【2023年最新版】中途採用におすすめの人材紹介サービス

【2023年最新版】中途採用におすすめの人材紹介サービス

企業の中には中途採用をして人材を確保したいこともあるでしょう。
中途採用は即戦力の人材を獲得することができるなど、企業側のメリットも大きいため、前向きに検討することが可能です。
ただ、中途採用を行う際は、求人情報を掲載する必要があり、どのような機関を利用すべきなのか知っておきたいでしょう。

今では、いろいろなサービス業者が多いため、自社側に合うものが成果を期待できる機関の利用が大事です。
企業の中途採用におすすめできるサービスや特徴、ポイントなどについて紹介しましょう。

中途採用に利用できるサービスとは?

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企業で中途採用を考えているなら、どのようなサービスを活用して人材を集めることができるのか確認したいでしょう。
企業として中途採用を利用するためには、以下のようなサービスを利用することができるため、紹介しましょう。

中途採用サイト(転職エージェント)

中途採用するときは、中途採用サイトを利用することができます。
これは、転職エージェントと言われることもあり、求人情報を直接求人者に公開するのではなく、中途採用ツールに登録して求人内容に沿った応募者を選別してもらうことができます。

中途採用の場合は業種や業界に絞った募集を行って、ニーズにマッチした人材を得たいはずです。
中途採用ツールで必要な条件を設定しておくなら、応募者は全員企業のニーズに対応しているため、採用もスムーズに進めることを期待できます。
さらに、応募者との二次面接のスケジュール管理なども行えるため、計画も行いやすいです。効果的な採用活動にするため、利用を検討してみることができます。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業側が求める人材に対して直接口説くことです。求人広告を出して応募者を待つと言う方法ではなく、企業側が自らターゲットとなる人材に対してアプローチする方法になります。
ダイレクトリクルーティングを実施することで直接スカウトすることになるため、ピンポイントでスピーディーなアプローチをすることが可能です。

企業が自ら行動するため、より密接にコミュニケーションを取ることができ、企業側はアピールしたい自社のポイントを直接提示することができるため、ミスマッチを減らすこともできます。
その分、長期化する場合もありますが、ダイレクトリクルーティングを利用することも考えてみましょう。

スカウトサービス

スカウトサービスは、Web上に登録された候補人材の経歴やスキルを確認して、企業や人材派遣会社がスカウトメッセージを送信することができるサービスです。
スカウトサービスは転職サイトや人材紹介が保有するデータベースを活用することで、求職者の職務経歴を細かく確認することができるため、企業側の条件にマッチした人材を獲得しやすいです。

スカウトすることで相手も前向きに転職を考えてくれるため採用率を上げることができ、またミスマッチも防ぐことが可能です。
優遇条件を出すことで、競合他社との差別化も図ることができ、自社とマッチした人材を採用して経営を向上させることが期待できるでしょう。
上記で紹介したダイレクトリクルーティングと似ていますが、多数の方にスカウトできるなど特徴に少し違いがあります。

中途採用サービスの選び方とは?

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中途採用サービスを利用するときは、選び方についても確認しておくべきです。
中途採用サービスの選び方を確認しておくことで、自社に合ったサービスにより効果を期待することができます。
選び方のポイントは以下をご覧ください。

スピーディーに見つけられるか

中途採用サービスを利用するときは、スピーディーに人材を見つけられるのか確認すべきです。
中途採用の場合は、緊急でマッチした人材を探している場合もあるでしょう。
そのため、できるだけ早くニーズを満たした人材を見つけられるようサポートしてくれるのか確認すべきです。

採用サービスによってスケジュール管理や人材へのアプローチ方法などは違いがあるため、全て同じと言うわけではありません。
また実績も確認することで、早く人材を見つけるのが得意なのかも判断することが可能です。
業種や業界によって採用スピードが変わることもあるため、しっかり確認して選択するようにしましょう。

専門性の高い人材が登録されているか

中途採用サービスを利用するときは、専門性の高い人材が登録されているのかも確認すべきです。
中途採用の場合は、専門的なスキルを持った人材の採用を考えている企業もあるでしょう。
採用サービスによっては業界専門で人材を確保しているサイト、また高度なスキルを持った人が多く登録されているところもあります。

ピンポイントで専門的な人材を確保したいなら、採用サービスの登録者層などを確認することでマッチしているのか確認できます。
この点も押さえて選ぶようにしましょう。

おすすめの中途採用サービスを紹介

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中途採用サービスを利用するときは、どのようなサイトを活用することができるのか知っておきたいでしょう。
中途採用サービスもたくさんあるため、特徴やポイントを把握して自社に合ったものを選択する必要があります。
おすすめの中途採用サービスを紹介しましょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、キャリアアップを目指す向上心の高い20~30代の登録者が多いです。
各業界の実務経験者も多数在籍しているため、各企業に合わせたエキスパートを見つけることも期待できます。

特に営業やIT業種、管理部門職種において企業の活躍を見込むことができます。
また、サポートしてくれる専門スタッフは豊富な知識を有しており、的確なサポートにより円滑に採用することができるように取り計らってくれます。
広告料は0円の完全成功報酬型を実現しており、マイナビグループ全体の採用リソースを利用することができるため、効率的に求めている人材を見つけることが期待できるでしょう。

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DODAエージェントサービス

DODAエージェントサービスは、人材紹介を行っている会社です。
若手から中堅層まで幅広い年代の登録者がおり、自社の用途に合う年齢の求職者を見つけることができます。
また、専門性の高い人材もたくさん登録されているため、自社の要望に沿った人材を見つけることもできるでしょう。

アプローチ範囲が広く、訴求性の高い求人広告を作成することができるため、アプローチも最大限行うことができます。
さらに、採用した人材が短期間で退職した場合は一部返却制度もあるため、保証という点でも安心できる部分があります。
採用課題に合わせてサービスラインナップを選ぶこともできるため、中途採用を考えているなら、DODAエージェントの利用も検討できるでしょう。

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MUSUBU +

MUSUBU+は月額3万円から利用することができる採用コンサルティングツールです。企業の用法に合わせて適切なTMP設計を行い、コンサルティングの知識と経験、成功ノウハウを提供して人材採用を進めていきます。
プロの採用担当者がサポートしてくれるため、自分の採用活動で分からない部分や悩んでいるところがあるなら、相談して方向性を決定していくことが可能です。

また、独自のテンプレートを提供しているため、自社採用サイトを作成して求職者を募ることもできます。
求人票の掲載件数に応じてライトプラン、スタンダード、エンタプライズとプラン分けされていますが、どのプランでも手厚いサポートを受けることが可能であり、自社の要望を満たす採用活動に繋げることが可能です。
内容を確認して中途採用につなげるようにしてみましょう。

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ダイレクトリクルーティングでおすすめのサイト

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中途採用をするときにダイレクトリクルーティングを活用したいなら、どの業者を利用すべき何か知っておきたいでしょう。
たくさんの業者がサービスを提供していますが、その中でおすすめがあるので紹介しましょう。

ミイダス

MIDASはダイレクトリクルーティングに特化した転職サイトです。
求職者の場合は掲載企業もたくさんありるため、自分の関心ある企業への転職を前向きに検討することができます。
企業側にとっては人材に直接スカウトすることができ、自動オファー送信機能を利用することにより、選考短縮をすることもできます。

担当者が付くのでサポートを依頼することもでき、人材採用の点で大きな支援を受けることも可能です。
また、掲載期間屋採用人数に関しては制限も無いため、自社の計画に合わせて支援を期待することができます。
ダイレクトリクルーティングサービスとして適切なアプローチをすることができるため、利用を考えてみましょう。

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リクナビNEXT

リクナビNEXTは、大手人材紹介サービスであるリクナビが運営しています。
企業側は求人者が登録した経歴などをもとにして直接オファーを送ることができるため、自社の要望に合う人材を見つけたならアプローチすることが可能です。

リクナビ自体が知名度も高く、中小企業への転職にも強いため、どの規模の企業でも中途採用の面で人材確保できる可能性が高いです。
利用料金は掲載期間や標準順位、求人の情報量に応じて価格が異なります。
成功報酬ではないため、自社の費用に合わせて採用活動をすることができるでしょう。

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おすすめのスカウトサービス

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中途採用をするときにスカウトサービスを活用するなら、どこを利用すべきか悩むこともあるでしょう。
数あるスカウトサービスの中でも特におすすめできる業者があるため、それぞれ特徴も押さえて紹介しましょう。

Re就活

Re就活は20代専用の転職サイトになっており、第二新卒などの若手人材に特化しています。サイト内では詳細な検索を行うことができるようになっており、企業から求職者を直接スカウトすることも可能です。

プランでは、50通からスカウトメールを送信することができるようになっており、ライトプランだと35万円の料金設定です。
求職者からコンタクトが来ればスマホでWeb面談をできるようになっているため、採用活動をスムーズに進めていくこともできます。
若手の人材を採用したい企業は利用を検討してみましょう。

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Paiza

パイザはスキルチェックで、プログラミング診断を行うことができます。
プログラミング診断では、求職者のスキルがどの程度なのか把握することができ、自社の要望に沿っているのかデータから確認することが可能です。

スカウトメールは毎週100通送ることができ、成功報酬制度なので費用が変わります。
スカウトメールで相手から反応がくれば面接から対応することもできるため、スピーディーに採用活動を行うことが可能です。

>>ホームページ

ビズリーチ

ビズリーチはハイクラス人材を登録しているサイトであり、会員数は100万人を超えているため、要望に沿う人材を見つけ出しやすいです。
データベース上から検索して気になる人に直接スカウトメールを送信して、アプローチすることができるため、採用活動を順調に進めていくことができます。

プラン期間は半年ほどあり、スカウト通数は400通からになっているため、多くの人にアプローチして大量採用することも可能です。
登録者数の多さから即戦力を見つやすいため、利用を検討してみることができるでしょう。

>>ホームページ

中途採用サービスを利用してみよう

中途採用サービスを利用するなら、即戦力など自社の要望に沿った人材を見つけやすいです。
即戦力の人材を見つけ出すことができるため、もし効果的に人材採用したいなら、積極的に利用を検討すべきです。
各サービスにより特徴などに違いもあるため、まずは問い合わせなどで詳細な内容を確認するようにしましょう。

【人事必見!】内定承諾の決め手はどこにある? 内定承諾率をあげるために人事ができること

内定承諾の決め手はどこにある? 内定承諾率をあげるために人事ができること

就活中、学生は複数の企業へエントリーし、同時進行で就職先を決めていきます。売り手市場が続く中、2社3社と内定を取得する学生も珍しくなく、企業にとっては、内定辞退につながりやすい要因となっています。

内定先が複数ある場合、学生が内定を承諾する決め手は何なのでしょうか。

今回は、学生が就職先の決め手となる理由、内定承諾率を上げるポイントについてご紹介致します。

就職の決め手となった項目10

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就職みらい研究所では、就職プロセス調査(2023年卒)「2022年12月1日時点 内定状況」の調査を行い、大学生の就職確定者が、もっとも就職先の決め手となった項目について、次のような結果を上げています。

 1位 自らが成長できる
 2位 希望する地域で働ける
 3位 会社、団体で働く人が自分に合っている
 4位 福利厚生や手当が充実している
 5位 企業や業界の安定性がある
 6位 ゼミや学校で学んだ事が活かせる
 7位 企業、団体の理念やビジョンに共感できる
 8位 年収が高い
 9位 会社や業界の成長性がある
 10位 教育や研修制度が充実している

上記の結果から、就活生たちは会社に入り、自分が成長したいという気持ちを持ちつつ、希望する地域で働く事や、人間関係、福利厚生や安定性や成長性なども、就職先を決める上で、重要視していることが伺えます。

同調査では、2021年から2023年までの結果を掲載しており、年度によって多少割合の変動はありつつ、上記の傾向が続いています。

内定辞退率と内定取得企業数

就職みらい研究所では「就職プロセス調査 2022年12月1日時点内定調査結果」を発表しています。その調査結果によりますと、内定辞退率は、2023年卒が64.6%となっており、内定平均企業数は2.45社で、6割以上が2社以上の内定を取得している結果となっていました。

また、マイナビでは、国内企業約2300社を対象に、2022卒者の内定状況と2023年卒採用の見通しについて調査を行い、2022年卒マイナビ企業新卒内定状況調査と題して、結果を発表しています。

その結果によりますと、8割近くの企業が、前年度より採用活動の印象は厳しかったと回答しており、その理由として、母集団の確保が第一位に上げられ、その次が来るのが内定辞退となっています。

内定辞退を、採用活動の厳しかった理由として上げた企業の割合は、前年度と比較して大きく上昇しており、特に上場企業では、5割以上の企業が上げる結果となっています。

2023年卒の採用状況

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2023年卒の採用市場がどのような状況について、見ていきましょう。

・採用計画の充足は約「4割」

リクルート社の研究機関である就職みらい研究所では、2023年の学生の就職活動と企業の採用活動の実態、2024年の見通しについて調査を行い、「就職白書2023」という報告書でまとめています。

その調査によりますと、新卒採用の採用計画で、予定していた採用人数を充足できた企業は約4割で、昨年度より約12ポイント減少という結果となりました。

採用数が満たなかった理由として、事業方針の変更などで、予定より採用人数を減らしたというケースもありますが、応募が来ない、選考辞退や内定辞退というように、活動の結果として人数が満たなかったと、いう割合が約半数でした。

