしっかり掲載することで、より自社の条件に合う人材が集まりやすくなります。

求職者は、求人広告に記載された業務内容や社内の雰囲気、福利厚生や通勤距離、その他待遇などあらゆる条件を基に、応募するか検討するでしょう。

また求人広告に会社の情報を詳しく書くことで、条件に当てはまるマッチ率の高い人から応募率が上がる事が期待できます。

そのため、条件の合う母集団形成されやすくなり、優秀な人材の採用へと繋がりやすくなります。

③ 一度に複数人の採用

求人広告を出し、多くの人の目に留まることになります。その結果、自社にマッチする人材が多く集まれば、合致率の高い母集団形成へとつながり、一回の広告で複数人の採用も夢ではありません。

もし一度の広告で、条件に合う人材を複数採用出来れば、その分費用効果が高くなることになります。

・デメリット

続いて、求人広告を出すデメリットについて見てきましょう。

① 利用する求人広告によっては費用が高くなる

求人広告を出す場合は、ほとんど費用が掛かります。費用の幅は数十円から百万円までと非常に広い幅があり、利用するサービスによっては数十万~百万など高額な費用が掛かるケースもあるでしょう。

費用を掛ければ、求人サイト内で上位に表示させる、情報量を多く掲載出来るなどのサービスが受けられますが、その分高額になります。

自社の採用目標と採用状況を踏まえ、利用する広告を選択する必要があるでしょう。

② 会社情報を広く開示するリスクがある

自社の条件に合う人を集めるには、自社の魅力が伝わるよう、情報を正しくわかりやすく伝えなければなりません。

求人情報を幅広い人に広告するということは、求職者以外の人や場合によっては、競合他社の目に留まるリスクも覚えておきましょう。

③ 思ったような効果が出ない可能性がある

転職エージェントなどと比べれば、費用負担は少なく済みますが、専門スタッフが自社に合う人材を紹介してくれる等のサービスがある訳ではないので、あくまでの応募してきた人材の中から採用者を決定するため、必ずしも自社にマッチする人材が来るわけではありません。

そのため、費用を掛けても、希望する人材が応募してこない、採用定数に満たないというように思ったような効果が出ない可能性もあります。

求人広告おススメ3選をご紹介

求人広告のうち、おススメする3選についてご紹介致します。

・リクナビNEXT

株式会社リクルートが運用するサイトです。中途採用者向けで費用18万円~/2週間から利用可能です。

基本的な情報掲載機能と2種類のアプローチ機能が全プラン共通でついており、原稿の情報量によって、料金プランが変わります。

求人原稿掲載までは、専門スタッフのサポートを受ける事が可能です。

・マイナビ転職

会員数750万人以上(2023年マイナビ転職サイトデータより)を誇る、日本最大級の中途採用求人総合サイトです。

大都市やエリア採用に強く、業種や職種、会社規模を問わない幅広い求人を扱っているのが特徴です。

料金プランは、20万円からとなっています。

・しゅふJOB

文字通り主婦をターゲットにした求人広告です1応募6,500円~、求人掲載12,000円/週~、求人掲載5000円/月~(1採用44,000円~)といった多彩なプランがあります。

自分で求人原稿を作成する場合、最短で即日掲載する事が可能ですので、急ぎの求人などでも対応が出来ます。

まとめ

今回は、求人広告の種類や費用、メリット・デメリットについてご紹介してきました。

求人広告は、自社のアピールにつながり、マッチ率の高い人材を集める手段になりますが、同時に自社の情報を開示するリスクもあり、またサービスによっては、高額な費用もあり、採用目的や会社状況に応じて、慎重に選択する必要があります。

求人広告について悩んでいる企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。


未経験者を採用するメリットを探る 戦力化のポイントを徹底解説

未経験者を採用するメリットを探る 戦力化のポイントを徹底解説

企業にとっては人材を確保することは業績にもつながるため、採用活動に力を入れているところも多いでしょう。
企業が人材を採用する目的にもいろいろありますが、戦力を整えるために未経験者を狙う場合もあるでしょう。

未経験でも育成することで、業務に慣れてもらい、戦力にすることができます。
ただ「企業が未経験者を採用することのメリットとは?」「デメリットには何があるの?」といろいろな疑問もあるでしょう。未経験者採用のノウハウを含めてご紹介します。

未経験者を採用する際のメリットとは?

企業としては人材を採用するときに、未経験者を検討することができます。
即戦力という意味では経験者が良いように思えますが、未経験者の採用にもメリットがあります。どのようなメリットがあるのか内容を紹介しましょう。

ポテンシャルを踏まえて採用することが可能

未経験者の場合は経験やスキルなどはありませんが、ポテンシャルに期待できます。
未経験の場合は何も知らないため、1から指導していく必要がありますが、成長意欲もあり、吸収率も高いため、自社に合わせた人材へと育成が可能です。

学習させることができれば業務をしっかり覚えてもらうことができ、必要な知識を徐々に吸収して戦力にできるので、長期的に見れば優秀な人へと変化できます。
ただ、未経験者でポテンシャルを活かすためには、謙虚な姿勢や学習意欲のある積極的な姿勢など、会社側での見極めも必要です。

人材育成を検討している会社であれば、未経験者の方が大きなメリットになるケースもあるためチェックしてみましょう。

採用率を高めることができる

未経験者の採用を行うなら、採用率を高めることも可能です。
専門知識やキャリアのある専門家は、すでにいろいろな実績があるので、即戦力として直ぐに業績を伸ばすことに期待できます。
しかし、経験のある人材というのは市場でも少なく、競争率も高いため、採用するのは会社側も大きな対策が必要です。

年収など、採用への見直しを行うなら、その分費用もかかるため、出費が大きくなるケースもあるでしょう。
その点、未経験者の場合は候補者も多く、採用の範囲は何倍にも大きくできます。

さらに、異なる層にもリサーチできるので選択範囲も広がり、応募者が増加すれば面接の設定も詳細に広げることができ、数ある人数の中から自社に合うベストな人材を採用することが可能です。
直ぐにでも人材が欲しい企業であれば、未経験者の方が目的に合うと言えるでしょう。

新たなアイデアが生まれる可能性もある

未経験者を採用するなら、新たなアイデアが生まれる可能性もあります。
経験者の場合もいろいろなアイデアを持っていますが、同じ業種からであれば、斬新な考えとはならず、企業を大きく発展させる点で、難しい場合もあります。

未経験者の場合も必ず良いアイデアを得られるわけではありませんが、時に驚くような考えを伝えることもあるため、結果的に業績の向上や新たな方向性を示してくれる場合もあると言えるでしょう。
企業として良いアイデアを期待して人材を採用する場合は、未経験も候補として入れておくのもおもしろいです。

採用失敗のリスクも回避しやすくなる

未経験者の採用を行うなら、リスクの回避もしやすくなります。
経験者の場合は採用サイトの構築など、準備をしても確実に成果を出せるわけではありません。
また、経験者自体が市場でも数が少ないので、内定を出しても辞退されると、次へ活動を移行するのは難しいです。

ただ、未経験者の場合は採用リスクは、キャリアがある人と比較すると低いと言えます。
仮に採用へ費用を投じて直ぐに成果を得られなくても、上記で紹介したように枠や幅が広いので確率は高いです。

また、内定を辞退されても、次の採用までに時間を要しないこともあるため、キャリアに絞る企業よりは有利になります。
リスク回避も念頭に置いているなら、この点をチェックして未経験に絞るのも良いでしょう。

未経験者を採用する際のデメリット

未経験者を採用することはメリットだけでなく、デメリットが生じることもあります。
どのようなデメリットの可能性があるのか確認しておくと、リスク回避につなげられます。未経験者の採用には以下のデメリットがあります。

指導するのに手間と時間がかかる

未経験者を採用した際は、業務を初めから指導していく必要があります。
経験者の場合はすでに業界の知識を所有しているため、改めて教育する必要がありません。
しかし、未経験の場合は仕事の進め方から説明しなくてはいけないため、指導係として人員を割く必要があります。

また、指導中も給料の支払いなどはあるため、人件費なども考慮に入れるとコストと成果へのバランスが不透明な点もあります。
仮に、人材採用して企業の計画通りに知識や技術が身に付かなかった場合、再度採用について検討し直さなくてはいけない可能性もあるでしょう。
育成や指導のノウハウがあまりない会社の場合は、その準備だけでも時間と手間がかかることになり、大きなデメリットです。