・約5割の学生は内定後も就活を続けている

新卒の内定率は、大学4年の4月に4割弱だった割合が、内定解禁日である6月1日には、7割を超えます。ところが、同日時点で、5割弱の就活生がまだ就職活動中を続けています。

内定後も就活を続ける理由として、第一希望の会社へ就職したい、納得いくまで活動したい、幅広い企業へ応募し、自分に向いている仕事を見つけたいという事が上げられています。

就職活動の早期化が進んでいますが、早い段階で内定者を決定しても、企業としては、その後に内定辞退となる可能性があることを、十分踏まえておくことが必要です。

内定承諾率を上げるためのポイント

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売り手市場が続く中、一定の割合で内定辞退がある事は分かりましたが、事業を正常に継続していくためには、出来るだけ内定辞退を少なくし、内定承諾率を上げていく対策をしなければなりません。

それでは、内定承諾率を上げるためのポイントを見てきましょう。

採用活動全般でのポイント

採用活動全般からみた、内定承諾率を上げるための3つのポイントです。

・採用ブランディングを行う

自社ならではの強み、イメージを人々に認知してもらうのがブランディングです。他社との差別化を図り、自社ならではのイメージや強み、特徴を作っていきます。このブランディングを採用戦略に取り入れたのが、採用ブランディングです。

大企業や人気企業では、もともと知名度があるため、自然と候補者が集まってきます。ところが、日本企業の9割以上と言われている中小企業は、就活するまで応募企業の事を知らなかった、という学生も多いでしょう。

採用市場で結果を出すためには、認知度を上げ、自社ならではの特徴やイメージを出し、自社にマッチする人材に届くような、効果的な広報活動が必要です。

広報活動はやみくもに行っても、費用や手間が掛かる上、必要以上の人に情報が届いてしまうと、のちに選考に時間を取られてしまいかねません。

ターゲットとする人たちに自社を認知してもらい、興味をもってもらうためには、どのような方法で広報活動を行えばよいのか、自社の企業風土や今後の方向性などをハッキリさせ、求める人材へ、自社の情報が届くような計画を立てていく必要があります。

・就活生への連絡をスピーディに行う

採用活動中、候補者と企業は、何度か連絡を取り合う場面があります。例えばインターンシップや選考時の日程調整などの場面で、メールや電話で担当者と候補者が、連絡を取り合うといった場面が考えられるでしょう。

就活生は、同時に複数の企業に応募しています。そのため、連絡が遅いと他の企業の予定が先に入ってしまう事も想定できます。

また、連絡が遅い場面が何度か続くと、候補者が不信感を感じて、選考を辞退してしまう可能性も出てくるでしょう。

応募してきた候補者に対し、スピーディに対応できるよう、担当者の人数の確保や選考を進むターゲットなど、しっかりと固めておきましょう。

・候補者へのマナーを見直す

選考工程は、候補者と会社の相互理解を確かめる場所です。面接では、直接またはWEB上で、直接志望動機や働く意欲、人間性や社風、職場環境などをすり合わせて行きます。その中で、企業と候補者がマッチするかどうかを判断していきます。

採用活動を行っていく中、一定の割合で選考辞退や内定辞退は起こりうる事ですが、ここ最近、選考辞退や内定辞退者が増えた場合、何らかのマナー上で問題が無かったか振り返ってみる必要があるかもしれません。

また電話やメールを通じ、説明会や見学会の案内、面接の日程調整などで連絡を取り合う際にも、マナーを欠いた行動が無いかどうか確認が必要です。

上記で記載した、“連絡が遅い”事もマナーとしても良くないことですし、相手が学生だからといって、横柄な対応をしてしまうような事があれば、信頼関係を失いかねません。加えてそうした行動は、SNS機能が発達した現代では、就活生の間であっという間に広がってしまいます。

応募者が増えない、選考辞退や内定辞退が続く場合は、マナーについても再度見直しをしてみましょう。

採用プロセスごとのポイント

続いて、採用プロセスごとのポイントについて、ご紹介します。

・母集団形成時

どのような母集団を形成するのかが、採用工程のカギを握ると言っても過言ではありません。実際に2022年卒マイナビ企業新卒内定状況調査の中で、採用活動を難しくする理由の第一位に挙げられています。

自社に合わない方法で募集を行えば、応募者が来ない又は来すぎてしまう、応募者は来るがマッチする人材が来ないという状況になり、採用活動の長期化や、やり直しが必要な状況へと繋がってしまいます。

例えば複数の人数を同時に採用したいのであれば、広い範囲へ募集案内を出す必要がありますし、IT関連の専門的な知識や技術を持つ人材を採用したいのであれば、そうした学校や学部の学生を直接スカウトする方がスピーディでしょう。

事業内容や事業規模、勤務地が地方か都会かによっても、適した求人方法は変わってきます。優秀な人材を、工数を掛けることなく採用したいのであれば、費用は掛かりますが、求人サイトを利用し、専門のエージェントの手を借りるという方法もあります。

インターンシップに参加した学生の中から、優秀な人材に声を掛け、優先的に採用する方法を取っている企業もあるでしょう。

どのように候補者を集めるのか、自社の特徴や採用市場の状況を見つつ、母集団形成の方法を検討してきましょう。

・面接などの選考時

面接は、直接候補者対面を行う非常に重要な場面です。表情や質問に対する答え方など、書類選考では分からない人間性を判断するための大切な活動です。

面接では、会社が候補者を見ている反面、候補者も担当者を通じて、会社を判断しています。面接官の質問内容や態度など、候補者側も企業をも見ています。

面接官の質問内容に問題が無いか、就活ルールに反するような、差別的な発言やプライベイトに踏み込んだ質問をしてないか、時間が長すぎたり短すぎたりしていないか、確認しながら選考活動を行っていきましょう。

・内定承諾時

内定承諾の連絡は、出来るだけ早く行うのがポイントです。就活生は複数の企業へ応募しており、面接からあまり間が空いてしまうと、候補者の気持ちが他社へ移行する可能性があります。

内定承諾者が決まったら、すみやかに連絡をいれましょう。可能であれば、メールや郵送だけではなく、電話も合わせて行うと候補者に気持ちが伝わりやすくなります。

・内定承諾後~入社まで

就活ルールでは、内定解禁日は10月1日になっています。それ以前に内々定という形で、就活生に内定の連絡を企業も多いでしょう。

つまり、就活生は、早くて半年以上、長ければ1年近く内定から入社まで間が空くことになります。

その間、内定承諾をした学生に対して何もしないのではなく、研修会や勉強会を行う、内定者懇親会を行うなどで、内定者と定期的にコンタクトを取り続け、内定辞退を避けるようにしましょう。

まとめ

今回は、最新の内定状況を踏まえ、学生が内定承諾となる決め手や、内定承諾率を上げるポイントについてご紹介してきました。

学生は、就職先を選ぶ時、自らの成長を望みつつ、福利厚生や勤務先など、安定性を重要視していることが分かります。

売り手市場が続く中での採用活動では、一定の内定辞退は視野に入れつつ、学生が企業に臨むことを踏まえ、採用プロセスやマナーの見直しを行うことで、内定承諾率を上げていくようにしましょう。

候補者不足や内定承諾率で悩んでいる企業は、今回の記事を読んで参考にしてみて下さい。

通年採用と一括採用の違いとは?それぞれの違いやメリット・デメリットはどこにある?

通年採用と一括採用の違いとは?それぞれの違いやメリット・デメリットはどこにある?

日本における新卒採用では、学生の卒業時期に合わせ、企業が一斉に採用活動を行う、一括採用が主流になっていました。

ところが、近年社会のグローバル化の影響や少子化により、一括採用にこだわらず、年間を通じて採用活動を行う通年採用を導入する企業も増えてきました。

今回は、一括採用と通年採用の違い、メリット・デメリットなどをご紹介致します。

通年採用とは

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通年採用とは、年間を通して採用活動を行う事を言います。

決められた採用ルールに乗っ取り、学生の卒業時期に合わせ、4月に一斉に入社する“一括採用”に対し、通年採用は、時期を問わず採用する方法として、新卒採用の場で使われます。

一括採用は、広報解禁日や内定日など、政府が定めたルールに基づき、企業が採用活動を一斉に進めていきますが、通年採用では、時期ではなく、各企業が欠員や新規事業などの理由で、状況に応じて、採用活動を行います。

通年採用が注目されるようになった背景

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新卒採用と言えば一括採用が主流だった流れに対し、通年採用が注目されるようになった背景には、次のような点が上げられます。

・採用競争の激化

日本の人口は少子高齢化が進み、労働人口の減少が問題となっています。総務省㏋人口推計表(2023年2月報)で発表された、2022年9月1日時点の15歳未満の人口は、前年同月と比べて1.9%減少し、総人口の約4倍もの減少率となっています。

つまり、今後も労働人口が減少するため、必然的に優秀な人材を獲得すべく、各社で採用競争が激しくなることが予想されます。

これまでのように、一斉に採用活動を行い、新卒採用を行っていては、必要な人材が確保出来ず、業務に支障が出る可能性があります。

必要な人材を確保するためには、採用時期に捕らわれない方法を取り入れていく事が不可欠になってきました。

・グローバル人材や第二新卒者の確保

自社にマッチする人材が、一括採用の時期に、必ずしも就活が出来る状態とは限りません。例えば海外の学校卒業者や部活の大会の出場者、専門的な資格取得のための勉強中のなど、何らかの理由で、応募に間に合わなかった人達もいるでしょう。

世界経済のグローバル化に伴い、企業としても、世界市場を視野に入れた対策が必要になってきました。今後の世界進出を考えた際、外国人留学生や海外での生活経験がある人は、グローバル化を目指す企業にとっては、活躍が期待できる人材でしょう。

ところが、こうした学生を採用したくても、一括採用の場で獲得するのは難しい理由があります。それは、海外の大学では、卒業年度が日本の大学と同じ3月とは限らないため、採用時期が限定される一括採用では、応募のタイミングが合わないといった点です。

また、部活の大会や海外留学のため、就活が間に合わず、卒業後に就職先が決まっていない人や、新卒で入社後、早い段階で転職を考えている第二新卒者もいます。

上記のように、一括採用では難しい人材も、通年採用であれば、採用に繋がりやすいことから、通年採用に興味を示す企業が増えています。

・経団連と大学が通年採用に合意

2019年4月に経団連と大学側が協議を行い、採用の場でも多様性が必要ということで、通年採用の拡大について、正式に合意がされました。そのため、企業が通年採用を導入しやすい状況になりました。

これまで就活のルールは、経団連の指針の元に行われていましたが、2021年度卒より政府主導へと変わった事も関係しているでしょう。

政府は、2022年入社については、従来どおりとしており、通年採用の導入する企業は、2023年より増加が見込まれます。

通年採用の目的

通年採用の大きな目的は、必要な人材を必要な時に採用することと、幅広いタイプの学生を採用することです。少子化やグローバル化の影響を受け、採用を取り巻く環境は、変化を遂げています。

世界市場の競争で生き残るためには、めまぐるしく変化する社会に対応できる人材の獲得が欠かせません。

しかし、応募や選考時期が決まっている一括採用では、採用活動に制約があり、状況に応じた採用活動は困難です。また売り手市場で、人気企業や大企業に応募者が集中しやすく、その他の企業は人手不足な状況に陥りやすい、二極化が起こりやすくなります。

働き方が多様化する中で、転職など人の流動も活発になっています。その中で会社の将来のために、フレッシュで優秀な人材をいつでも獲得できるよう、通年採用は今後も増えていくと考えられます。

通年採用・一括採用のメリット・デメリット

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一括採用と比較した通年採用の内容や、導入する企業が増えてきた背景や目的について、ご紹介してきました。

通年採用を導入する企業が増えたとはいえ、一括採用はまだまだ新卒採用の主流となっており、一括採用ならではのメリットもあります。

それでは、通年採用と一括採用のメリット・デメリットについて、ご紹介していきます。

通年採用のメリット・デメリット

通年採用のメリット・デメリットを、企業側と応募者側から見ていきましょう。

・企業側のメリット

何といっても、必要な時に希望する職種や人材、人数を決めて募集を掛ける事が出来る点です。また、一括採用では出会えない海外大学の卒業者や留学生など、グローバルな人材に出会える可能性があることや、資格取得や海外留学経験、部活の大会へに出場など、意欲のある人材へとアプローチ出来ることが大きなメリットでしょう。

その他のメリットとして、競合他社が採用活動をしていない時期に採用活動を行う事が出来る事や、候補者が限られるため、候補者一人一人じっくりと向き合い、採用者を選択することが出来ます。

また内定辞退者や早期退職者が出ても、再び採用活動を行い、補充することが可能です。

・求職者のメリット

一括採用が間に合わなかった企業にも応募が出来る点、じっくりとエントリーできる点が求職者のメリットです。

また、企業側のメリット同様、他の候補者が少ない分、しっかりと企業が向き合える可能性が高いでしょう。

・企業側のデメリット

デメリットとして上げられるのは、工数と費用が掛かる点です。求人広告を出すには、費用が掛かりますし、選考や面接などを行うには、その都度、会社説明会や面接場所の設定や日程調整業務が必要です。