直ぐに辞職するリスクもある

未経験者の場合は採用したとしても、直ぐに辞職してしまう可能性もあります。
未経験の場合は、仕事を覚えるだけでも精神的にも体力的にも負担がかかります。
そのため、入社したものの自分に合わない場合は、1〜2ヶ月で直ぐに辞職してしまい、新たに人材を探さなくていけない場合もあるでしょう。

特に、専門的な分野や労働が厳しい環境の場合は、未経験者だと早期退職につながりやすい要になります。
イメージと異なる業務だと経験者と違ってギャップも大きいため、耐えられなくて辞められる可能性も高いです。

辞職されると、再度求人の募集をかけなくてはいけないなど、時間と労力がかかります。
コストが無駄に終わる可能性もあることを考慮して考慮しましょう。

業績に変化が現れない可能性もある

未経験者を採用しても、業績に変化が現れない可能性もあります。
専門知識やキャリアのある人であれば、経験などから戦略を立てて、会社の課題などを改善できる可能性もあります。
しかし、未経験者の場合は、企業側から指導するので、知識や技術面などで新たに得ることが何もなく、会社の雰囲気を変えるまでの成果を得られない場合もあるでしょう。

会社の方針にもよりますが、戦略的な向上や社風を変化させたい場合は未経験者よりも、キャリアのある人の方が良い場合もあります。労働力を確保したい場合は未経験者でも十分な成果を得られる可能性は高いため、目的を明確にしておくのが良いでしょう。

未経験者を採用する際のポイントとは?

未経験者の採用を成功させるためには、ポイントを把握しておくのも重要です。
会社に合わせて目的や方針も異なるはずですが、選定する際のポイントを把握しておくと、予想通りに成果を得られる可能性は高くなります。
選ぶ際のポイントについて内容を紹介しましょう。

明確な志望動機やキャリアビジョンを持っているか?

未経験者を採用する際は、明確な志望動機やキャリアビジョンを持っているのか確認する必要があります。
未経験者の中には「給料が上がる」「残業が少ないのが魅力的」など、待遇面に魅力を感じて面接に応募する人もいます。

しかし、仕事面に関して明確なビジョンを持っていないなら、採用後に成長してくれるとは限りません。
曖昧な目的で入社する場合、直ぐに辞めてしまうことや仕事を覚えるのに時間がかかってしまうこともあるからです。
そのため、面接で未経験者の動機などをチェックしておく必要があります。

「入社後に自分がどうなりたいか?」「どう貢献していきたいのか」という点を面接でしっかりチェックしておくと、企業の希望した人材を得やすくなります。
候補者の選定について企業側もポイントを絞っておきましょう。

自社の価値観にフィットしているか?

未経験者を採用するときは、自社の価値観に合っているのか確認しましょう。
未経験者を採用するときは、能力などを重視して選定する企業も多いですが、その点のみだと入社後にミスマッチが生じてしまう可能性もあるからです。

候補者の中には入社して社風とイメージや価値観が異なっていて居心地の悪さを感じてしまい、辞めてしまうこともあります。
例えば、仕事面で自由に働きたい候補者の場合、企業ほー方針がオフィスで作業、定時時間までは仕事が無くても会社に留まるといった内容であれば、相反する考え方なので離職する可能性が高いです。

ポテンシャルや能力なども採用する際に重要なポイントになりますが、企業との価値観と合うのかも確認していないと離職につながるケースも多いので注意しておきましょう。

業務の適性や柔軟性も持ち合わせているか

未経験者を採用するときは、業務の適性や柔軟性を持ち合わせているのかチェックしましょう。
例えば、募集している職種が事務作業であった場合、候補者が業務未経験者でも、計算の処理能力や適性が高いなら入社後もある程度働いてくれることを期待することができます。

逆に処理能力が低い場合は企業も候補者もミスマッチにより、両方がデメリットになる可能性もあるため、適性検査などを実施して見極めることも必要になるでしょう。
また、柔軟に対応することができるのかも見極めておく必要があります。
初めて行う業務の場合、指導もしっかり聞く必要があり、環境に慣れる必要もあるため、適応能力や謙虚さが要求されます。

柔軟性が無くては企業側も指導するのに苦労してしまい、想定以上の出費が生じてしまうこともあるため、選考の段階でしっかりチェックするようにしましょう。

コミュニケーションをしっかり取れるか?