採用時期が決まっている場合、専任の採用担当グループを置き、年間スケジュールに沿ってある程度の人員や時間を掛けて、活動を行う事が可能です。

しかし、通年採用の場合、必要な時期に応じて採用活動を行うため、中小企業では、専任の担当者を置くことが難しく、通常業務と兼任する必要があり、担当者の負担が増える可能性があります。

・求職者のデメリット

通年採用では、対象者が社会人経験のある第二新卒者まで、幅広い枠で募集を掛けている事があります。そのため、社会人経験の無い新卒者から見ると、採用のハードルが高く感じるかもしれません。

また、一括採用の時期には、多くの企業のエントリー時期や企業情報などが、一斉に入りやすい傾向がありますが、通年採用では、一社一社自分で調べていく必要があります。

一括採用のメリット・デメリット

続いて一括採用のメリット・デメリットです。日本の新卒採用で長く行われてきた方法で、通年採用と一括採用の両方を取り入れている企業も多いです。

・企業側のメリット

一括採用は、一定のルールに基づき活動を行ってきます。通常、卒業年度直前の3月1日の広報解禁日からスタートし、エントリーの受付、6月1日より面接などの選考開始、10月1日の内定という流れとなっています。

実際には、広報解禁日前に、卒業年度の前年度の夏ごろより、インターンシップなどを行い、学生と接点を持つ企業もあるでしょう。

一括採用のメリットは、スケジュールに沿った活動で、計画が立てやすい事、多くの学生から応募が来るため、その中から自社にマッチする人材を選ぶことが出来る点です。

・求職者のメリット

エントリーの時期には、多くの学生が情報を求めるため、企業情報が手に入りやすい事、企業側も受け入れ態勢が整っている事です。

複数の企業へエントリー出来るので、活動を通じて自分に合った企業へ応募する事が可能になります。

通年採用の導入する時のポイント

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これまで一括採用しか行っていなかった企業が、通年採用を導入する場合、いくつかのポイントがあります。

以下のポイントを押さえて行っていきましょう。

・採用活動のゴールを決める

一括採用の場合、政府が定めたルールがあり、必然的にそのルールに沿って行っていきますが、通年採用の場合、自社で独自に計画を立てて進めていきます。

そのため、採用する人物像や求める能力、必要とする部署や人数など、目標や計画をしっかり立て、この採用活動で目指すゴールを定めます。

・現場、人事、経営者で採用ターゲットをまとめる

採用活動を行うのは人事部ですが、採用した人が勤務するのは現場です。また、決定権を持つ経営者の意見も大切です。

一口に会社が求める人物といっても、現場、人事、経営者の間で同じ意見とは限りません。社内での意見が一致していなければ、候補者が来ても、選考に時間が掛かり、採用活動が長期化してしまいます。

採用活動開始前に、ターゲットを定めておきましょう。

・採用方法や体制を整えておく

採用するターゲットやゴールが定まったら、具体的に採用方法を定め、体制を整えていきましょう。

求人はどのように行うのか、採用部署や担当者の選定、日程や配属場所、教育方法やフォローなど、実際に採用活動を行ってから慌てないように、しっかりと体制を整えておく必要があります。

通年採用している企業例

通年採用を導入している企業例について、ご紹介します。

・株式会社ファーストリテイリング

株式会社ファーストリテイリングは、ユニクロやGUなどのファッションブランドで有名な企業ですが、同社では、大きく分けて、地域店舗で勤務する地域社員と、店長や管理職候補であるグローバルリーダーとに分かれています。

グローバルリーダー候補職は、一年中いつでも応募を受け付けており、学年、新卒、中途、国籍を問わないオープンな採用方法で、自由に応募できる仕組みになっています。不合格になっても、年度が変われば再チャレンジが可能です。

・ソフトバンク

ソフトバンクでは、2015年よりユニバーサル採用と導入しています。挑戦したい方には門戸を開き、募集対象は、新卒・既卒を問わず、一度就業した人でも、再度挑戦できる仕組みになっています。

選考方法もユニークで、№1採用やインターンシップなど、バラエティーに富んだ選考プログラムがあり、自分に合う方法でアピールが可能になっています。

まとめ

今回は、通年採用が増えてきた背景や目的とともに、一括採用との違いやメリット・デメリットについてご紹介してきました。

採用競争の激化やグローバル化が進む中、採用方法も、柔軟で効率的な方法が求められるようになりました。

就活ルールの主導が経団連から政府へ移行したことにより、通年採用を導入する企業は、今後増加が見込まれます。

通年採用と一括採用は、どちらもそれぞれメリット・デメリットがあり、それを把握しつつ運用していく事が大切です。

通年採用に興味を持つ企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。

新卒採用の採用基準とは?優秀な学生を見極めるための重視するべきポイントを徹底解説

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採用基準とは、自社が求める人間性や能力を、公平に判断するための指標の事を言います。
新入社員は中途採用と違い、社会人経験の無い人がほとんどです。
そのため仕事に対する能力やスキルで判断できないため、明確な採用基準の設定が欠かせません。

今回は、新卒採用における採用基準をどのように設ければ良いのか、重要視すべきポイントなどについてご紹介していきます。

採用基準とは

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新卒採用を行う際、候補者となる学生を、書類審査や面接などで選考していきますが、限られた期間で、多数の候補者を絞っていかなければなりません。

加えて、面接官ごとや選考方法にバラツキがあっては、公平性が保てないことから、どのような人物を採用するのかという指標を表したのが、採用基準です。

新卒採用で採用基準を決める理由

新卒採用で、採用基準を決める3つの理由について、ご紹介します。

①人事部・現場・経営陣との間の齟齬をなくすため

採用した人が関わるのは、

  1. 採用業務を行う人事部
  2. 実際に採用した人が実際に働く現場
  3. 決定権を持つ経営陣

この3つでしょう。

自社に適切な人物するために定められる採用基準ですが、どのような人物が適切かを考えると、各部署でやや基準が異なります。

各部署とのズレがあるまま採用活動を行うと、採用する人物のミスマッチが起こり、採用活動の長期化や採用した人物が会社で活躍出来ない、または早期離職といった事が起こり、会社にとってマイナスになります。

採用後に実際に勤務する、現場の意見をしっかり取り入れることも重要ですが、現場で役立つ能力さえあれば良いと言う訳ではありません。

基本的な社会人としてのマナーや適性能力、志望動機や企業への理解度なども、企業の一員として重要なポイントですので、各部署とのすり合わせを行っておく必要があります。

②選考の公平性を保つため

選考には、複数の人が関わります。候補者の評価について、バラツキが多いと選考を行うのに時間が掛かる上、評価があいまいになってしまいます。

選考方法には、主に書類選考と面接がありますが、特に評価が難しいのが面接ではないでしょうか。

新入社員の面接は、平均で3回ほど行われます。
面接が難しい理由の一つに、面接官の心理的バイアスが上げられます。

面接官を複数配置する、面接官の研修を行うなどの対策を行う企業も多いですが、その他にも、面接官によって評価に大きなブレが無いよう、しっかりした基準を設けることで、選考が公平に行えることになります。

③早期離職を防ぐため

新入社員の選考は、半年から1年近く、長い期間を掛けて行われます。
募集広告や説明会など、工数や時間を掛けて行われますが、採用基準があいまいだと、自社にミスマッチの人材を採用してしまい、入社後に採用した人が能力を発揮できなかったり、他の社員のパフォーマンスにも影響を及ぼしたりするほか、早期離職につながってしまう可能性もあります。

研修や教育を行った新入社員が早期離職をしてしまうと、他の社員の負担が増えることや、再度採用活動が必要になるなど、会社にとっても大きな負担になります。

採用基準を改善すべき時

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採用基準は一回決めたらそれで終わりではなく、時代や状況に合わせて見直しや改善を行う必要があります。

また、法改正によっても、これまで問題なかった基準が、法に触れてしまうケースもあります。

採用基準を改善すべきケースについて、まとめました。

①新卒採用が定員に満たない時

企業が、事業を滞りなく進めていくには、一定の人数が必要なため、採用する人数や配置場所など、あらかじめ採用計画を立てて、採用活動を行っていきます。
ただし、会社の知名度や職種によっては、なかなか候補者が集まりにくいケースもあるでしょう。

卒業年度の1年前の夏くらいから、インターンシップの受け入れが始まり、エントリーの受付、書類選考や面接へと、半年から1年ほどの期間を掛けて進んでいくのが一般的です。

採用活動を行っていても、応募者が少ない、求める人材が来ない場合、求人活動に問題があることの他、採用基準のハードルが高すぎるのかもしれません。

求人活動を他の方法に変えてみるとともに、採用基準をやや緩やかにすることで、採用する人員を増やせる可能性があります。

②希望条件にマッチする候補者が集まらない時

近年採用活動のオンライン化や売り手市場により、学生の活発な就職活動が見られます。

2022年の就職みらい研究所の発表によりますと、大学4年生の7月1日時点で、2社以上の内定を取っている学生は6割を超えており、その分内定辞退率も多いのが現状です。

このように企業にとっては、優秀な学生の獲得が厳しい中、候補者が来ても、なかなか自社に合う人がいない場合、求人案内を出す場所や方法を変えるほか、採用基準についても、見直しが必要です。

③早期離職者が多い時

早期離職とは、採用後、数年で退職することを指しますが、大学生の新卒採用が3年以内に離職する割合は約3割と言われています。

希望する就職先だったが、入社してみたら自分とは合わなかった、プライベートの環境が変化したため、今の生活に合う職場で働きたいなど、働き手の理由により、離職者が早期離職場合もあるでしょう。

ただし、早期離職者が急に増えた、年々増え続けている場合などは、職場環境を見直すとともに、採用時の採用基準が、現場の求める人材とズレが生じている可能性もありますので、採用基準について、離職が増えている現場と共に、再度見直してみましょう。

④採用・選考ルールの禁止事項に触れる時

公正な選考が行われるよう、厚生労働省は採用に関するルールを定めています。
公正な選考の基準として、「応募者の適性や能力とは関係ない事柄で採用を否定しない」、「応募者の基本的人権を尊重すること」とされています。

採用時に次のような事を候補者に記載させる、面接時に質問する、実施することは就職差別につながるおそれがあり、注意が必要です。

・本人に責任のない事項の把握

出身地や家族に関する事、住宅に関する事、生活環境や家庭環境に関する事

・本来自由であるべき事項の把握

宗教や支持政党、人生観、尊敬する人物、労働組合や社会運動に関する事

・身辺調査の実施や不必要な健康診断の実施

また男女雇用機会均等法や障害者雇用促進法により、性別や障害を理由に、合否を決めることは禁止されていますので、禁止事項や配慮すべきことを行っていないか、定期的に見直しましょう。

このように、法律により、採用ルールが変わることもありますので、法改正にも注意が必要です。

新卒採用の採用基準で重要視するポイント

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続いて新卒採用を行う上で、重要視するポイントをご紹介します。

資格や成績など、比較しやすい項目だけではなく、人間性や基本的な処理能力など、他の社員との関係性や、力量などを総合的に判断できるよう、採用基準を明確にしていきましょう

採用基準で比較的重要視されるポイントについて、ご紹介してきます。

・コミュニケーション能力

経団連の調査によりますと、企業が新卒採用で求める能力として、10年以上「コミュニケーション能力」を上げています。

コミュニケーション能力とは、他人と意思疎通を上手く図る能力の事を指し、どのような職場でも、コミュニケーションを取る事は必要です。
チームで作業をする際、進行状況の確認や相談など、スムーズに業務を進めていくためには、適度なコミュニケーションが欠かせません。

特に、社外の人と接触する機会が多い営業や販売では、取引先や顧客との間で高いコミュニケーション能力が求められます。

主体性

主体性も、上記のコミュニケーション能力と同様、新卒採用で、重要視されているポイントの一つです。

主体性とは、自分の意思や判断に基づいて行動する態度や性質の事を指します。
つまり、自分がすべき事を見極め、自発的に行動・判断できること、自分の長所や弱みを把握し、厳しい状況であっても取り組める能力の事を言います。

世界市場が目まぐるしく変化してく中、上司の指示や意見を待つのではなく、自分で考え、判断し、自発的に行動する力が求められるようになってきました。

特にコロナ渦においては、働き方が大きく変化しました。
上司や同僚が常に近くにいて、いつでも相談や質問が出来る状況から、リモートワークへと変わり、同僚や上司への質問や相談する時間や方法も限られるため、自分で考え判断せざるを得ない状況が増えました。

このように、働き方が多様化する中、たとえ大きな変化や難しい状況下でも自分で考え、判断できる能力が求められています。

・チャレンジ精神

チャレンジ精神とは、新しいことに突き進む力、苦手なことや困難なことに立ち向かう力の事を言います。

市場は常に変化しており、競合他社との競争に勝ち続けていくためには、守りではなく、新しい事や困難な事に立ち向かう、チャレンジ精神が必要不可欠です。

企業としては、難しい事や新しい事にも恐れず挑戦するような、チャレンジ精神を持つ人材を求めています。

・協調性

会社は、組織やチームごとに分かれ、それぞれ担当業務を持っています。
自分の判断や方法について主体性を持つことや、チャレンジ精神も大切ですが、組織やチームで動いている以上、協調性も大切な要素です。

同僚や先輩、上司の言う事に耳を傾け、協力して物ごとをやり遂げられる力も、社会人として求められる重要なポイントになります。

・誠実性

誠実さとは、倫理や道徳を守り、物事に対し真面目に取り組む事を言います。
新入社員は、中途採用者と違い、スキルや能力がまだ身についていません。

しかし、これから先輩社員と業務を教わる中で、素直で真面目に取り組む姿勢があれば、信頼関係を築くことができ、双方にとってモチベーションが上がりやすく、より良い関係に繋がります。

・基本的な処理能力

人間性がどんなに良くても、会社で業務を行っていくには、ある程度の基本的な処理能力が求められます。

PCスキルやメール文やビジネスマナーなどの他、適性検査などの結果を元に判断します。

採用基準を明確する上での注意点

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採用基準を明確にする上での注意点をまとめました。

・成果を上げている社員の行動特性を参考にする

新入社員のミスマッチが多い、早期離職者が増えたと感じる場合、これまでのデータを分析し、成果を上げている社員の特性を参考にしてみましょう。

どの点が自社とマッチしているのか、どういう点が成果を出せるポイントになっているのか、採用基準を決める際に参考にしてみましょう。

・優先順位を決める

優秀な人材を求めるあまり、あれもこれもと採用基準を盛り込みすぎると、採用基準に合う人の幅が狭くなってしまい、採用活動が長期化してしまいます。

採用活動の目的を振り返り、どの点を優先するのか、順位をきめていきましょう。

まとめ

今回は、新卒採用の採用基準を決める際に、優秀な学生を見極めるためのポイントについてご紹介してきました。

採用基準を明確にすることは、採用の公平性を保ち、会社に合う人材の採用、早期離職の防止へと繋がります。

新卒採用の採用基準に悩んでいる企業は、この記事を参考にして下さい。

人事採用担当者を悩ませる代表的な悩み11選

人事採用担当者を悩ませる代表的な悩み11選

人事採用業務は、共に働く仲間の採用や教育を担う、重要な業務です。売り手市場や人手不足が続き、採用市場は自社に合う人材を獲得するために、年々厳しい状況が続いています。

求職者が応募する際に悩むのと同様、人事採用担当者も日々悩みを抱えながら、業務に携わっているといっても過言ではりません。

では、人の採用や教育に関わる人事採用担当者が抱える悩みとは、どのような内容なのでしょうか。

今回は、人事採用担当者が抱える代表的な悩み11選をご紹介致します。

人事採用の流れ

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人事採用業務には、新卒採用と中途採用があります。新卒採用の場合、目標を立て、担当者を選び、長期的なスケジュールを組み計画的に進めていきます。中途採用では、人手不足や新規事業など、何らかの理由で、人を採用する必要が出てきた場合、採用人数や期間、募集職種などを定め、計画に沿って進めていくのが一般的です。

・新卒採用の場合

新卒採用の場合、卒業年度の1年前の夏(大学生であれば3年生)を対象としたインターンシップの受け入れが始まり、広報解禁日の3月1日以降になると、求人案内の開始と学生からのエントリーが開始されます。

それ以降は応募者の対応、面接日の日程調整や内定者決定、内定者フォローと、採用まで継続的に業務が続きます。

・中途採用の場合

中途採用の場合、募集から採用まで、平均2か月ほどの期間で行われると言われています。

希望職種の求人を出し、書類選考や面接を経て内定となります。選考は新卒採用と比較すると、簡素化して行われることがほとんどです。

採用状況による悩み9選

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採用業務は、求人案内をはじめ、応募者情報管理、面接等の日程調整と面接の実施、合否連絡から内定者フォローなど、多岐に渡ります。

さらに採用者がしっかりと実力を発揮し、会社に貢献できるよう教育や研修にも力を入れなければなりません。

作業工程が多く、人に関する仕事のため、細かい配慮が必要で、責任も重大です。そのため、採用担当者はさまざまな悩みを抱えています。

①新入社員採用担当者が抱える悩み

新入社員の採用の場合、採用人数や求める人材について、将来を見据えた目標を立て、計画に沿って進めていきます。

採用までの工程が長期に渡るため、工程ごとに悩みが発生します。新入社員採用時に抱えやすい悩みについて5選、ご紹介します。

・学生の認知度が低い

日本の企業は9割以上が中小企業であり、ほとんどの企業は大企業や人気企業と比べると、学生の認知度は低く、就職活動で初めて知ったという企業も少なくないでしょう。

そのため、合同説明会を出しても、学生が来ない、説明会を開いても参加した学生に熱意が感じられない、反応が薄いといった事が悩みとして上げられます。

新規事業や会社規模が小さい企業では、早い段階で積極的に学生と接点を持ち、会社の認知度を上げて、学生に興味を持ってもらう必要があります。

・応募者を見極めるのが難しい

募集を出し、応募者が来ても応募者を見極めるのは簡単ではありません。ほとんどの学生は、適性検査や面接対策をして来ます。

学生の場合、職務経験がないため、学生時代の過ごし方や専攻学部など、人間性などで判断しなければなりません。限られた選考の回数や時間で大勢の応募者の中から適性のある人物を選ぶ必要があるため、採用担当者はプレッシャーを抱えています。

・現場からクレームが出る

候補者は、いくつかの選考を経て、適性があると判断されると採用となります。ところが採用した人物が現場で思うような成果が出せないと、採用した部署に責任があると、現場からクレームが来ることがあります。

たとえば、人と接するのが好き・得意と言うことで、営業職に配属されたが、実際には顧客との交渉がうまく出来ない、人と話をするのは好きだが接客は苦手だった、正確さが求められる事務職で、ケアレスミスが目立つといったことが上げられるでしょう。

・面接辞退者や内定辞退者が出る

大学生の内定者のうち、約3割が内定辞退すると言われているのを、ご存じでしょうか。長期的に計画を立て、費用と工数を掛けて採用活動を行っても、面接辞退、内定辞退者が発生するのも、人事採用担当者を悩ませる事の一つです。

近年は、売り手市場が続いていること、オンライン面接の導入で、気軽に企業にエントリーがしやすくなった事から、応募しやすい傾向があります。

採用競争が激しくなる中、内定の早期化が進んでいますが、内定後も学生がより良い企業を求め、採用活動を続ける傾向があり、内定辞退者が出る状況になっています。

・早期退職者が出る

内定辞退者と同様、時間と工数を掛けて入社しても、早期で退職してしまうケースも多くあります。

厚生労働省が発表した令和3年度調査では、の新卒採用のうち、3年以内に会社を退職する人は、大卒者で約3割、高卒で約4割です。

教育や研修を行い育ててきた新卒社員が退職してしまうのは、採用担当者にとってもつらい悩みでしょう。

②中途採用担当者が抱える悩み

中途採用の場合、企業が求めるのは即戦力です。中途採用は人手不足や新規事業のため、すぐに会社で活躍できる、ある程度社会経験を積んでいる人を求めています。

そのため、募集する職種が限定的であったり、急を要したりするため、次のような悩みが発生しやすくなっています。

・求人が集まらない

自社に合った求人方法を検討する時間が無く、何となく求人募集を行ったが、思ったより人が集まらず、中途採用業務が長期化してしまったという事も、多いのではないでしょうか。

中途採用を行うのは、新卒採用で定員に満たなかった、退職者が発生した、新規事業の開始、課題強化のためなど多岐に渡ります。

新規事業開始や企業の課題強化のためなど、目的がハッキリしている場合は、ある程度準備を整えた上で採用業務を行えるでしょう。

ただし、急な退職者や新卒採用の定員割れや内定辞退などの理由で、人を集めることが目的となってしまい、何となく求人広告や求人業務を行った結果、希望する人が集まらないという事になります。

また、業界全体で求人が集まりにくい場合は、手広く求人を出しても人が集まりにくく、人手不足で工程を見直して時間も無いため、改善も進まず人事担当者を悩ませています。

・業務量が多い

中途採用で業務量が増えるのは、二つの理由が考えらえます。

まず一つ目ですが、中途採用では、新卒採用のように専用のチームや部署を作るのではなく、他の業務を並行して採用業務に当たらないとならない場合があります。特に人員が限られる中小企業では、この傾向が強いでしょう。

二つ目は、新入社員を教育する人手や費用を掛けられず、即戦力となる、社会経験のある優秀な社員を求め、通年採用を行っているケースです。

この場合、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用など、会社の方から優秀な人材を探しています。常に優秀な人材と接触し、面接や採用業務を行っている状態であるため、候補者情報の管理や、面接日の日程調整などを行わなければならず、新規採用のように工程に波が無く、恒常的に、慌ただしい状態が続くことになります。

・求めるスキルと給与体系が釣り合っているのか不安になる

募集する職種に対して、同業種と比較して、給与が低い、業務内容と給与額がつり合わないという事があれば、求める人材を確保するのは困難になり、採用活動が長期化してしまいます。

給与体系は、人事採用担当者に決定権がある訳ではありません。ですが、採用で希望する職種の給与体系に問題がある場合、経営者や現場サイドを含め、市場の状況を照らし合わせながら、見直しをしていく必要があります。

・現場から苦情がくる

上記の内容と関係する場合もありますが、採用した人が現場で思うような成果が出せないと、現場から採用した部署に責任があると、苦情が来る場合があります。

特に中小企業の中途採用では、即戦力となりうる人を求めるため、すぐに成果が見られないと、面接対応や書類選考など、選考過程に原因があると責められるケースもあり、採用担当者を悩ませることがあります。

採用場面で起こる悩み2選

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次に採用場面で起こる悩みについて、集めてみました。

①面接時の悩み

面接時の悩みとして多いのが、採用基準が明確ではないため、判断に迷ったり、面接官によってバラツキが出てしまったりする事です。

また、面接を行うには、応募者のどういう点を見れば良いのか、ある程度トレーニングが必要でしょう。資格や経験は履歴書などの書類で確認出来ますが、人間性や性格は、面接でなければ判断できません。

面接官がしっかりと判断できるよう、マニュアルや判断基準を定め、バラつきが出ないよう訓練が必要です。

②内定後や入社後の悩み

新卒採用の場合、内定から入社まで、半年ほど間が空きます。その間企業からの連絡が少なければ、学生は不安に感じてしまいます。

内定辞退を防ぐため、内定者フォローが重要視されていますが、学生のニーズに合ったものか、不安を感じる採用担当者もいるでしょう。

同様に、中小企業では、入社後の教育や研修方法が分からない、研修や教育に掛けられる人員がいないというのも、人事採用担当者が抱えやすい悩みの一つです。

人事採用担当者の悩みを解決するには

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これまで、人事採用担当者が抱える悩みについて、ご紹介してきました。では、こうした悩みを解決するために、出来る方法を見てみましょう。

①データを残し現場や管理職を交えてしっかり話し合う

採用後、採用した人が実際に働くのは現場です。採用した人の早期離職がたびたび起こる場合、もしかすると、現場と採用部署との間に、求める人材のズレがあるのかもしれません。採用者の成果についてデータを残し、現場や管理職を交えて話し合いが必要です。

②エージェントや採用ツールなどを利用する

採用方法や教育方法が自社で解決するのは、難しい場合、エージェントを利用し、ノウハウを教えてもらうのも一つの方法です。

また応募者の管理や面接の日程調整は、採用ツールなどを利用し、管理する方法もあります。

③求人方法を見直す

採用業務において、どのように母集団形成するのかは、大きなポイントです。自社にマッチし優秀な人材を効率よく集められれば、その後の採用業務がスムーズに進みます。

自社にマッチした母集団を形成するには、課題を見つけ数ある候補者集めの中から、自社に合う求人方法を見つける事です。

複数人を集めたい場合は、求人サイトや広告を利用する、専門性の高い企業であれば、専用の求人サイトやリファラル採用など、新規企業や認知度の低い企業であれば、スカウトやミートアップ採用などがあげられるでしょう。

④研修方法や教育方法を見直す

入社後に研修や教育を行っている企業は多いですが、中途採用ではあまり、研修を行っていない企業も多いのではないでしょうか。

会社の発展・向上のためには、新入社員、中途採用社員に関わらず、常に教育や研修は必要です。研修やセミナーなどは、自社で行うには手が足りない、ノウハウが無い場合には、社員教育を行っている採用コンサルタントなどを利用してみましょう。

まとめ

今回は、人事採用担当者が抱える代表的な悩みについて、ご紹介してきました。人事は人の採用や教育に携わる大切な業務で、責任も重い仕事です。

少子高齢化で、採用競争が激しくなる中、人事採用担当者は、より効率的で常に結果の出る活動が求められます。

悩みがある場合、担当者だけで抱えることなく、関係部署や現場、管理職などを含め、会社全体で十分な話し合いを行い、取り組んでいく必要があります。場合によっては外部の力を借りることで、悩みが解決できる場合もあるでしょう。

人事採用に悩みを抱える企業は、この記事を読んで参考にしてみて下さい。

【2023年最新版】企業のユニークな事例から学ぶ効果的な内定者フォロー

企業のユニークな事例から学ぶ効果的な内定者フォロー

売り手市場により、新卒内定は年々早期化が進んでいます。

ルール上、正式な内定は卒業年度の10月1日以降とされていますが、実際は内々定という形で、採用の決定が水面下で行われています。

就職先の決定が早くなった分、入社日までの間が空くことになり、場合によっては、入社日まで1年近く間が空くケースもあるでしょう。

費用と工数を掛け、やっと採用者が決定しても、その後のフォローが足りなかったために、他社へと興味が移ってしまっては、せっかくの採用活動がムダになってしまいます。

今回は、内定者フォローの基本と、効果的でユニークなフォロー事例をご紹介致します。

内定者フォローとは

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内定者フォローとは、内定者が辞退することなく、スムーズに入社日を迎えてもらえるよう、企業が入社日まで、内定者に行うさまざまな取り組みのことを指します。