未経験の場合は、コミュニケーション能力も重視しておきましょう。
業務が未経験でも、コミュニケーションが高いなら、円滑に意思疎通を行うことができ、業務をスムーズに遂行していくことができます。

コミュニケーション能力が低い人の場合、分からずに勝手に進めるなどミスを多発してしまい、業務を停止させてしまうケースもあります。
また、フォローにおいても適切に行えない場合もあるため、会話をスムーズに進めることができるのか面接などで見極めておきましょう。

未経験者の採用は計画的に行おう

未経験者を採用するときは、計画的に行う必要があります。
採用する際はメリットもありますが、同時にデメリットもあるため、企業側にとっても候補者側にとってもミスマッチとならないようにすべきです。
人材育成も必要になるため、その点を押さえて計画してみましょう!


選考辞退の防止策 原因とパターンを知って事前の対策を!

選考辞退の防止策 原因とパターンを知って事前の対策を!

内定者の中には、複数の企業から内定を取得している人も少なくなく、採用担当者にとって、ある程度の選考辞退や内定辞退は避けて通れない問題です。

ただし、企業が選考ごとに原因を探り、対策を取る事により、ある程度辞退が起こる頻度を減らす事は期待できます。

今回は、選考辞退が起こる原因と防止策について、ご紹介致します。

採用選考の流れは大きく分けて3つ

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採用選考の流れは大きく分けて、3つの段階に分けられます。

・応募

事業計画に則り、企業が求める人物像を明確にしたのち、自社の仕事に興味を示す候補者を集めます。候補者集めには、求人広告を出し、求職者を集める方法と、ダイレクトメールなどで、自社に適性の有りそうな人材をスカウトする方法があります。

求職者を集める方法として、求人サイトや自社㏋、公式SNSで案内を出すなどの方法があり、スカウトとしては、イベントを行う、スカウトサイトの登録者へ直接スカウトメールを送るなどがあるでしょう。

応募したものの、担当者からの連絡を待つ間興味が無くなったり、他社への就職が決まったりすると、選考に移ることなく、辞退となります。

・選考

選考は、集まった候補者の中から、適正度が高く、企業理念を深く理解しつつ、必要なスキルを持っている、または将来が期待できる人材を選ぶ工程です。

選考方法は、大きく分けて、書類選考と面接とに分けられます。複数の選考を行い、候補者の中からふるい分けをしていきます。選考途中で、候補者が会社と合わないと感じたり、担当者の対応に不満があったりすると、辞退となることがあります。

・内定

さまざまな工程を経て、候補者の中から、内定者を決定します。新卒採用の場合、就活ルールにより、正式な内定者の決定は、卒業年度の前年度の10月1日以降となっています。そのため、それ以前の内定は、内々定と言う形で、内定者へ連絡をしています。

内々定を決めたのち、入社までの間に内定者が、志望度の高い企業から内定を受けたり、選考時に自社とミスマッチを感じたり、企業に対して何らかの不満や不安を感じていると内定後でも辞退となることがあります。

辞退が起こりやすい時期とは

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採用工程の中で、もっとも辞退が起こりやすいのは、応募時から選考までの期間ではないでしょうか。

なぜこの時期に辞退が多いのかを考えますと、他社からのスカウト来やすい事や、先に応募した企業の選考が通過したり、内定が出たりして、他社へ興味が移りやすいためです。

ただし企業にとって、ダメージが大きいのが、内定後の辞退でしょう。内定者が決定したのちだと、候補者集めからやり直さなければなりません。

全体を通して、辞退は発生しますが、起こりやすい時期と起こる原因にも注意しましょう。

選考辞退が起こる原因

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選考中の辞退には、原因があります。ただし、候補者側の原因の場合もあり、辞退をゼロにすることは不可能でしょう。

まったく辞退を無くすことは難しくても、減らす事は可能です。続いては、辞退となっている原因をご紹介します。

応募後

応募から選考となるまでの間の原因について、下記の通りまとめました。

・応募後に自分の希望と異なると感じた

応募時の案内を見て応募したが、その後面接までの担当者のやり取りの中で自分の求める条件と違った、会社の雰囲気などが合わないと感じたりすると、辞退となります。

・スカウトメールの内容が志望動機と異なった

スカウトのメールが来て、複数回担当者と連絡を取り合ったが、自分が希望する条件が異なったりすると、選考へ進む前に、内定辞退となる場合があります。

例えば、業務内容や職種などの希望条件はマッチしていたが、リモート不可や転勤ありなど、細かな条件が志望動機と異なるため、辞退となる場合もあります。

・口コミの評判が良くなかった

求人が出ていたので応募した、もしくはスカウトが来たので、興味を持ったが、選考へ進む前に求人サイト等に載っていた口コミを確認したところ、“残業が多い”、“人間関係が良くない”など、マイナスの評価が目立った場合など、応募後に選考へ進む前に、応募者が辞退してしまう事があります。

特定の求人サイトからの辞退者が多い、選考辞退の増加傾向が続く場合、口コミ等の評判を確認しましょう。

・志望度の高い企業から内定・選考通過の案内が来た

就職活動や転職活動をされている人は、複数の企業へ同時期に応募しているケースが多くあります。

選考が同時に進んでいるケースもあり、場合によっては、志望度の高い企業から先に面接等の連絡が来れば、他の企業は辞退する可能性が高まります。

・面接日程が合わなかった

学生の場合、テストや他社との面接と日程が被ってしまった、転職層では、現職の仕事の日程調整が上手くいかなかったなど、何らかの理由があり、面接日に日程調整が出来ず、辞退せざるを得ない場合もあります。

面接日程が少ない場合や、面接時間が平日日中のみであったりすると、面接日程がどうしても取れず、その後の選考を諦めざるを得ないこともあるでしょう。

・求人内容をしっかり理解していなかった

志望度のあまり高くない企業の場合、興味が薄いため、求職者が求人情報をしっかり把握しきれていない場合があります。

そのため、何となくコンタクトを取った後に、自分にマッチしないという事に気が付き、辞退となることがあります。

・質問時の担当者の印象が悪かった

電話応対した社員や採用担当者の対応が横柄だったり、メールの返信が遅い、印象が悪かったりすると、不信感を感じてしまい、辞退へと繋がってしまいます。

・在職中の企業から引き留められる、スケジュール管理が困難だった

転職活動を行っている社員は、現職で勤務中の方もいらっしゃるでしょう。現職で働きながら転職活動を行うには、経済的な不安が少ない分、大変な労力と決断力を要します。

特に転職潜在層では、現職が多忙なケースも多く、応募したものの、スケジュール管理が出来ず、転職活動を断念せざるを得ない事もあります。

また、転職潜在層は現職で会社の中堅的な立場となっているケースも多く、会社から退職を引き留められる可能性も否定できません。

このように、転職を考えていても、現職との関係で、転職活動を途中でストップする事もある事を覚えておきましょう。

・家族からの反対にあった

何らかの理由で転職をしたいと考えていても、転職前より給与が下がる、勤務地が遠くなるなど、条件が悪くなる場合、本人が転職に前向きでも、家族から反対に合い、転職活動を断念せざるを得ない事もあるでしょう。

また、応募した企業について、家族があまり良くない情報を耳にしており、家族からの反対にあり、選考を辞退する可能性もあります。

面接後

続いて面接後に選考辞退となる理由について、見て行きます。

・面接担当者の対応が悪かった

面接時、面接官は候補者が会社条件とふさわしいか判断しますが、同時に面接官も候補者から見られている事を忘れてはなりません。

面接官が横柄な態度を取ったり、時間を守らなかったりすると、候補者から見れば会社への印象は非常に悪くなり、選考辞退へと繋がってしまいます。

・面接時に自分の希望と異なると感じた

面接時に担当者と業務内容、勤務地、転勤の有無など、条件について話し合いますが、その際、条件が合わない場合、自分の希望と異なると選考辞退となる場合があります。

・社内の雰囲気に不安を感じた

面接で会社を訪れた際、社内の様子がある程度把握できる事も多いのではないでしょうか。その際、社内環境が良くない、社員の雰囲気が暗いなど、社内の雰囲気に不安を感じると、面接後に辞退してしまう可能性が高まります。

・内定後

会社としては、最も避けたい事態ですが、内定後の辞退が起こる理由を見てきましょう。

・志望度の高い企業から内定の連絡があった

求職者は、複数の企業へ同時に応募している可能性があり、内定後に志望道の高い企業からも内定がもらえると、志望度の低い会社の内定を辞退する事があります。

・内定後の担当者からのフォローがなかった

内定通知後、入社日までの期間が空いており、その間会社からの連絡が無いと、内定者が不安に感じてしまう事はよくあるので、注意が必要です。

・他の内定者との関係に不安を感じた

内定後の研修や親睦会で、他の内定者を初めて顔を合わせる事もあるでしょう。その際、他の内定者と合わないと感じたり、不安を感じてしたりしてしまう事もあるでしょう。その不安が強く内定辞退となってしまう事もあります。