フォローには、オンラインや対面で行われる懇親会や研修などのほか、メールや電話などで個別に連絡を取る方法、アルバイトなど実際に勤務する方法などがあります。

数ある会社の中から応募し、数々の選考を経て内定となる訳ですが、推薦や紹介など特別な理由がない限り、一般的な就職活動では、複数の企業へ応募している学生がほとんどです。

そのため、選考時に持っていた志望動機を維持してもらい、辞退することなく、スムーズに入社して貰えるよう行われます。

学生が内定者フォローに求めていること

内定先が決まった後、学生たちは入社までに、どのようなフォローを企業に求めているのでしょうか。

学生の中には、内定が出たものの、第一希望への選考をまだ控えていたり、もっと自分に合う企業を探したりと就職活動を続ける学生もいます。

就職みらい研究所の調査によりますと、2023年卒予定の学生の内定辞退率は、2023年7月1日時点で57.8%となっており、2社以上の内定を取得している学生は6割以上でした。

つまり卒業年度の夏の時点で、6割以上の学生が複数の企業から内定をもらい、悩んだ末に内定先を決めていることになります。

では、内定が決まった学生が、企業に求めているフォローについて、次のようにまとめました。

・入社後の仕事内容

就活生は、会社がどのような事業を行っているのを十分リサーチした上で、応募しています。ですが、社会人としての経験がないので、想像することが難しく、入社後に自分がどのような仕事をするのか、不安を感じる学生が多くいます。

応募時に、こういう仕事がしていたいと希望に燃え、漠然と想像していた仕事内容も、実際に内定が決まると、具体的に知りたいと考えています。

・先輩や教育係などの人間関係

仕事内容と共に、人間関係もとても気になるポイントでしょう。研修時の教育係や職場の先輩がどのような人物か不安に思う学生も多いのではないでしょうか。

上司や先輩、同僚など、学生の頃と違い、年齢層も幅広くなり、人間関係も複雑になります。交流会や勉強会などで、教育係や職場の先輩と直接対面し、安心できるフォローを求めています。

・社会人としてのマナー

ネットや先輩たちから知識を得ていても、新入社員は、社会人としてマナーを直接学ぶ機会は多くありません。

電話の取り方やメールの書き方、挨拶の仕方など、学校などで習う機会はほとんど無いでしょう。そのため、上司や先輩たちに失礼の無いよう、社会人としてのマナーの基礎を学びたいと考えています。

・内定者同士の交流

自分以外の内定者がどのような人物か、これから共に働く仲間とうまくやっていくことが出来るか、共に選考に残った内定者同士のつながりを求める学生も多いでしょう。

配属までの研修期間中や教育期間中、何かと同期で過ごす時間があります。また配属後でも仕事で関りがあるため、内定者同士でうまくコミュニケーションが取れるよう、交流を深めておきたいと考えています。

・職場環境

労働者が安心して働くことが出来るよう、労働環境は、労働安全衛生法で一定基準定められていますが、快適と感じる環境は人によって差があります。

職場環境には働く場所の室温や明るさ、人口密度などが関係します。仕事中長時間その環境で過ごすわけですから、働く環境は、働く人間関係と同様、気になるポイントの一つでしょう。

内定者フォロー5種類をご紹介

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内定者が入社前に抱えている不安についてご紹介してきました。では、こうした不安を解消するために、企業はどのような内定者フォローを行っているのでしょうか。

内定者フォローの主な取り組み5種類を、ご紹介します。

・懇談会

職場において、人間関係は業務内容と共に不安を感じる要素です。

入社してすぐの頃は、社内のほとんどの事を先輩社員に教えてもらう事になります。そのため、先輩社員との交流を深めておきたいと考えるのは、自然なことです。また同じスタートラインに立ち、これから共に切磋琢磨していく同期についても、知りたいと考える人も少なくありません。

こうした不安を解消し、内定者が職場の人たちに慣れることが出来るよう、開催されるのが懇談会です。

近年はコロナ渦による影響で、オンラインで行う企業も多くあります。

懇親会は、内定者と主催者が、リラックスした雰囲気の中、お互いの交流を深めるために行われます。座談会のようにテーマを決めて、話し合うケースもあります。

出席者は、内定者と年齢の近い入社2年~3年目くらいの社員のほか、管理職やベテラン社員などが同席すると、より職場の雰囲気のリアル感が出るでしょう。

ただし、ベテラン社員や管理職があまり目立ってしまうと、内定者が緊張してしまう可能性があるため、リラックスした状態で過ごせるよう、配慮する必要があります。

・アルバイト、インターンシップ

入社に先立ち、内定先の職場でアルバイトを行い、実際に仕事の一部を体験する方法です。実際に業務に携わることで、仕事に関する認識のズレを確認したり、職場環境を認識したりすることを目的としています。

企業からしても、内定者が実際に働く様子を観察できるため、企業にとっても内定者にとっても、お互いにメリットがあります。

・個人面談

採用担当者や教育係が定期的に個別に内定者に連絡を取り、不安な点や疑問点にヒアリングを行う方法です。

座談会や懇談会の参加人数は、数人から場合によっては、数十人になることもあるでしょう。内定者の中には、大勢の中でコミュニケーションを取るのを苦手とする人がいることも、考えなくてはなりません。

大勢のコミュニケーションでは、自分が出せなくても、少人数や個人同士の方が自分を出しやすい人もいます。

内定者が不安を抱えたまま内定辞退とならないよう、定期的に教育係や採用担当者と話が出来るようにしておくと安心です。

・コミュニケーションツール

座談会や懇親会など、決まった時間や場所へ集まり、参加者と企画者が交流を深めることの他に、コミュニケーションツールを利用する方法があります。

コミュニケーションツールは、SNS型やeラーニング型、両方の機能を合わせたものがあります。SNS型はツール内で、社員と内定者のコミュニケーションを取ったり、内定者同士が交流を取ったりすることが可能です。

その他、eラーニング型では学習コンテンツなどを提供し、知識を向上させる目的があります。

・研修会

社会人としてのマナーや基礎知識について、不安を抱える学生も多くいます。そのため内定者研修として、ビジネスマナー研修やスキル、業務の基本的なことを学ぶ研修会を開く会社もあります。

入社前にこうしたマナーや知識を身に着けることで、内定者の不安を少なくしたり、入社前後のギャップを減らしたりする目的で行われます。

ユニークな内定者フォロー3例をご紹介 

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これまで、内定者フォローの代表的な種類をご紹介してきました。内定者フォローの目的は、内定者が辞退することなく、入社してもらうこと、入社後も職場環境に早く慣れ円滑な人間関係を築くことが出来る事を目的としています。

続いては、少しユニークな内定者フォロー3例についてご紹介致します。

・他己紹介ゲーム

自分の事を紹介する自己紹介ではなく、他者を紹介するゲームです。座談会や研修などの一環として行われます。

自分の隣の人やグループの人など、特定の対象者について、限られた時間で調べて紹介します。

紹介するためには、相手の事をよく知らなければ、紹介することは出来ません。そのため紹介する人へ詳しく質問し、情報を聞き出し、まとめる必要があります。

限られた時間内で相手から情報を引き出す力、紹介する人物がどのような人物か、聞き出した情報をまとめる力、参加者にわかりやすく説明する力が試される方法です。

・グループ対抗ゲーム

グループごとに分かれて、対抗ゲームを行い、お互いの団結力を高める方法です。クイズや謎解きゲーム、共通点探しゲームなどが挙げられます。

ゲームの内容は、勉強や知能を試すような内容ではなく、企業の沿革や商品やサービスなど、企業を題材としたゲームにすれば、自然と盛り上がりますし、今後の知識や業務にも役立つでしょう。

・内定者による社内報製作

社内報とは、定期的に社内や関連する外部で起こった出来事や今後の企業理念、情報などを紹介していく広報のこと指します。

社内報には、冊子やWEB記事、動画などの種類があり、一般的には総務部、人事部などの中から広報担当チームが作成します。

社内報を作るには、企業の中の事を理解していなければ、作ることは出来ません。先輩社員にインタビューをしたり、調べたりすることで、社内理解が深まる事、構成から作成、さらに編集などを通じ、先輩社員や仲間同士で活発なコミュニケーションが取れるなどのメリットがあります。

また、社員からしても、内定者が社内報を作ることで、違った視点から社内を見ることが出来るため、新鮮な発見が見つかる可能性があり、メリットがある方法と言えるでしょう。

・自己紹介ムービー

PowerPointソフトなどを使い、文字通り、自分の強みや長所、考え方、仕事への意欲やモチベーションや内定企業に決めた理由、入社後の目標など、自分を紹介する動画を作り、音楽や映像などを加え、5分程度にまとめた動画を作成してもらう研修です。

作成した動画を内定式や入社式などで披露し、先輩社員などに見てもらう方法です。

まとめ

今回は、内定者フォローの基本と、効果的でユニークなフォロー事例についてご紹介してきました。

内定の早期化が進み、卒業年度の夏には内定者の6割が2社以上の企業から内定を取得する今、内定辞退を防ぐために、内定者に響くフォローが欠かせません。

内定者の不安を取り除くだけではなく、安心して入社日を迎えられるよう、内定者に寄り添ったフォローが必要になってきます。

また、内定者フォローは入社までではなく、早期退職を防止するためにも重要な役割を担っています。

内定辞退者が増えて困っている、内定者フォローの方法に悩む企業は、この記事を参考にしてみて下さい。

2024年卒の新卒採用解禁日に向けて企業が準備することのまとめ

2024年卒の新卒採用解禁日に向けて企業が準備することのまとめ

新卒採用は、毎年政府が定めるルールに沿って進められます。採用活動をスムーズに行うには、決められたルールに従い、計画を立て、スケジュールをこなしていく必要があります。

近年、採用活動の早期化が見られますが、ただ計画を早めるだけではなく、時期により何をするべきか、しっかり理解しておくことが重要です。

今回は、2024年卒の新卒採用に向け、最新情報やスケジュールの立て方、ポイントなどについてご紹介してきます。

2024年新卒活動における最新ルール

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2024年大卒者対象の新卒活動におけるルールは、下記の通りです。

3月1日以降(大学3年生) 就職説明会など広報活動開始
6月1日以降(大学4年生) 面接などの採用選考活動開始
101日以降(大学4年生)正式な内定日

上記ルールは、2024年新卒活動に関するルールは、2023年度より変更ありません。2024年度のルールについては、政府より2022年3月28日に経団連(日本経済団体連合会)へ、上記の内容が要請されました。

上記の他、学生の本文である学業に支障が無いよう、会社説明会や面接日の日程を夕方や、土日等に行うよう、設定されています。

またこれまで不可とされていましたが、2025年卒からは、インターンシップ活動において取得した学生の情報を、一定の要件を満たした場合、選考や採用広報などの採用活動に関する活用することが出来るようになりました。

これまでの就活ルールの沿革

採用に関するこれまでのルールの変化について、ご紹介していきます。

①採用に関する協定~就職協定まで

採用選考に関する協定は、1929年からスタートしました。戦後の1953年になりますと、大学団体や日本経営者団体連盟、文部省および労働省などの各省により、“就職協定”が結ばれ、卒業年度の10月1日以降を選考開始となることが決まりました。

②高度成長期で青田買いの常態化

高度成長期で、採用獲得が激化してくると、大企業が協定を守らず、学生の採用を7月に決めてしまう青田買いが常態化します。

その後も、就職協定は、改定や廃止と復活を繰り返しますが、罰則規定がなかったことと、参加企業も多くなかったため、1996年に廃止になります。

1997年倫理憲章の定め

新卒採用に関するルールとして、次に出てきたのが倫理憲章と呼ばれるものです。経団連が中心となり、1997年に定められました。

内容としては、採用活動の自粛を求めることや、大学の学事日程の尊重といった抽象的な内容のみでした。

2003年~倫理憲章改定で選考開始は卒業年度の4月から

2003年に倫理憲章が改定され、これまで早期化されてきた選考開始が、卒業年度の4月から選考開始となりました。

その後、経団連より、何度か採用選考に関するスケジュール改定が行われます。

2018年~2021年以降就活ルールの提示は経団連から政府へ

2018年経団連より声明が出され、これまで、経団連で定められてきた就活ルールについて、2021年春以降は政府が主導となり行っていくこととなりました。

経団連が、就活ルールを廃止した背景には、ルールが形骸化しており守られていない、経団連に加入していない企業には適応されない、通年採用へ移行しつつある、という3つが挙げられています。

2024年卒までは現行ルールから変更なし

学生に大きな混乱を防ぐため、2024年卒の学士や修士までは、就活に関するルールは従来のままとなりました。

企業規模別2024年卒採用スケジュール例

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企業規模のスケジュール例について見てきましょう。

大企業のケース

大企業は認知度も人気も高く、応募が集中します。そのため優秀な人材は、早めに採用に向けて動く必要があります。

応募者が多いため、募集方法や適性検査や採用ソフトなど、採用計画や流れを工夫し、効率的に採用活動を行っていくことがポイントです。

インターンシップ 大学3年生6月~翌年2月位 

合同説明会    大学3年生6月~大学4年生4月位

選考       大学3年生2月~大学4年生5月位

内定出し     大学3年生3月~大学4年生8月位

中小企業のケース

中小企業は、大企業に比べて認知度が低いため、春と秋の2回に分けて採用活動を行っているのが特徴です。

一般的な採用活動を行っている学生向けの春採用と、部活動などに打ち込んで来た学生の引退時期や、海外の学校の卒業時期に合わせた秋採用があります。

インターンシップ 大学3年生6月~翌年2月位

・春採用

合同説明会    大学3年生12月~翌年2月位

選考       大学3年生2月~大学4年生4月位

内定出し     大学3年生2月~大学4年生4月位

・秋採用

合同説明会    大学3年生12月~翌年2月位

選考       大学4年生6月~8月位

内定出し     大学4年生8月~10月位

外資・ベンチャー企業合同説明会    

企業の宣伝やインターンシップなどから、そのまま採用となるケースが見られます。SNSを利用した募集やミートアップ採用など、求職者や学生と密にコミュニケーションを取る機会を積極的に作り、理解を深めつつ採用へ繋げていく方法がとられています。

インターンシップ 大学3年生6月~12月位

合同説明会    大学3年生8月~大学4年生5月位

選考       大学3年生10月~大学4年生5月位

内定出し     大学3年生2月~大学4年生5月位

採用スケジュールを立てる際のポイント3つ

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採用スケジュールの流れについて見てきましょう。

・希望する人物像を明確化

最初に、企業が今後事業に力を入れていくのか、課題と向き合っていくために、どのような人物が必要なのか、見極めなければなりません。

新規事業や力を入れたい事業に対し、必要な人数や能力や性格など、希望する人物像を明確にしていきます。

現在、社内で活躍している社員の過去の適性検査や書類選考などを見直し、分析を行い、今後採用したい人物像の具体的に表していきましょう。

・他社や学生の動きと社会情勢の把握

希望する人物像が明確になったら、募集方法について考えていきます。過去に採用した大学や専門学生、学部などをもとに、ターゲットとなる学生の募集方法について検討しましょう。

学生は就活中多くの企業と接触を持ち、自分に合う企業を探しています。認知度の低い中小企業は、学生に知ってもらう事からスタートしなければなりません。

また、競合他社も自社と同じような人物像を求めている可能性があるため、いかに自社をアピールするか、戦略を練っていく必要があります。

その他、採用市場は社会情勢の動きに左右されます。社会全体の動きにも注意したいところです。

・募集方法や選考方法などの採用戦略

ターゲットとなる学生の人物像が決まったら、続いてどのように採用するのが効率的なのか考えましょう。

近年は、募集方法も多様化しています。広い範囲から母集団形成したい場合は、SNSや新卒用求人サイトなどを利用し、専門性の高い技術職などであれば、学部や学校を絞るほか、OB・OGなどが後輩を紹介するなどが挙げられます。

採用担当者だけではなく、現場担当を含め、広い範囲で戦略を練り、採用活動を行っていきましょう。

2024年新卒採用の広報解禁日前後にやるべきこと

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2024年新卒採用の広報解禁日は、大学3年生時の3月1日です。それより前に前年度の流れの見直しと、準備を行っておきましょう。

3年生5月~8月「前年度の見直しとインターンシップ」

前年度の採用状況を振り返り、採用の流れがスムーズに行われたか、採用した人物の就業状況などを見ながら、次年度の採用計画を練っていきます。

それと同時にインターンシップの受け入れの準備に入ります。インターンシップとは、学生が企業で行われる職業体験で、実際の職場で働くことを経験します。

学生から見れば、インターンシップは、入社後の職場環境や人間関係を観察でき、仕事内容が自分に適しているかを体験できます。

企業からすれば、採用前に、学生の働く姿勢や能力を判断できることが、大きなメリットでしょう。

インターンシップは、これまで大学3年生の夏休みに開催されることが多かったですが、秋採用の向け、10月~11月に開催されるケースも見られるようになりました。

インターンシップを行うことで、学生と企業が相互理解を深め、採用のミスマッチを減らし、効率の良い採用活動へとつなげています。

3年生秋ごろ(9月~11月)「広報の準備」

採用広報の解禁日は、大学3年生の3月1日です。解禁日に向け、秋ごろより広報の準備に入ります。

まず宣伝方法を検討しましょう。昨年の状況を元に、就職説明会の開催方法の決定や自社サイトの採用ページの準備、配布法パンフレット、紹介動画や就活生用求人サイトへの掲載など、新入社員の募集宣伝をするための準備を行います。

オンラインで会社紹介を行うなら、紹介動画の作成に必要な人員や期間などを洗い出し、逆算して計画を立てます。

パンフレットや動画は、外注する場合日数を要します。場合によっては、2か月~3か月ほどかかると見ておいたほうが良いでしょう。

採用時期に合わせて、各企業が一斉に同じような動きをするため、出来るだけ早く発注する、複数の発注先を用意しておく、などの準備が必要です。

3年生冬ごろ(12月~2月)「冬インターンシップや最終調整」

大学3年生の冬休みを利用し、インターンシップを開催する企業もあるでしょう。冬休みや夏休みと比べると休みが少ないため、短期間で学生に自社の特徴や魅力が伝えられる内容にする工夫が必要です。

またこの時期になると、採用計画書の作成や関係部署との共有を行い、具体的な採用計画へと移行していきます。

パンフレットや動画の製作状況の進行状況や期日などをしっかり確認しておきましょう。

宣伝の準備と共に、書類選考方法の確認や面接官の研修やトレーニングなども、行っていきます。

広報解禁日を過ぎると、採用担当者は忙しくなります。この時期までにしっかりと受け受け入れ態勢を整えておきましょう。

・4年生春ごろ(3月~5月)「採用活動開始」

広報解禁日が過ぎたら、選考状況を確認します。応募者は集まっているか、ある程度候補者の人数が集まっている場合は、自社の希望にマッチした人材かどうかの確認をしましょう。

応募者の集まりが悪い場合は、再度宣伝方法を変更します。これまで声を掛けていなかった学校にも宣伝する、拡散力の強いSNSを利用する、別の求人サイトへ掲載するなどがあります。

その他にも、ダイレクトリクルーティングといった直接企業から学生にスカウトするという、企業かから学生にアプローチする方法もあります。

また、すでに内々定を出している学生がいる場合は、フォローを忘れてはいけません。第一希望の企業でない限り、まだ就活を続けようとする学生もいます。大学生の約3割は内定辞退をすると言われています。

内々定を出した学生とオンラインやメールなどで定期的に交流を取り、フォローを怠らないようにしましょう。

・4年生夏ごろ(6月~9月)「内定に向けた準備やフォロー」

この時期は、内定に向けて、採用活動もいよいよ大詰めになってきます。最終選考や内定者フォローなどを行っていきます。

内定者へ採用通知の送付、内定式を行う場合は、スケジュールの確認や準備と共に、内定辞退者を出さないように、コミュニケーションも忘れずに行いましょう。

まとめ

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今回は、2024年卒の新卒採用に向けた準備活動について、ご紹介してきました。新卒採用に関するルールは政府主導へと変わりましたが、2024年卒については、混乱を避けるために、例年と変更は見られません。

売り手市場が続く中、採用市場は多様化しており、ルールの確認共に、競合他社の動きを見ながら、しっかりとした活動が求められます。

2024年卒の新卒者の採用に悩む企業は、この記事を参考にしてみて下さい。

【人事担当者必見】採用工数を見直すポイント 現状の問題点から改善策は必ず見つかる!

【人事担当者必見】採用工数を見直すポイント 現状の問題点から改善策は必ず見つかる!

売り手市場が続くなか採用市場は、競争が激しさを増し、採用業務に注力したくても、採用に掛けられる費用や工数に限りがあるため、業務改善に頭を悩ませる企業は少なくありません。

求人を出しても人材が集まらない、希望する人材が採用できない、入社してもすぐに辞めてしまうなどの採用活動に課題があり、採用事業を強化に悩んでいる場合、まずは採用工数を見直してみてはいかがでしょうか。

今回は、採用工数を効率化するポイント、問題点の改善策についてご紹介します。

一般的な採用工程とは

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企業が採用業務を行うのは、どのような時でしょうか。一般的には、新卒採用の他に、退職者が出た場合や、新規事業がスタートする場合などでしょう。

採用工程には、一定の流れがあります。募集やスカウト等で候補者を集め、書類選考や面接などで候補者を絞り、採用者を決定します。

新卒採用では、大卒であれば3年生を対象に夏くらいから、インターンシップが始まり、翌年3月にはエントリー受付開始、大学4年生の4月~6月には選考や面接、内定といったスケジュールとなっています。

中途採用では、求人募集を掛ける、スカウトを行うなどで、候補者を絞り、面接を行ったのち、合否判定を行います。

採用工数削減が必要な理由

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採用業務は、共に今後の事業を支えていく人材を選ぶための、重要な作業です。売り手市場により労働人口が減っている今、企業としても力を入れたいところでしょう。

採用市場は、自社だけではなく、業界全体および経済全体の影響を大きく受けます。そのため、市場の同業他社や、社会全体の経済状況の把握し、市場の動きに合わせた採用活動が欠かせません。

売り手市場で厳しい採用事情が続く中、採用工数の削減が必要な理由について、見てきましょう。

・人材の争奪戦が厳しくなった

日本人口の推移は減少が続き、少子高齢化の傾向が続いています。総務省の2021年人口推計結果によりますと、15年連続で減少が続き、未来の働き手である15歳未満の人口は、約12%で比較可能である1950年以降過去最低です。

すなわち、人口減少状態はしばらく続くため、人材不足はますます深刻化し、今後も採用競争は続くことが予想されます。採用業務は会社発展のために大切な活動ですが、工数を掛けることなく、効率的に行うことが必要になってきます。

・採用活動の長期化や通年化

人材不足が深刻化すると、新卒採用で採用者が定員に満たない、中途採用の募集を掛けても希望する人材が集まらない、ミスマッチの人材を採用し早期退職してしまうなど、採用活動で、結果が出ないことになってしまいます。

そのため、長期間募集を行わざるを得なくなる、新卒採用で定員割れを起こし、通年採用を余儀なくされるなど、採用活動が長期化、通年化していきます。

そうすると、採用担当者の負担が増えるため、より負担軽減となるように、工数を減らす、簡素化するなど、工夫が必要になってきます。

・採用コストの削減

採用業務にはコストが掛かります。例えば、求人広告や求人サイトへの掲載、ダイレクトリクルーティングなどを利用すれば、掲載費や登録料が発生するでしょう。

また、コロナ渦により、採用活動もオンラインが取り入れる企業も増えましたが、新卒者への就職説明会や、交流会や勉強会などを対面で行っている企業も多く、会場費用や準備費用が大きな負担となります。

採用方法を増やす、交流会を頻繁に開催するなどの宣伝を行えば、希望する人材にも案内が届きやすくなりますが、採用に掛けられるコストには限りがあるため、ムダを省き、限られた予算内で納まるよう、見直しや改善が必要です。

採用工数を減らすために出来る事

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採用活動は、採用した従業員が自社で成果を出せば、成功と言えます。

ですが、期待されるような成果が出せない、ミスマッチのため、採用した社員が早期退職ということが起これば、せっかくコストを掛けて行った採用業務が、ムダになってしまいます。

そのため、採用工数をただ減らすのではなく、要点を残しつつ、全体のバランスを見ながら改善していく必要があります。

では、具体的にどのようにして、見ていけば良いのでしょうか。

・採用フロー全体の見直し

採用の流れは、候補者集め→書類選考→面接→採用者決定という流れが一般的です。まずは、採用フロー全体の流れの中で、簡素化できる部分を探していきましょう。

例えば候補者集めを他の方法へ変える、書類選考のうち、適性検査を外注するか簡素化する、面接の回数を減らすといった方法が考えられます。

採用業務の中で、選考前の候補者選びに時間が掛かっているのか、書類選考や面接などの選考時に時間が掛かっているのかによっても、工数を減らすことや、簡素化できる内容が変わってくるため、まずは採用業務全体の流れを見直すところから、始めてみましょう。

・オンラインの活用

コロナ渦で導入する企業も増えてきましたが、オンラインを活用することで、工数を減らすことや、時短になったという声も多いのではないでしょうか。

オンラインの活用で工数を簡素化、減少出来る項目にはいくつかあります。例えば会社説明会、適性検査、面接の実施などが挙げられるでしょう。

会場まで足を運ぶ必要がなくなったことで、時間の短縮となるため、他の工数に時間を充てることが可能になります。

・作業のシステム化

採用作業は、応募者への返信や面接日の日程調整など、難易度は低いものの時間を取られる作業があります。採用システム化し、メールの自動返信機能や、面接日の日程をWEB上の画面から、応募者に選択してもらうことで、効率化を図ることが出来ます。

その他にも、候補者の氏名や経歴など情報の一元管理や、適性検査などを外注することで、選考のスピードが増します。

また、採用システムを導入し、データを蓄積することで、これまでのパターンや傾向が見えやすくなる利点もあるので、効率化だけではなく、ミスマッチを減らすことにもつながる利点があります。