選考辞退を防ぐための対策

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選考辞退となる理由について、紹介してまいりました。会社としては、対策が難しい理由もありますが、対策可能な理由については、対策を練り、選考辞退を出来るだけ防ぎましょう。

・求人案内に動機付け要因も記載する

求職者は、求人票を見る際、給与や福利厚生など、条件だけを見ている訳ではありません。その仕事に興味があるか、達成感ややりがいを感じられるかという事も、大切な要素です。

業務を行う事で、何が得られ、自身の成長に繋がるかという事を明確にすることで、求職者の理解が深まりやすくなるでしょう。

・求人案内を正確に記載しよう

求人広告の場合、スペースに限りがありますが、出来るだけ、求職者に分かりやすく記入するようにしましょう。

リモートの可否、転勤の有無、教育研修制度なども大切な項目です。可能な限り記載してきましょう。

・選考の流れを明記する

1回だけだと思っていた面接が2回あった、面接だけだと思っていたけど、その前に適性テストを実施されたなど、選考の流れが応募者の想定と違っていると、不信感を頂いてしまいがちです。

選考時に応募者が戸惑わないよう、選考で必要な書類、行われるテスト、面接の回数、内定後の研修までを、求人案内にはしっかり記載しておきましょう。

・選考回数を簡素する

候補者を多角的に判断したいと、あれこれ選考種類や回数を増やしてしまうと、会社側の準備も大変になりますし、候補者の負担も大きくなります。

選考回数は、出来る限り簡潔にし、オンライン面接を導入する、採用管理ソフトを利用するなど、選考業務を簡素化、効率化し、その他の候補者の分析やフォロー対策などに時間を費やしていきましょう。

・スピーディに対応する

候補者は、複数の企業へ応募していたり、スカウト受けていたりするかもしれません。選考に時間を掛け過ぎていると、会社に不信感を感じたり、他社へ興味が移ったりしまいがちです。

候補者からの相談や質問は24時間以内には回答し、不信感を抱かせないようにする、選考結果の合否は出来るだけ早く(遅くとも1週間以内)に対応するようにしましょう。

・面接前に候補者とコンタクトを取る

候補者が多忙な場合、うっかり面接日を忘れたり、日程を勘違いしたりしている可能性もあります。

また、応募した日から面接日まで間が空く場合、モチベーションが下がったり、他社へ興味が移ったりしてしまう事も考えられます。面接日前に一度メールや電話を行うと辞退を減らす事が出来るでしょう。

・選考を通じて、誠実な対応を心がける

選考だけではなく、採用活動全体に言える事ですが、不採用にとなった人は、将来的に会社の取引先、顧客となりうる人かもしれません。

メール対応が遅かったり、電話対応が高圧的に対応したりすると、会社への不信感へと繋がります。応募者は、会社に魅力を感じ、共に働きたいと応募してきてくれた人です。全体を通して誠実な対応を心がけましょう。

・魅力ある会社作りを心がける

候補者が、この会社で働いてみたいと考える理由はなんでしょうか。給与や勤務地、福利厚生という目に見えて分かりやすい要因(衛生要因)とは別に、業務でやりがいや成長を感じる事が出来る要因(動機付け要因)があるかという事も、応募するかどうかを決める上で、大きな理由の一つです。

候補者に、この会社で働いてみたい、この業務に携わってみたいと感じてもらえる、魅力ある会社作りを行っていく事も、長い目で見たら選考辞退を防ぐ要因と言えるでしょう。

・定期的に情報発信を行う

魅力ある会社でも、周囲に認知されていなければ、求職者には届きません。公式㏋やイベント、SNSを利用し、自社の情報や魅力について、定期的に発信を行っていきましょう。

まとめ

今回は、選考辞退の原因やその防止策について、ご紹介してきました。売り手市場と呼ばれる中、候補者は複数の企業から内定を得ている事が多く、選考辞退はある程度避けられない状況です。

ただし、選考辞退の原因を知り、対策を取ることで、選考辞退を減らす事は可能です。選考辞退に悩む企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。