・面接の簡素化

面接を簡素化する方法には、採用の候補者の選考方法を明確化することと、オンライン機能を使うことが挙げられます。

中途採用では、面接を何度も行うことは少ないですが、新卒採用では、複数回の面接を経て合否が決定されることが多いでしょう。

面接官の心理的バイアスの影響を少なくするため、複数回の面接を行い、各面接の目線で、候補者を絞っていきますが、面接の質問や回答を明確化することと、オンラインを導入し、録画機能で担当者以外の人の評価を入れることで、面接回数を減らす事も可能になります。

・アウトソーシング化(外注)

採用業務を自社ではなく、代行サービスなどを使い、業務の一部をアウトソーシング化する方法です。自社で行わなくても問題の出ない作業をアウトソーシング化し、自社の採用業務を大きく削減することが可能です。

アウトソーシング化出来る作業として、求人票の作成から、応募者への電話対応やメール送信、面接者の日程調整などをはじめ、求人方法の選択や定期的な見直しなどが挙げられます。

作業負担の他、採用代行サービスでは、問題解決サポートといったコンサルタントサービスを展開している企業も多いので、こうしたサービスを利用し、採用計画や面接基準の明確化などに力を入れる事が出来ます。

採用工程ごとの見直すべきポイント

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採用業務全体で、効率化できる内容についてご紹介してまいりましたが、今度は工程ごとに、簡素化、減少できるポイントについて見ていきましょう。

採用工数は、大きく分けて、希望条件に合う候補者を集めること、集めた候補者を選考するという2つの工程に分けられます。

候補者集め

まずは、候補者の集め方について見てきます。

①採用チャネル

求人サイトの活用やSNSの利用、エージェントの利用など採用チャネルは多岐に渡ります。

例えば、求人サイトに登録し、エージェントに登録者の中から、マッチする人材を紹介してもらえば、エージェントが候補者の中から、条件に合う人を選択してくれるため、自社で候補者を絞る工数が減るでしょう。

近年では、さまざまな業種を紹介した総合求人サイトだけではなく、エンジニアや転職者サイトなど、特定の業種や条件に特化したサイトもあるため、効率よく候補者を探したい場合、そうしたサイトへ求人を出すのも、効果的でしょう。

②母集団形成

採用を成功へ導くには、母集団形成がカギと言われています。ただ単に人を集めればよいのではなく、必要なスキルを持ち、人柄や条件に合致する人々を集める必要があります。

母集団形成する方法は、いくつかありますが、ダイレクトリクルーティングを行い、条件に合う人を直接スカウトする方法、社員がリクルーターになり、知人や友人を紹介する方法などが挙げられます。

③採用イベント

採用イベントというと、以前は就職説明会・合同説明会などが多く、現在もオンラインでも対面でも、行っている企業は多いでしょう。

近年は、採用イベントも多様化し、交流会や勉強会などを定期的に開き、テーマや興味を持つ参加者を集め、会社の認知度を上げ、その中から採用へつなげる方法もあります。(ミートアップ採用)

説明会などで、手広く候補者を集めるのではなく、自社の業務と関連のあるテーマを定め、参加者を内容に興味がある人だけが、参加できるようにし、はじめから効率よく候補者を絞っていく方法です。

選考および内定後

選考時や内定後のフォローを効率化する方法です。

①書類選考

募集を出すと、内容を見た求職者が一斉に応募するため、その中から条件に合う候補者を選択するのは、とても時間が掛かります。

選考基準を明確化すれば、採用代行サービスなどを利用し、アウトソーシング化し担当者の負担を減らす事が出来ます。

選考時に導入している企業も多い適性検査も、試験の開催や結果分析もすべて行っているサービスを利用することで、時短と担当者の負担を軽減する方法です。

②面接

面接をオンライン化し、面接に掛かる負担を減らす方法です。オンラインで面接を行う場合、録画機能で過去の面接の見直しを行う事や、複数の担当者や管理者の目で面接内容を確認できるようになり、面接の回数を減らすことや、分析を行い、面接の課題を見つけ、効率化につなげることが可能になります。

面接をオンライン化すると、場所を移動する時間や費用負担がなくなるため、候補者にとっても、企業にとってもメリットのある方法です。

③内定者サポート

内定者サポートは、必ずしも採用担当者が行う必要はなく、現場社員や社員教育を行うこともできます。

直接配属先の先輩や教育担当者と交流を持つことで、入社後の様子が想像出来ることや、つながりを広くすることが、可能になります。

まとめ

今回は、採用工数を見直すポイントや、改善策についてご紹介してきました。採用市場は労働力の減少やオンライン化により、よりスピーディで攻略的な方法が必要になってきました。

そのためには、状況をみて優先順位の低い工数や時間の掛かる工数を減らし、よりポイントを絞った活動が必要になります。

採用工数に悩む企業は、この記事を読み、参考にしてみて下さい。

媒体の時代は終わった!2023年はこの採用手法で応募数アップを!

媒体の時代は終わった!2023年はこの採用手法で応募数アップを!

コロナ渦で冷え込みを見せた採用市場も、2021年下半期頃より少しずつ求人が戻り始め、2022年に入ると、落ち着きを取り戻しつつありました。

社会がコロナ渦に適応し、事業が再開し始めると、各企業では人手不足が問題となり、従来の採用方法だけでは、人が集まりにくい企業では、新たな採用手法の導入を検討する必要が出てきました。

これまでも、多種多様な採用手法が生まれていますが、今回は、2023年度の採用動向や注目されている採用手法について、ご紹介いたします。

2023年採用市場の見通し

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2023年採用市場の動向について、見ていきます。

・前年より採用数の増加傾向

リクルートワークス研究所では、大学生、大学院生を対象とした2023年卒新卒者の採用の見通しの調査を行い、民間企業約4500社より回答を得ています。

調査結果によりますと、前年と比べて、2023年卒の新卒採用数を増加する、と回答した企業は10.9%、減少すると回答した企業の3.9%で、増加すると回答した企業が7%上回りました。

従業員規模が大きい企業の方が、採用人数を増やす傾向が強く、従業員数5,000人以上の企業は、増加するという回答が21.4%という結果が出ています。

202212月時点の新卒内定率

就職みらい研究所では、定期的に大学生を対象とした就職活動状況について調査を行い、結果を発表しています。

2022年12月1日の大学生の就職内定率は94%で、前年同月時点よりやや低いものの、ほぼ同じような確率となっています。ただし、2022年の4月~6月頃までの就職率は、前年同月と比較し、5%~10%ほど高い水準となっており、早い段階で内定が出ている傾向が見られました。

・内定の早期化と内定辞退率

上記でお話しした通り、2022年度の春ごろの就職率と、前年の2021年同時期頃を比較すると、企業の内定が早期化している傾向が見られます。

また、同じく就職みらい研究所の調査では、2022年12月時点で2社以上の内定取得をしている学生の割合は、2023年卒が64.1%、2022年卒が62.3%とやや増加しています。

ですが、同時に内定辞退率も2023年卒が36.7%、2022年卒が32.9%となっており、学生が内定取得しやすい分、内定辞退率も増加していることが伺えるでしょう。

採用難が続いている理由

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人手不足が続く中、採用が難しくなっている理由については、主に下記の2つが挙げられます。

・少子高齢化による労働力不足

少子高齢化による労働力不足問題は、以前から言われており、定年の上限引き上げや働き方改革、助成金の支給などで対応しています。

ただし、少子高齢化問題は現状続いており、対策をとってもすぐに効果が出てくる訳ではありません。

求人が求職者を上回る売り手市場はしばらく続くと考えられ、特に慢性的な人手不足と専門的な知識を要するIT関連業種や建設業、人の流動が激しい飲食店や観光などのサービス業は、より採用に力をいれる必要があるでしょう。

・オンライン化による内定辞退や選考辞退の増加

2023年卒では、早い段階で内定が出ている点、内定取得数の増加と内定辞退率の増加傾向が見られました。

内定の早期化と内定取得数の増加は、企業側からすると早い段階での学生の獲得が目的で、内定取得数の増加は、学生が将来への不安から、多くの企業をエントリーした結果だと考えられるでしょう。

もう一つ、内定取得数が増加した傾向としては、採用活動のオンライン化です。今までは、就職説明会や面接などは、会場へ直接足を運ぶ必要があったため、時間と費用が掛かっていました。

採用活動がオンライン化されたことにより、オンラインがつながる場所であれば、移動時間や場所に捕らわれることなく、活動を行うことが可能です。

そのため、これまで移動に使っていた時間や費用を、就職活動に使えるようになったため、より多くの企業へエントリーが可能になりました。その結果、就職活動の範囲が広がり、学生一人が内定する数は増加に繋がったといえるでしょう。

一方入社出来る企業は1社であるため、多くの内定を取得しても、その他の企業は内定辞退せざるを得なくなり、内定辞退率の増加にも結び付いています。

従来の採用方法

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採用方法は、これまでにもさまざまな方法が生まれ、時代と共に変化して来ました。基本的には、求人を出し、求人を見た求職者が応募し、選考の上内定者が決まるという方法が多く取られていました。

現在も、下記でご紹介する方法は、多くの企業で取られています。

・求人サイト

リクルートやマイナビ、dodaなどの求人メディアが運営する求人サイトに、募集職種や希望する人物像、勤務地や給与などの条件を入力し、求職者に求人情報を紹介します。

職種を問わず、求職者情報を載せている総合サイトと、エンジニアや転職サイトなど、特定の職種や条件に特化したサイトもあります。

サイトによっては、専属のエージェントが付き、求職者と企業を結び付けるサポートや、非公開求人などの紹介も行っています。

・就職説明会

複数の企業が、大きな会場を使い求職者を集め、企業ごとにブースで区切り、来場した求職者へ会社の概要や募集要項などを説明し、求職者に自社をアピールする方法です。

就職説明会は、職を探す人が多く集まるため、熱意の高い人が多く、採用担当者と求職者が直接対面して話が出来るメリットがあります。また、マッチする思われる人材と直接面接日の日程調整などが行えるため、スムーズな選考につながるケースもあります。

一方、場所や人員の確保、来場者へ配布する説明書やパンフレットなど、工数と費用が掛かるデメリットがあります。

・ハローワーク

労災保険と雇用保険に加入している企業、および求職者が無料で利用できる方法です。求職者は、求職情報を見て、希望する企業にハローワークを通じ、申し込みを行います。企業は専用の用紙を用いて必要事項を掲載します。

無料で利用できるため、多くの企業が利用しており、掲載内容を詳しくすることや、詳細を記入するなど、他社と差別化して利用する必要があるでしょう。

ハローワークの職員は、求職者に対し、掲載した企業の案内を行っていますが、求職者の選別を行っているわけではないので、希望する人材以外の方が応募してくる可能性もあります。

・自社HPを使用する

自社HPに採用情報を掲載し、求人募集をする方法です。費用が掛からないこと、自社の事業内容やサービスを閲覧した人が、応募している可能性が高いと言えるでしょう。

ただし、大手企業や人気企業でない限り、自社HPの認知度が高い企業は少ないため、他の方法とも併用し、まず認知度を上げる事、HPの内容を定期的に更新し、常に最新情報にしておく必要があります。

今後の採用活動で求められること

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採用競争が続く中、会社発展のために、優秀な人材の獲得は重要な課題です。従来の採用方法は、求職者が応募してくるのを“待つ”方法でした。

では、今後の採用活動で求められることを見ていきましょう。

・採用業務の効率化

これまでの、採用方法は、退職や新規事業などで、人が必要になると、募集を掛けて求職者を集めて母集団を形成し、その中から採用者を決定するのが一般的でした。売り手市場が続く採用市場では、スピードや効率化が求められます。そのため、多少希望と違う点があっても、内定を出さざるを得ないケースもあったでしょう。

企業理念や会社風土の理解に相違があるなど、ミスマッチの人を採用してしまうと、業務の停滞や、トラブルなどが起こり、早期退職へとつながってしまう恐れがあります。

採用活動が激化する中、より人員や工数を掛けることなく、自社にマッチする人材を獲得し、長期的に会社に貢献してもらうためには、選考の段階で的確に判断しなければなりません。

限られた期間と人員で、採用活動を効率的に行うには、候補者の情報管理のIT化、AIを用いたデータ分析によるマッチ率の向上などが必要です。自社でこうした対策を取ることが難しければ、採用支援サポートを行っている企業を利用し、他社との差別化を図る必要があります。

▼おすすめの採用業務効率改善サービス

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・企業のビジョンと課題の明確化

自社にマッチする人材を見つけるには、まず、自社事業展開や課題をハッキリさせる必要があります。

就職みらい研究所による調査では、2023年卒の大学生が内定を決め手となった理由として最も多く上げていたのは、「自らの成長が期待できる」です。

入社後に成長したいと考える新入社員は、目標や課題がハッキリしている企業の中で、将来像や自分が入社した際の姿が想像しやすく、会社と共に成長したいという、熱意のある人材が集まりやすいと言えるでしょう。

応募の段階で、自社のビジョンや課題、求める人物像が明確に記載されていれば、マッチしない閲覧者が応募する確率は少ないと考えられます。

2023年注目されている採用方法

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採用方法が多様化する中で、2023年に注目を集める採用方法をまとめました。

・ダイレクトリクルーティング

企業から、求める人材へスカウトする方法です。ダイレクトリクルーティングを行うには、運営しているサイトへ登録し、条件の合う登録者へスカウトメールを送り、スカウトします。

この方法のメリットは、転職の意思が低い登録者や自社を知らない登録者へ、自社のアプローチが出来る点です。

ダイレクトリクルーティングは、さまざまな会社がサービスを提供しています。主な機能としては、AIを使い、過去のデータを分析し、企業と人材のマッチ度アップ機能、採用後の情報管理の一元化機能、スカウトメールの自動作成などのサポート機能などが挙げられるでしょう。

優秀な候補者は、多くのスカウトメールを受け取っている可能性が高いため、定期的にコンタクトを取り続けることや、独自のアプローチが必要になってきます。

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・リファラル採用

従業員がリクルーターとなり、前職の同期や知人などを自社へ紹介し、採用へ導くのがリファラル採用です。

紹介する人物の人柄や能力を知っている従業員が、企業理念や職場環境、求める人物像などを熟知する自社を紹介するので、ミスマッチが少ない方法と言えるでしょう。

広告費用や採用工数などを掛けることなく、マッチする人材を採用へ導けるので、効率的な方法と言えます。

ただし、不採用時や入社後の配置などでは、紹介者と採用者の双方に十分配慮する必要があります。

・ミートアップ採用

テーマを決め、交流会や勉強会などを開き、相互理解を深めながら、参加者を採用へ導く方法です。

カジュアルな雰囲気の中、企業と参加者と交流を行い、テーマ内容や会社に興味を持つ参加者と企業担当者が交流を行い、マッチする参加者を採用へ導きます。

オンラインもしくは対面で会を開き、参加者と企業の採用担当者が直接向き合うことで、転職潜在層や認知度の低い参会者に、自社の魅力を伝えていきます。

交流会を行うことで、宣伝にもなりますが、会場の設置や説明会資料の作成など、ある程度の工数が発生します。

SNS採用

TwitterやFacebookなどのSNSを活用し、自社ついて発信したり、募集案内を行ったりして、採用へとつなげていく方法です。

SNSは、本人と採用担当者がやり取り出来るため、転職潜在層や自社を知らない人に、直接アプローチが可能です。

まとめ

今回は、2023年最新の採用方法について、ご紹介してきました。

採用競争が激しくなる中、採用活動は、効率化や未来のビジョンや課題の明確化が必要になってきます。

そのため、採用活動は、求人広告を出し、求職者に応募してもらう“待ち”の姿勢から、直接求める人材を獲得しにいく方法へと変化を遂げています。

採用方法で、悩む企業は、ぜひ参考にしてみて下さい。

リクルートダイレクト、AMBI、ミドルの転職…いろいろある中途採用向けのサービスは結局どれがいい?

リクルートダイレクト、AMBI、ミドルの転職…いろいろある中途採用向けのサービスは結局どれがいい?

少子高齢化に伴う労働力不足への懸念から、人の採用を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。

働き方改革やコロナ渦ということもあいまって、リモートワークやサブスクなど、働き方に柔軟性が求められるようになりました。

そのため、求職者がより働きやすい環境を求め流動的になり、企業としては、優秀な人材をいかに確保できるか、が大きな課題となりつつあります。

今回は、リクルートダイレクトやAMBIなど、優秀な人材を確保するために、注目を集めている中途採用者向けのスカウトサービスの方法について、ご紹介いたします。

スカウトサービスとは

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スカウトサービスとは、登録者の情報を元に、転職希望者へ企業や人材紹介サービス会社が、スカウトメッセージを送ることが出来るサービスです。

求人案内を出し、応募してきた人を採用する従来型の求人サービスとは反対に、企業が求職者に対し、アプローチする方法です。

自社の希望条件に合う人に直接アプローチ出来るので、候補者が来ることを待つことなく、候補者からの反応があれば、短期間で採用へ導くことが可能になります。

また登録者から見れば、今まで候補になかった企業からスカウトが来ることで、転職活動の視野が広がるメリットがあります。

各社さまざまなスカウトサービスを展開しており、料金体系やターゲット層などにバラツキがあり、自社の課題やコストなどを調べてから利用する必要があります。

スカウトサービスの種類

種類料金体系相場
・成功報酬型内定が決定してから料金を支払う。 初期費用が掛かる場合がある。年収の約15%
・定額型月額または年額で料金が決まるタイプ。300万~400万/年
・従量課金型スカウトした量に応じて料金を支払うメール1通に付1000円など

スカウトサービスには、上記のように大きく分けて3つのタイプがあります。成果報酬制は、内定者が出ると費用が発生するので、少人数で、条件にマッチする人材を確実に採用したい場合に向いています。

定額型は、一定の期間内に一定の人数を採用したい場合に向いているでしょう。内定出来ない時期でも、料金が発生してしまうのがデメリットです。

従量課金型は、スカウトした量によって料金が発生するので、送信相手をしっかり定めて送るなら、定額型よりも料金を抑える事が出来ます。

スカウトサービスのメリット・デメリット

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スカウトサービスのメリット、デメリットをまとめました。

メリット

・希望する人材に直接アプローチできる

企業が求める能力やスキルを持つ人材に、直接メッセージを送り、アピールすることが可能です。

スカウトサービスに登録している人の中には、積極的に転職活動を行いたいわけではないが、時期を見て自分に合う企業へ転職したいと考える転職潜在層も存在します。

スカウトサービスは、こうした転職潜在層にもアピールすることが出来るため、表の転職活動には出てこない優秀な人材や、より自社にマッチする人材に出会える可能性があります。

・採用までのプロセスを短縮できる

スカウト型の中途採用では、初めから候補者が絞れており、候補者のスキルや能力を見ているため、簡単な面接のみで内定が決まりやすく、採用までの流れを簡潔にすることが出来ます。

デメリット

・スカウトした人から返信が来ないことが多い

登録者の多い企業を利用している場合、実際にスカウトメールを送る相手を選ぶのも一苦労です。

さらに登録者の中から、条件を絞りスカウトメールを送っても、すべての相手からアクションがあるわけではありません。返信が来るのは平均10%ほどと言われています。

反応があれば、内定までの道のりは近道になりますが、スカウトする候補者選びや、実際に面接までへの道のりは長くなる場合もあります。

・内定までに他の料金が掛かる場合がある

スカウトサービスの料金設定には、大きく分けて3つの種類があることをご紹介しました。実際には各社細かい料金設定をしており、サービスを展開している会社やどのサービスを利用するかによって、大きく異なります。

どこまで基本料金に入っているのか、求める機能がオプション扱いしていないかなどをしっかり調べないと、支払いの段階で、思ったより高額になってしまったということになりかねません。

料金体系が、自社に合うかどうか導入前にしっかり調べましょう。

需要別スカウトサービスの紹介

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需要別のスカウトサービスについてご紹介します。

スカウトサービスにはさまざまな特徴があり、自社の課題を見極め、需要に合ったサービスを利用しましょう。

・ハイスペック、業務系を求める企業

リクルートダイレクト

ハイクラス求職者向けの転職スカウトサービスで、リクルートが運営しています。年収750万円以上の登録者が約半数を占めており、業種別では、メーカーやIT関係および金融が多く、職種では営業職、管理職、経営などに強みがあります。

特徴としては、業界や企業に精通するヘッドハンターと共に、企業と転職希望者をつないでおり、業界大手リクルート社ならではの利点を生かし、質の高いスカウト活動を行っています。

スカウトの流れとしては、どのような人材が欲しいのかという細かい条件の打ち合わせを行い、リクルート社が登録者へスカウトメールを送信します。スカウトメールに返信の有った候補者と面接を行い、お互いの条件が合致すれば採用となります。

料金体系:成果報酬制、その他別途初期費用の可能性あり

・若手を求める企業

 AMBI

2017年4月よりエン・ジャパンが運用をスタートさせている、若手向けハイキャリア中途採用者向け求人サイトです。

AMBIの特徴は何といっても登録者の平均年齢が約28歳という若さです。特に24歳~28歳の年齢層が厚く、若い転職希望者が利用しやすいよう工夫がされている点です。

また若いだけではなく、登録時に年収400万円以上という条件があります。国税庁の民間給与実態統計調査(令和元年度)では、20代の平均年収は、20代前半で264万円、20代後半で369万円となっており、登録時に平均年収以上の収入を得ている、すなわち、しっかりした企業に勤務している必要があることになります。

転職希望者だけでなく、企業側も最低年収400万以上の掲示をしなければならず、可能であれば500万以上が求められます。

スカウトとの流れとしては、他のスカウトサービス同様ですが、スカウトメールに返信があった登録者からの面談率が9割以上高く、面談につながりやすいといわれています。

また、登録者のログイン頻度など利用状況を見て、転職意欲の高さを判断し、転職希望意欲が高いと考えられる登録者を選び、スカウトの成功へとつなげています

料金体系:成功報酬制 スタンダードプラン 6か月60万円~(スカウトメール1500通)

・即戦力を求める企業

ビズリーチ

ビズリーチでは、1社ごとに専任のコンサルタントが付き、求人票の作成方法や面接の進め方など、採用に関することを各方面からサポートします。

登録者数170万人(2022年7月時点)で、年齢は20代~50代と幅広いデータベースの中から、自社にマッチする人材を探すことが出来ます。

特徴としては、登録者は、審査に合格した質の高い、転職意欲のある人材が多く、求人内容も高い年収が掲載されています。登録者に直接スカウトする方法で、中途採用希望者と即戦力を求める企業をつないでいます。

料金体系:基本使用料として6か月85万円~ スカウトメール400通まで 成約時に別途理論年収の15%

IT、エンジニア人材を求める企業

 paiza(パイザ)

中途採用のITやエンジニアとして、即戦力となる人材を求める企業向けの、スカウトサービスを展開しています。

独自のスキルチェックで、登録者の専門スキル度をSランク~Cランクに分けて、可視化できるようになっており、企業の要望に合わせてスカウトすることが出来ます。また専用のサポートチームが、選考をフォローしてくれるサービスがあります。

スカウトとの流れとしては、条件にマッチする登録者をpaizaサポートチームが選定し、スカウトメールを一斉配信します。反応があった登録者をリスト化します。企業は、リストの中から採用したいと思う候補者へスカウトします。

料金体系:成果報酬型 ランクにより25%~ 内定者が入社後に費用を支払う

・多様な人材を集めたい

doda Recrutiers

doda Recrutiersは日本最大級のスカウト登録会員数を誇り、範囲にこだわらずニーズに合った人材を採用したい、多種多様な人材を集めたい企業に向いています。

登録者の居住区や最終学歴などのプロフィールをはじめ、スキルや保有資格、職務経験や語学力といった職務経歴だけではなく、閲覧履歴や過去3か月の応募の有無など行動範囲まで条件を絞り、ユーザー検索することが可能です。

スカウトメールでは、企業のアピールポイントをアイコンで表示することが出来ます。また一緒に働くメンバーの紹介など、オリジナリティ溢れる機能も付いています。

その他、応募者管理や求人票作成など採用作業全般のサポート、採用支援サポートdoda Assist機能が無料で利用できる他、フォロー体制など、スカウトだけではなく、採用業務へのサポート機能も充実しています。

料金体系:定額料金制(8週間) ライトプラン(面接確約最大400通) 基本利用料80万円~

スカウトを成功させるためのポイント

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スカウトを成功させるためのポイント2点をご紹介します。

・スカウトする目的をハッキリさせよう

スカウトサービスを行っている企業は多数あり、上記でご紹介したのはほんの一部で、企業ごとや利用するサービスごとに違いがあります。

スカウトは、自社が求める人材に直接アプローチでき、マッチする中途採用希望者を採用へ短期間でつなげてくれる方法ですが、料金が高額であること、費用が掛かるポイントにバラツキがあるため、導入前に、どのような目的で中途採用者を採用したいのかをハッキリさせることが重要です。

例えば、複数の人材を雇用しようとしているのに、スカウトメールの最大数が少ない、

専用コンサルトが付き、細かいサポートをしてくれる代わりに、成功報酬額が高額なサポートでは、予定人数を採用するまでに、多大な費用が掛かってしまいます。

自社の課題を見つけ、どんな目的で、どのような人材が欲しいのかをしっかりと見極めましょう。

・欲しい人材には何度かアプローチしてみよう

スカウトを送ったが返事が来ないというのは、珍しいことではありません。

特にハイスペックな中途採用希望者は、現職で働いている人も多い、スカウトメールが他社からも来ているなどの理由で、読んでもらえないこともあります。

そのような場合は、少し時間を置いてから、再度送ってみても良いでしょう。ただし、あまりしつこくなりすぎないように、注意が必要です。

まとめ

今回は、中途採用者向けのスカウトサービスについてご紹介してきました。

売り手市場が続き、人の流動が活発になり、企業が優秀な人材を確保するためには、スカウトという方法に注目が集まりつつあります。

スカウトサービスの利用には、メリットも多いですが、費用負担も考慮しなければなりません。

近年スカウトサービスにも多種多様な種類があり、料金体系もバラつきがあるので、自社の課題と向き合い、マッチするプランやサービスについてしっかりと調べてから利用しましょう。

中途採用のスカウトサービスについて、悩んでいる企業はこの記事を参考にしてみて下さい。